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健康ダイジェスト

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■心臓移植受けた95パーセントが生存、32人が社会復帰 脳死移植の102例を検証

 脳死判定や移植が適正だったかどうか事後評価する厚生労働省の検証会議は29日、検証を終えた102例の結果をまとめた報告書を公表しました。1997年の臓器移植法施行後に心臓移植を受けた80人中、95パーセントに当たる76人が昨年末時点で生存、32人は働いているなど、社会復帰の状況が明らかにされました。

 ほかの臓器の移植を受けた人も、生存者の多くは社会復帰しており、検証会議座長の藤原研司横浜労災病院名誉院長は「移植を待つ人の希望になる」と話しました。

 2009年の臓器移植法改正前の85例と、本人の意思表示がなかった改正後の17例が検証されました。1997年に成立した臓器移植法では、臓器の摘出には本人の書面による意思表示と遺族の同意が必要とされ、遺言可能年齢を定める民法との関連で、15歳未満の子供の臓器の摘出はできませんでしたが、2009年7月に成立した改正臓器移植法では、脳死を一律に「人の死」と位置付け、臓器提供の年齢制限が撤廃されました。15歳未満の子供からの臓器提供が可能となったほか、本人が生前に拒否表明していなければ家族の同意のみで臓器提供できることになりました。

 心臓移植を受けた80人が移植の希望を登録してから実際に受けるまでの平均待機期間は2年7カ月。生存の76人中、40人は常時働けるのに仕事がないといい、社会の受け入れ環境が整っていない可能性があります。

 肺は79人に移植され、約73パーセントの58人が生存し、半数が完全に社会復帰しました。肝臓は82人に移植され、65人が生存し、42人が完全に社会復帰しました。

 脳死判定では、脳幹反射がないことを確認する際に、耳に冷水を掛けて反応をみるべきなのに、冷風で行った例が1件ありました。判定に必要な脳波記録が検証時になかったり、直腸で測るべき体温をわきの下で測っていた例もあったりしましたが、検証会議は全事例で妥当に行われたと判断しました。

 移植後に臓器がうまく適合しなかった割合は肺が最も高く、79人中23人で29パーセント、肝臓20パーセント、腎臓17パーセント、膵臓27パーセント、小腸12パーセント、最も低い心臓は80人中 4人で5パーセントでした。

 また、医療機関が臓器提供に積極的に関わっている実態も浮かび上がりました。臓器提供の意思を確認する切っ掛けは、臓器移植法改正前は「家族からの申し出」が91パーセントでしたが、法改正後は「医師からの選択肢の提示」が6パーセントから65パーセントに急増していました。

 一方、家族が提供を承諾するまでに、移植コーディネーターと2回以上面談した例は44パーセントあり、面談に要した時間の中央値は1回目が67分、2回目が40分でした。「本人の最期を決めるのは負担」「体が温かいので決められない」など、直前まで提供を迷っていた家族の発言も紹介されました。

 2012年3月31日(土)

 

■「痛み」で仕事を1週間以上休む人 年間294万人

 腰やひざなどの痛みが原因で仕事を1週間以上休む人が、年間294万人に上るという推計を厚生労働省の研究班がまとめました。専門家は「痛みの原因はさまざまで、複数の診療科が連携して取り組むシステムが必要だ」と指摘しています。

 推計したのは、愛知医科大学医学部学際的痛みセンターの牛田享宏教授を班長とする厚生労働省の研究班です。研究班が、愛知県の自治体を通じて働く世代を中心におよそ2700人にアンケートしたところ「痛みが3カ月以上続いて困ったことがある」と答えた人が41パーセントに上りました。

 痛むところは、腰が22パーセントで最も多く、ひざが19パーセント、肩が11パーセントでした。また、「痛みが原因で過去1年間に仕事を休んだことがある」という人が28パーセントいて、このうち2・1パーセントの人が「1週間以上仕事を休んだ」と答えました。

 この結果と国内の労働者の人数から、研究班は「全国で年間294万人が痛みが原因で1週間以上仕事を休んでいる」と推計しました。

 牛田教授は、「多くの人が痛みが取れないまま複数の医療機関を受診しているのが実態だ。慢性の痛みの原因は、生活環境なども含めてさまざまで、複数の診療科が連携して患者の痛みを軽減し、社会生活を続けられるようなシステムが必要だ」と話しています。

 2012年3月30日(金)

 

■アルコール依存症の断酒補助剤、初の申請 日本新薬

 アルコール依存症の患者が酒をやめるのを助ける薬、「断酒補助剤」の国内で初めての製造販売の承認申請を、京都市の製薬会社「日本新薬」が行いました。

 この薬はスイスの製薬会社「メルクセローノ社」から導入し、日本新薬が国内で開発を進めてきた「NSー11」(一般名:アカンプロサートカルシウム)で、アルコール依存症の患者の中枢神経に作用して飲酒への欲求を抑え、患者が酒をやめるのを助ける効果があるとされています。カウンセリングなどの精神療法の補助として使用します。

 国内にはこれまで服用後に酒を飲むとめまいや吐き気を起こす「抗酒薬」と呼ばれるタイプの薬はありましたが、飲酒への欲求そのものを抑える薬はありませんでした。

 この「断酒補助剤」は、すでに海外のおよそ30か国で販売されていて、日本新薬では、国の審査が順調に進めば来年夏ごろには発売できる見通しだとしています。

 厚生労働省によりますと、国内のアルコール依存症の患者は80万人に上るということで、新たな治療薬の登場が期待されていました。

 日本新薬では、この薬を早期に医療現場に提供することで、日本におけるアルコール依存症治療に貢献したいとしています。

 2012年3月29日(木)

 

■家庭の食事で放射性物質調査 95パーセントの世帯で検出されず

 一つ一つの食材ではなく、一般の家庭の食事全体に含まれる放射性物質の量を日本生活協同組合連合会が、岩手県から福岡県までの18都県の200世帯余りで調べたところ、95パーセントの世帯で放射性物質は検出されませんでした。

 検出された世帯でも、年間の放射線量に換算した場合、来月引き下げられる食品からの被曝量の限度の目安の7分の1にとどまっています。

 調査は去年11月から今月23日にかけて行われ、2日間、朝昼晩の食事を1人分多く作ってもらい、冷凍して送ってもらいました。6食分をまとめてミキサーにかけ、1キログラム当たり1ベクレルまで検出できる機器で放射性セシウムと放射性ヨウ素を測定しました。その結果、調査した237世帯のうち95パーセントに当たる226世帯では放射性物質は検出されませんでした。

 検出されたのは福島県の10世帯と宮城県の1世帯で、放射性セシウムが1キログラム当たり1・0~11・7ベクレル検出されました。この11世帯が、同じ食事を食べ続けたとして年間の放射線量に換算すると、最も多い場合で0・136ミリシーベルトとなり、国が来月、引き下げることにしている食品からの被曝量の限度の目安1ミリシーベルトのおよそ7分の1にとどまりました。

 日本生協連商品検査センターの和田伊知朗センター長は、「ふだんの食事の実態に関心が高まっているので、今後も調査を続けたい」と話しています。

 元放射線医学総合研究所内部被曝評価室長の白石久二雄さんは、「最も数値が高かった世帯の食事に含まれる放射性物質の量は、かつて海外で核実験が行われていた1960年代に日本政府が国内の家庭を対象に調査した時とほぼ同じレベルで、当時、健康被害が相次いだという話はない。こうした調査は継続して行うことに意味があるので、国が責任を持って行うべきだ」と話しています。

 2012年3月28日(水)

 

■骨髄を破壊して、拒絶反応ない腎移植 米チーム成功

 拒絶反応が起きない生体腎移植に米ルイビル大などが成功しました。抗がん剤と放射線で患者の骨髄を壊してから腎臓を移植します。白血球の型が一致しなくても移植が可能で、手術を受けた8人のうち5人で免疫抑制剤を飲まなくてもいい状態になりました。

 移植では、患者の免疫システムが、移植臓器を「異物」とみなして攻撃するのを防ぐため、白血球の型がある程度一致した人を提供者に選び、手術後は免疫を抑える薬を一生飲み続ける必要があります。だが、薬には感染症や高血圧などになりやすくなる副作用があります。

 新手法では、抗がん剤と放射線で、白血球などの免疫にかかわる細胞を作り出す骨髄を破壊、免疫反応が起きない状態にした後に腎臓を移植します。一方、腎臓提供者から骨髄液を採取、免疫反応にかかわる物質を調整した後、移植手術の翌日に患者に入れます。すると患者の骨髄細胞が腎臓提供者のものに入れ替わります。

 臨床試験では8人のうち5人が、1年後に免疫抑制剤を飲まなくてもいい状態になりました。いずれも白血球の型が一致していないケースでした。

 この成果は、米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表されました。

 2012年3月27日(火)

 

■心臓発作リスク、血液検査で「注意報」出せるかも 米研究

 死亡率が高い心臓発作を起こす危険が高まっているかどうかが、血液検査で予測できるようになるかもしれません。米スクリップス・トランスレーショナル科学研究所のチームが、心臓発作を起こした患者の血液から奇妙な形の血液細胞を発見したと、今週の米医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」に発表しました。

 研究チームは、カリフォルニア州サンディエゴの4つの病院に救急搬送された心臓発作患者50人から採取された循環血管内皮細胞に、異常な肥大と奇形が見られ、多核化している例もあることを発見しました。この異常細胞は、近く心臓発作が起こる危険があるかどうかを正確に予測する指標にできる可能性があるといいます。

 喫煙や肥満、高コレステロール値など、心臓疾患を誘発するリスク要因は過去の研究で特定されていますが、発作が近く起きそうかどうかを予測することはできませんでした。研究チームは、「直近の心臓発作を予測診断する技術は長い間心血管医学の『聖杯』(探求困難なもの)とされてきた」とコメント。追加的検証を行った上で、「1~2年のうちに、商業利用できる血液検査法を開発したい」と述べています。

 実用化されれば、救急搬送された患者がすぐに心臓発作を起こしそうなのか、数週間後なのか、血液検査で見極められるようになるかもしれないといいます。

 心臓疾患は米国の死因第1位で、米疾病対策センターによれば毎年80万人が死亡しています。

 心臓発作のうち急性心筋梗塞は、心臓に栄養を届ける冠動脈の内側にできる脂肪などの塊(プラーク)が原因。それが破れた時にできる血栓で血管が詰まって、心筋の一部が死にます。突然、激しい胸痛に教われることが多く、予測は困難。

 山王メディカルセンターの重松宏・血管病センター長(血管外科)は、「事前に予測ができるとすれば、症状が出る前に画像診断で病変の場所を確認し、細い管を入れて血管を広げる予防的な治療ができる」と話しています。

 2012年3月26日(月)

 

■はしかの予防接種を呼び掛け 国立感染症研究所

 はしか(麻疹)の患者が愛知県や関東地方などで増える中、今月末まで無料で予防接種を受けられる子供の3割がまだ接種していないことから、国立感染症研究所は流行する前に予防接種を受けるよう呼び掛けています。

 国立感染症研究所によりますと、はしかの患者は今年に入ってから増え始め、今月14日までの報告数は愛知県で24人、東京都で12人、千葉県で9人と一部の地域で流行の兆しが出ています。

 はしかは空気感染で広がり、感染力が非常に強く、発症すると約10日後に発熱や、せき、鼻水といった風邪のような症状が現れて、2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と赤い発疹が出現します。肺炎や脳炎を起こして、死亡することもあります。

 予防にはワクチンを2回接種するのが有効で、1歳と小学校入学前に接種することが求められています。また、1回しか受けていない世代にも2回目の接種を受けてもらうため、中学1年生と高校3年生も無料で予防接種を受けられるようになっています。

 しかし、国立感染症研究所が調べたところ、去年12月末時点の接種率は小学校入学前と中学1年生が72パーセント、高校3年生が63パーセントにとどまっていました。

 無料で予防接種が受けられるのは学年が変わる前の今月末までで、国立感染症研究所の多屋馨子室長は「はしかは春先から夏前にかけて流行することが多い。はしかは治療法がなく、ワクチンで予防するしかないので、流行する前に予防接種を受けてほしい」と話しています。

 2012年3月25日(日)

 

■2001~2010年の平均気温、過去最高 世界気象機関が温暖化警告

 スイスのジュネーブに本部がある世界気象機関(WMO)は23日、各国の気象機関などが観測したデータに基づく世界の気象に関する調査結果を発表しました。

 それによりますと、1961年から1990年までの30年間の世界の平均気温は14・0度と推定されていますが、これを基に比較すると、2001年から2010年までの10年間の平均気温は0・46度高く、統計を取り始めた1850年以降で最も気温が高い10年間になっていたことがわかりました。うち9年間の年平均気温は、過去10番以内に入っています。

 調査によると、平均気温の上昇は特に1971年以降が顕著。1881年から2010年まで10年ごとの平均気温は平均0・06度上昇しているのに対し、1971年以降の10年ごとの平均気温は平均0・166度も上昇しています。過去最も高温だった年は2010年で、2005年が2位となっています。

 また、去年1年間の平均気温は14・4度と推定され、南米ペルー沖の太平洋などで海面水温が下がり、世界的に気温も低下傾向になるとされる「ラニーニャ現象」が続いた年としては、これまでで最も高く、過去11番目の暑さだったということです。

 気温の上昇で影響が顕著だったのは、北極海の海氷が大幅に減少したことで、洪水や干ばつ、熱波などの異常な気象もこの10年間に世界各地で頻発したと指摘しています。

 WMOでは、「人為的な要因で地球温暖化が進んでいる影響である」と警告、温暖化対策が「待ったなし」の急務であるとして、国際社会の協調を訴えています。

 2012年3月24日(土)

 

■便秘を穏やかに改善する機能性食品を開発 岐阜薬大とアピ

 岐阜薬科大学(岐阜市)と総合食品メーカー「アピ」(同市)は22日、科学技術振興機構(JST)の資金援助で共同研究してきた便秘改善作用がある機能性食品について、東南アジア原産の植物「沈香(じんこう)葉」の抽出物から開発に成功した、と発表しました。

 開発した機能性食品は、下痢などの副作用は極めて少ないといいます。今後は、国の特定保健用食品としての許可申請を含め、お茶のような飲料やサプリメント素材として便秘改善効果が期待できる食品として販売し、5年間で2億円の売上げを目指します。

 古来より便秘は万病の源とされ、生活習慣病の要因の1つとなっています。現在、食生活の西洋化などの影響を受け、慢性的な便秘で悩む女性や高齢者が増加しています。

 現在の便秘改善薬の大半は、腸管を直接刺激して蠕動(ぜんどう)運動を引き起こす「刺激性下剤群」であり、効果がある程度期待できるものの下痢や腹痛などの副作用を伴います。一方、副作用の少ない「健康食品群(ビフィズス菌や食物繊維など)」では、効果が弱いという問題がありました。その中で、副作用が少なく穏やかな効果が期待できる機能性食品は、市場そのものを大きく拡大することが期待されます。

 共同研究では、東南アジアを中心にお茶として飲用されているジンチョウゲ科植物の沈香木の葉の抽出物に着目し、その機能の解明と開発を進めました。その結果、沈香葉に含まれるポリフェノールの一種「ゲンクワニン配糖体」が活性成分であることが判明し、そのエキスにおける便秘改善作用を確認しました。このゲンクワニン配糖体は、腸の筋収縮を作動させるアセチルコリン受容体に働き掛ける特徴があり、蠕動運動を穏やかに促進して便秘を改善する作用があるといいます。

 この日は、研究に関わった岐阜薬科大学薬効解析学研究室の原英彰教授(54)、同大生薬学研究室の飯沼宗和教授(64)、アピ社の野々垣孝彦社長(49)らが会見。同大は「研究成果から食品開発に成功した岐阜発の事例」、同社は「産官学連携のケーススタディーとして発信したい」などと語りました。

 共同研究を巡っては、6年前に原教授と飯沼教授がゲンクワニン配糖体から便秘改善作用を発見。JSTの事業として、アピ社が2007年12月から2011年12月まで4年掛かりで同大と実用化を視野に、沈香葉の調達や成分の抽出、粉末化など事業化を見据えて有効性、安全性などを確認し、同日までにJSTから開発成功の認定を受けました。

 2012年3月23日(金)

 

■医療事故、昨年最多の2799件 報告する医療機関が増加

 日本医療機能評価機構(東京都千代田区)は22日、昨年全国の医療機関から報告があった医療事故は前年比96件増の2799件で、年単位の集計を始めた2005年以降で最多になったと発表しました。「ミスを共有し再発を防ぐため、積極的に報告する医療機関が増えたためではないか」と分析しています。

 医療事故2799件の内訳は、医療法に基づき報告が義務付けられた大学病院などからが2483件、任意参加の医療機関からが316件。報告義務がある医療機関の医療事故2483件は、過去最高であった2010年の2182件をさらに上回りました。

 医療事故2799件うち、因果関係は不明だが、2週間以内に患者が死亡したケースは、報告義務がある医療機関で140件ありました。

 また、昨年10月から12月に全国の医療機関から報告があった医療事故は580件で、その内訳は報告義務がある医療機関からが501件、任意参加の医療機関からが79件。

 任意参加の医療機関から報告される医療事故の件数については、報告義務がある医療機関に比べ随分少ない現状が長く続いた後、2010年は521件とそれまでの約3倍程度に増加しました。しかし、2010年は316件と減少し、2011年も316件にとどまりました。

 今回、報告された個別テーマには、「薬剤の施設間等情報伝達に関連した医療事故」「自己管理薬に関連した医療事故」「術後患者の硬膜外腔に持続注入すべき薬剤を静脈に注入した事例」「研修医が単独でインスリンの単位を誤って調製し患者に投与した事例」が取り上げられています。

 2012年3月22日(木)

 

■5大がんで患者の過半数占める 全国の拠点病院のデータ集計

 国立がん研究センターは21日、2009年に全国のがん診療連携拠点病院を受診した患者のデータ48万5000件を集計し、報告書を発表しました。部位別では大腸が13・5パーセントと最も多く、胃12・4パーセント、肺11・4パーセント、乳房9・7パーセント、前立腺7・7パーセントと続き、上位5部位で過半数の54・7パーセントを占めました。

 情報提供を依頼した379病院のうち、データのそろった370病院分を集計しました。1人に二つのがんが見付かると2件と数えられるなどの重複があり、実人数は43万人前後とみられます。

 48万5000件の内訳は、男性が57パーセント、女性は43パーセント。都道府県別では、沖縄県のみ女性のほうが多くなりました。

 また、報告書では、それぞれの拠点病院がそれぞれどのような医療を行っているか、がんの種類や年齢などで分類して詳細に分析し、特に、患者の半数を占める胃がんや大腸がん、肺がん、乳がん、それに肝臓がんについては、進行度別に治療内容を明らかにしました。

 胃がんと大腸がんの場合、初期の段階では患者の負担が少ないとされる内視鏡治療が、また、やや進行した段階では手術に抗がん剤を併用する治療法が普及してきた一方で、こうした治療の実施が極端に少ない病院の存在が浮き彫りになっています。

 分析に当たった国立がん研究センターの西本寛がん統計研究部長は、「治療内容のデータが継続的に出るようになってきたので、それぞれの病院の強みや問題点が比べられるようになった。病院の担当者がほかの病院と比較したり、患者が自分の受けている治療と一般的な治療の違いを主治医などに尋ねたりすることで、治療の質が高まることを期待したい」と話しています。

 この報告書は、国立がん研究センターのホームページ(http://ganjoho.jp)で一般に公開されています。

 2012年3月21日(水)

 

■肺腺がんの増殖タンパク質を発見 名大教授ら

 肺がんの中でも特に治療が難しい肺腺がんの増殖に欠かせないタンパク質を、名古屋大学のグループが見付けました。グループでは、「肺腺がんの『アキレスけん』といえる。今後、新たな薬の開発につながると期待される」と話しています。

 研究を行ったのは、名古屋大学大学院医学系研究科の高橋隆教授(分子腫瘍学)らのグループ。肺腺がんは肺がんの半数を占め、転移しやすく、抗がん剤が効きにくいなど特に治療が難しいとされています。

 グループで肺腺がんの細胞の中で活発に働いている遺伝子を調べたところ、「ROR1」と呼ばれる遺伝子が作り出すタンパク質が、がん細胞の増殖に欠かせないほかのさまざまな遺伝子を活性化させていることがわかったということです。

 通常の肺腺がんの細胞は人工的に培養すると次々と増殖しますが、このタンパク質の働きを抑えた細胞はほとんど増殖せず、次第に死滅したということです。また、肺腺がんでは、がん細胞が耐性を持って「イレッサ」などの抗がん剤が効かなくなることが問題となっていますが、このタンパク質の働きを抑えると、耐性を持ったがん細胞でも増殖を抑える効果がみられたということです。

 高橋教授は、「このタンパク質は肺腺がんの『アキレスけん』といえる。薬を作りやすい種類のタンパク質なので、今後、新たな薬の開発につながると期待される」と話しています。

 2012年3月20日(火)

 

■公共施設は分煙も不可 兵庫県が全国2例目の受動喫煙防止条例

 他人のたばこの煙による受動喫煙を防ぐため、不特定多数の人が利用する公共施設などでの喫煙を罰則付きで規制する「受動喫煙の防止等に関する条例」が19日、兵庫県議会で可決、成立しました。

 官公庁や病院、学校は全面禁煙とし、デパートやスーパー、大規模飲食店などは分煙を義務付けます。条例の対象は約19万カ所に及び、公共施設では2013年4月、民間施設では2014年4月から施行します。民間施設も含めた規制は、2010年4月に施行した神奈川県に次ぎ全国2例目。

 兵庫県は、昨年7月に有識者らの検討委員会がまとめた報告書を踏まえ、条例案を検討。デパートやホテル、飲食店などでも禁煙の義務化を目指しましたが、業界団体の強い反発を受けて分煙の義務付けにとどめるなど、規制内容は神奈川県と同程度まで後退しました。

 条例では、官公庁や病院、学校(大学は当面除く)は喫煙室の設置や使用も認めない全面禁煙を義務付け、学校は屋外の敷地も禁煙に。デパートやスーパー、客席面積が100平方メートルを超える大規模飲食店と宿泊施設のロビーなどは、喫煙室設置による分煙を義務化します。宿泊施設の宴会場は、除外します。

 これにより兵庫県内に約2万店ある飲食店のうち、約4000店が分煙対象となります。残りは喫煙を認めますが、喫煙の可否を店頭に掲示する「ポリシー表示」を義務化し、利用者が店を選べるよう配慮しました。パチンコ店やナイトクラブなどは、規模に関係なく受動喫煙防止の努力義務にとどめます。

 条例に違反し、改善命令に従わない悪質な施設管理者は30万円以下の罰金、禁煙などの対象施設で喫煙した人には2万円以下の過料を科します。条例施行から半年後に、罰則の適用を開始します。

 一方、喫煙室などの設置には兵庫県が財政的な支援をすると規定。設置費用の半分(上限250万円)の助成や、低利融資制度を4月にも創設します。

 受動喫煙防止条例に関しては、京都府や千葉県が条例化に向けた協議を行っており、大阪府も今年4月に検討会を設置します。

 2012年3月19日(月)

 

■ポリオの予防接種を呼び掛け 厚労省

 手足のまひなど後遺症が出ることがあるポリオ(小児まひ)のワクチンが、この秋から安全性の高いものに切り替えられるのを前に、厚生労働省が生ワクチンの接種率を調べたところ76パーセントにとどまっていることがわかりました。

 ポリオの予防接種は、7歳までに2回受けることが法律で定められていますが、現在の生ワクチンは毒性を弱めた生きたウイルスが入っている影響で、100万人に1・4人の割合で後遺症が出ることがあるため、厚労省はより安全性の高い不活化ワクチンを今年の秋に導入する計画です。

 予防接種は毎年、春と秋に各地の自治体で行われますが、厚労省が全国1280あまりの市町村を対象に去年の秋の接種状況を調べたところ、接種率は全体の76パーセントにとどまり、前の年の同じ時期より15ポイント減少していました。

 例年の接種率が90パーセント前後に上ることから、不活化ワクチンの導入を前に接種を控える動きが広がっているとみられます。

 しかし、中国やパキスタン、ナイジェリアなど海外ではポリオが流行しており、厚労省は日本でも感染が広がる恐れがあるとして、今年の春に行われる予防接種を受けてほしいと呼び掛けています。

 2012年3月17日(土)

 

■白米を多く食べると、糖尿病リスク55パーセント増加 米研究

 白米を多く食べると2型糖尿病の発症リスクが高まる恐れがあるとの研究を、米ハーバード大の研究者らが15日の英医学誌・ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに発表しました。2型糖尿病は一部の国で、患者数が急増しています。

 研究を主導したハーバード公衆衛生大学院の孫齊氏は、「アジア系の人々のように白米を多量に摂取することで、2型糖尿病のリスクが高まる可能性があることがわかった」と指摘し、「他の食品についてもよく注意を払うべき」、「特定の食品についてだけでなく、食生活全般を調べることが肝要だ」とも述べている。

 孫氏の研究チームは、日本、中国、米国、オーストラリアで過去に行われた研究結果を再分析。延べ35万人以上の4~25年間に渡る追跡調査で、1万3000人以上が2型糖尿病を発病していることを確認しました。

 分析によれば、日中で実施された過去の調査では1人当たり1日平均3~4杯の米を食べていましたが、米を多く食べた人では2型糖尿病リスクが55パーセント高まりました。一方、1週間に平均1~2杯と米の消費量が圧倒的に少ない米豪では、リスク上昇率は12パーセントにとどまりました。

 孫氏はこの分析について、調査対象者の食生活について米以外の詳細な情報がないこと、4つの異なった調査をメタ分析したものであることを指摘。結果に100パーセントの確証は得られないとしつつ、「調査内容には一貫性があり、白米と糖尿病が関連しているという生物学的妥当性も見いだせる」と結論付けています。その上で、より詳細な調査の必要と、糖分や脂肪分を多く含む食品への引き続きの注意を呼び掛けています。

 白米は世界で最もよく食べられている米の形態で、もみ米を脱穀・精米して作られ、成分のほとんどがでんぷんになります。精白前の玄米は、繊維やマグネシウム、ビタミンを多く含み、血糖値の上昇しやすさを示すグリセミック指数(GI値)も白米と比べて低くなっています。

 2012年3月16日(金)

 

■発達障害、脳の活動部分に違い 金沢大学が解明

 他人とコミュニケーションを取ることが難しい発達障害の子供と、そうでない子供とでは脳の活動する部分が違うことが、金沢大学のチームの研究で初めてわかり、発達障害の早期発見につながる成果として期待されています。

 子供の発達障害を研究している金沢大学の三辺(みなべ)義雄教授(神経精神医学)らの研究チームは、脳内の神経活動で生じる微弱な磁界を測定する高感度センサーを使って、3歳から7歳までの発達障害の子供35人と、発達障害ではない子供35人の情報の分析や記憶に関連する神経細胞の活動を調べました。

 その結果、神経細胞の活動は、発達障害の子供では85・7パーセントが右の脳を中心に行われていたのに対して、発達障害ではない子供は91・4パーセントが左の脳を中心に行われていたということです。

 研究チームによると、発達障害の子供の脳の活動の違いが明らかになったのは初めてだということです。

 発達障害の診断は現在、医師の問診で行われています。子供は長時間じっとしていられず、磁気共鳴画像装置(MRI)などによる検査が困難なためです。

 今回、測定に使った高感度センサーは、横河電機や島津製作所などとの共同研究の成果で、頭皮の上から微弱な磁界を測定、解析できるため、横になった子供はヘルメットに頭を入れるだけで、好きな映像などをスクリーンで見ながら検査を受けられます。

 三辺教授は「問診だけでなく、脳の活動を調べる客観的な診断方法が確立すれば、早期発見につながり、その子供にあった教育や対応ができるようになる」と話しています。

 また、発達障害に詳しい児童精神科医で浜松医科大学の中村和彦准教授は、「これまで発達障害は医師の経験に基づく診断方法しかなかった。今回の成果が実用化できれば、診断の根拠になり有意義だ」と話しています。

 2012年3月15日(木)

 

■セシウム、50ベクレル超検出の食品を重点検査 厚労省が指針

 4月から導入される食品の放射性物質の新基準で、厚生労働省は12日、具体的な検査手順を定めた指針を発表しました。一般食品の新基準である放射性セシウム100ベクレルの半分の50ベクレルを超えた品目から重点的に調べることにしました。新基準を超える食品が検査をすり抜けてしまうのを防ぐねらいで、検査件数は大幅に増える見通し。

 新基準では、食品1キロ当たり100ベクレルを超えれば、出荷停止の対象になります。検査は抽出調査が原則。厚労省は、50ベクレルを超えた場合、同じ地域で新基準を上回るものも含まれている可能性があるとみています。網の目を細かくして、新基準を超える食品の流通を防ぎたい考えです。重点検査は、これまでに50ベクレルを超えた品目と、今後の検査で新たに50ベクレルを超えたものを対象とします。

 指針は、これまで検査を要請していた東日本の17都県に向けて作成しました。汚染度が比較的高い地域とそれ以外の地域で、調べる食品サンプル(検体)などに差をつけました。17都県を汚染状況で二つに分け、これまで複数の品目で出荷停止になった福島、宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の6県のAグループと、それ以外の青森、岩手、秋田、山形、埼玉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡の11都県のBグループとした。

 100ベクレルを超える品目について、チンゲンサイ、カブ、モモ、ミカン、原木シイタケ、牛肉、米、茶などの主要産地ではAグループでは週に3検体以上、Bグループでは週に1検体以上検査します。50ベクレルを超えるが100ベクレル以下の品目は、ジャガイモ、シュンギク、リンゴ、ナシ、サツマイモなどの主要産地ではAB両グループとも週に1検体以上検査します。自治体により検査の実施状況にバラツキが出るのを防ぐため、検査計画を四半期ごとに策定・公表し、国への報告も義務付けました。

 これまでは、暫定基準値の500ベクレルを超えた地域やその周辺地域でしか調べていませんでした。また、調べる検体数や検査地域も明文化せず、自治体任せでした。

 一方、ホウレンソウやキャベツなどは重点的に調べる対象ではなくなりました。野菜類は原発事故直後に放射性ヨウ素が降下して基準を超えたものが多く、今後はほとんど出ないとみているためです。また、海産物については17都県の2分類とは別に、福島、宮城、茨城、岩手、千葉の5県のグループを設け、5県の中の一部地域でも50ベクレルを超えたマアジ、ヒラメ、アイナメ、アワビ、アサリ、ワカメなどの海産物については、5県すべてで重点検査します。福島沖で汚染した魚種が隣接県にも広がっている可能性があるためで、検査品目も増やしました。

 新基準の米への適用は10月以降で、検査は市町村ごとに出荷を始める前に行います。

 2012年3月14日(水)

 

■東京都民の内部被曝、年間限度下回る 東大、食品摂取で試算

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で東京都に住む人がこの1年間に水や食品の摂取によって受けた内部被曝線量は、一般の人が浴びても差し支えないとされる値のおよそ20分の1だったとする試算を東京大学の研究チームが12日、発表しました。

 東京大学の村上道夫特任講師らの研究チームは、厚生労働省や東京都水道局などが公表している約10万種の食品や水道水の放射性物質濃度を地域、日付、種類別に分類。都内への入荷量や年齢別の平均摂取量などから、1年間に受けた内部被曝線量を求めました。ただし、原発事故があった直後の昨年3月18日から20日の被曝は、詳細なデータがなく考慮されていないといいます。

 その結果、放射性ヨウ素とセシウムによる全身の内部被曝線量は、乳児(粉ミルクを飲んでいる1歳未満)48マイクロシーベルト、幼児(1~6歳)42マイクロシーベルト、成人18マイクロシーベルト。通常の飲食物に含まれる自然放射性物質のカリウム40から受ける推計内部被曝線量(年約130~220マイクロシーベルト)と比べ、数分の1~10分の1程度でした。

 また、放射性ヨウ素による甲状腺の局所的な内部被曝線量は、乳児1140マイクロシーベルト、幼児970マイクロシーベルト、成人280マイクロシーベルト。ヨウ素とセシウムの影響で、生涯に致死性のがんを発症する確率を合わせると、乳児は10万人当たり0・3人、幼児が同0・2人、成人が同0・1人となりました。乳児ががんを発症する確率は、ディーゼル車の排ガスの影響より低いものの、シックハウス症候群の原因物質のホルムアルデヒドや、ダイオキシン類の影響より高くなっています。

 内部被曝線量は水道水の占める割合が大きく、乳児は牛乳・乳製品、成人は野菜や魚介類なども影響しました。

 事故後に厚労省の暫定基準値による出荷制限や、都による乳児へのペットボトル水配布が行われましたが、これらの対策で被曝線量は乳児で44パーセント、幼児で34パーセント、成人で29パーセント減ったと推定しました。

 試算を行った村上特任講師は、「私個人としては安心してもよいレベルだと思う。出荷制限などの対策に一定の効果があったといえる。今回の飲食物による内部被曝線量は、東京・新宿での外部被曝線量の3分の1~10分の1程度でしかない。あまり神経質にならず、今まで通り生活すればいいと思う」と話しています。

 2012年3月13日(火)

 

■幹細胞を移植し大腸を修復 医科歯科大、潰瘍治療に期待

 大腸のさまざまな細胞になる幹細胞を体外で増やし、傷付いた部分に移植して修復することに、東京医科歯科大の渡辺守教授(消化器内科)らの研究チームがマウスで成功しました。人で応用できれば、自分の細胞を使った大腸の難病治療につながる可能性があります。

 12日付、米科学誌ネイチャーメディシン(電子版)で発表しました。

 大腸の内壁表面にある「上皮細胞」は、傷付くと潰瘍や大腸がんにつながります。研究チームは、マウスの上皮細胞を特定の3つの蛋白質を加えた液体で培養し、体外で大量に増殖を繰り返す技術を開発。この技術を使うと、上皮細胞に多く含まれ大腸のさまざまな細胞になる能力を持つ幹細胞も増やせることを確かめました。

 増やした幹細胞を、特殊なゼリー状の物質に混ぜ、人工的に潰瘍を作り出したマウスの患部に移植したところ、約4週間後には周囲の上皮細胞と変わらない正常な組織になり、潰瘍を修復できました。この状態を6カ月以上維持できたといいます。

 研究チームは、人の大腸組織から上皮細胞を体外で大量に増やす技術も開発しています。渡辺教授は、「難病に指定されている潰瘍性大腸炎や、肛門付近に穴が開く痔ろうなどの治療に生かせる可能性がある」と話しています。

 2012年3月12日(月)

 

■管理職と専門職の死亡率高まる 日本の30~50歳代男性

 30~50歳代の働き盛り世代男性の死亡率は、2000年ごろを境に役員や部長、課長といった管理職や専門職が事務職などその他の職種の平均を上回っていることがわかりました。北里大の和田耕治講師(公衆衛生学)らが6日付で、英医学誌BMJ電子版に論文を発表しました。

 和田講師らは、人口動態統計や5年に1度の国勢調査の結果を分析。30~50歳代の男性の死亡率を(1)管理職(2)専門・技術職(3)その他の職種(事務職や生産工程・労務職などを含む)に分けて比較しました。がんや心筋梗塞、自殺など死因別にも調べました。

 生活習慣病予防の広まりや医療の進歩などにより、1980年以降の働き盛り世代の死亡率は全体では緩やかに低下してきました。しかし、管理職と医師や教師など専門・技術職の死亡率だけが2000年に上昇。その他の職種の平均を初めて上回りました。2005年も管理職は高いまま。専門・技術職も下降傾向ながらその他を上回りました。肺や大腸のがんや自殺の増加が目立ちます。

 これまで欧米や日本では、製造作業に当たる生産工程・労務職、いわゆるブルーカラーは生活習慣が管理職などより悪く、死亡率が高い傾向がみられていました。今回の調査は、日本国内では管理職、専門・技術職のほうが不健康という逆健康格差が起きていることを示唆しています。

 ストレスや労働時間の増加が、管理職の死亡率上昇につながっている可能性があります。多忙を理由に体調が悪くても医療機関を受診しない人が多いことも、背景にあると分析されます。

 和田講師は、「経済成長の鈍化が労働環境に否定的変化をもたらしたことに関係がある。さらに成長の停止は、日本における自殺数増加の原因となった」と指摘した上で、「軽い運動や休養は病気の予防になり、仕事の生産性を高める」と話しています。

 2012年3月11日(日)

 

■卵子を冷凍保存、がん克服後妊娠 35歳女性、国内2例目

 血液がん患者の卵子を治療前に凍結保存し、その後体外受精で妊娠に成功したと、不妊治療を行う民間21施設でつくる「不妊・生殖補助医療国際学会(A―PART)日本支部」が8日、発表しました。

 血液がん患者が卵子を凍結し妊娠に至るのは、国内では2例目だといいます。1例目では、2011年に大阪府で無事出産に至っているといいます。

 血液がん患者は、副作用の強い抗がん剤や放射線治療により、卵子が影響を受けやすくなります。そのため、凍結保存しておかないと、将来子供を持つのは難しくなります。

 現在35歳の女性が不妊治療を受けた加藤レディスクリニック(東京都新宿区)によると、30歳だった2006年に血液のがんである悪性リンパ腫と診断され、治療により卵子ができなくなる恐れがあったため、2007年3月に卵子7個を凍結保存しました。

 その後、病気を克服した後に結婚したが妊娠できず、昨年8月に体外授精で2個の受精卵を作成。1個は流産したものの、今年1月に戻した受精卵が着床しました。6日時点で妊娠9週目、経過は順調としています。

 2012年3月10日(土)

 

■メタボ健診、10年度は43パーセントが受診 ほぼ前年度並み

 生活習慣病を防ぐために2008年度から始まった特定健診(メタボ健診)の2010年度の受診率は、43・3パーセントでした。前年度の41・3パーセントよりわずかに伸びたものの、「2012年度に7割」とする厚生労働省の目標には、ほど遠い状況です。厚労省が7日、速報値を公表しました。

 メタボ健診は、生活習慣病の予防で医療費の増加を抑えるねらいで導入されました。40~74歳を対象に、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に主眼を置いた健康診断や保健指導をするよう、企業の健保組合や市町村の国民健康保険などに義務付けています。

 2010年度の対象者は5219万人でしたが、実際に受診したのは2259万人。受診率は公務員が加入する共済組合が71パーセント、大企業の社員らの健保組合は68パーセントと高かった一方、中小企業の社員らの協会けんぽは35パーセント、自営業の人などが入る市町村国保は32パーセントにとどまりました。

 受診の結果、腹囲が基準(男性85センチ、女性90センチ)以上で、血圧、血糖、コレステロールの2つ以上が基準を上回る「メタボ」に該当とされたのは326万人で、腹囲と1つの基準を上回る「予備軍」も271万人いました。

 これらのうち、服薬中など治療を受けている人を除いた406万人(18・0パーセント)が特定保健指導の対象になりましたが、半年間の指導を最後まで受けたのは56万人(13・7パーセント)にとどまりました。前年度確定値の12・3パーセントより微増しましたが、2012年度の目標(45パーセント)に比べ低迷する状態が続いています。

 2012年3月9日(金)

 

■光化学スモッグ原因物質、全国で基準超 環境省が調査

 健康に影響を与える光化学スモッグの原因となる、「光化学オキシダント」という大気中の有害物質が昨年度、全国のすべての測定地点で環境基準を超えたことが、環境省の調査でわかりました。同省は、原因となる物質が中国大陸から拡散していないか監視を強化するとともに、詳しい発生源などの研究を進める方針です。

 光化学スモッグは、二酸化窒素、一酸化窒素などの窒素酸化物と、揮発性のある有機化合物(VOC)が紫外線によって大気中で化学反応を起こし、光化学オキシダントが高い濃度で発生した場合に起きる公害の一種。目のチカチカや、のどの痛み、呼吸障害を引き起こすことがあります。

 環境省の調査では、光化学オキシダントの濃度(1日の最高値の年平均値)が昨年度、全国1100カ所あまりのすべての測定地点で環境基準を超えていました。測定値は、光化学スモッグが社会問題化した1970年代の水準の半分以下で、深刻な事態ではないということですが、原因となる窒素酸化物と有機化合物は自動車に対する排ガス規制、 化学工場やクリーニング業者などに対するVOC排出規制などで大幅に削減が進んでいるはずで、なぜ光化学オキシダントの濃度が高まっているかはわかっていないということです。

 このため環境省は対策の検討を進め、中国大陸から窒素酸化物などが日本に拡散していないか、監視体制を整えるとともに、正確な排出量や発生源の研究を進める方針です。

 2012年3月8日(木)

 

■ストレスでメタボと同様の症状に 名古屋大が解明

 ストレスが炎症を引き起こす蛋白質を増加させ、血液に固まりができやすくなるなどのメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の原因になることを、名古屋大学の研究チームが動物を使った実験で解明し、ストレスに関係する病気の治療法の開発につながると期待されています。研究内容は7日付で、米科学誌「ダイアベーテス」電子版に掲載されました。

 実験を行ったのは、名古屋大学医学部の室原豊明教授と竹下享典講師らの研究チーム。マウス約70匹を2グループに分け、半分は普通に飼育、半分は2週間に渡って1日2時間ずつ直径3センチ、長さ10センチのプラスチック管に閉じ込めてストレスを与え、経過を調べました。

 その結果、ストレスを与えたマウスは、炎症を引き起こす「MCPー1」という蛋白質が正常なマウスに比べて大幅に増加し、炎症を示す反応が正常なマウスの2倍から3倍になっていました。そして、糖尿病になりやすくなったり、血液に固まりができやすくなったりして、メタボリックシンドロームと同じ症状が出ていました。

 一方、「MCP-1」の働きを抑える治療をすると、症状はいずれもほぼ回復したということです。

 竹下講師は、「ストレスが実際に病気を引き起こすことが確認できた。ストレスが原因で病気になった場合の治療薬の開発などにつながると期待している」と話しています。

 2012年3月7日(水)

 

■ビタミンEの過剰摂取に注意、骨密度下がる可能性 慶大が報告

 ビタミンEを取りすぎると骨密度が下がり、骨粗しょう症が起きる可能性があることが、動物実験でわかりました。慶応大医学部の竹田秀・特任准教授や伊藤裕教授らの研究チームが4日付で、米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に報告しました。

 抗酸化作用があるビタミンEは、しみなど防ぐアンチエイジング(老化防止)の栄養補助食品として人気で、アメリカでは人口の10パーセント以上が服用し、日本でも利用者が増えているとみられています。研究チームは骨にも好影響があるのではないかと考え、マウスやラットで実験しました。

 ところが、健康な大人が栄養補助食品として摂取する場合の最大量に相当するビタミンEを添加したエサを48匹のネズミに8週間、毎日与え続けた結果、通常のエサを与えた場合に比べ、骨の量が平均で20パーセント減少し、すべてのネズミが骨粗しょう症の状態になっていたということです。

 骨の内部では、新しい骨を作る「骨芽細胞」と古くなった骨を壊して吸収する「破骨細胞」がバランスよく働き、骨を新陳代謝させています。研究チームでは、過剰に摂取したビタミンEが破骨細胞を活性化して、骨の新陳代謝のバランスを崩し、骨密度を低くしたと結論付けています。

 研究を行った竹田特任准教授は、「ビタミンEは老化防止にたくさん取ったほうがいいと考えられていたが、骨粗しょう症による骨折や寝たきりという深刻な問題につながる恐れがあることがわかった。摂取量の上限を検討し直す必要がある」と指摘しています。

 2012年3月6日(火)

 

■健康的な習慣1つでがんリスク10パーセント減 国立がん研が発表

 禁煙や運動など健康によいとされる5つの習慣を1つ生活に取り入れると、がんになるリスクがそれぞれ10パーセント前後下がることが国立がん研究センターの調査で判明しました。調査結果をまとめた論文は、米医学誌プリベンティブ・メディシン2月号に発表されました。

 国立がん研究センターは、1995年に岩手県や茨城県、新潟県、大阪府、長崎県、沖縄県など9府県に在住の45歳から74歳の男女およそ8万人に生活習慣などを尋ね、その後、10年間に渡って2006年まで追跡調査を行いました。そして、禁煙をしているか、お酒を控えているか、塩辛い物を控えているか、適度の運動をしているか、適切な体重を維持しているか、という健康によいとされる5つの習慣があるかどうかで、がんになった割合に違いが出るか分析しました。

 その結果、こうした健康的な習慣が多いほど、がんになるリスクが下がりました。5つとも実践している場合、よい習慣を全く取り入れていないか、1つだけ取り入れているグループに比べ、男性で0・57倍、女性で0・63倍にリスクが低下していました。どれか1つの習慣を生活に取り入れた場合は、がんになるリスクはそれぞれ男性で平均14パーセント、女性で平均9パーセント低下する計算だということです。

 高齢になると生活習慣の改善に消極的になる人も多いものですが、今回の調査では同様の結果が60歳以上のグループに限っても得られました。

 分析に当たった国立がん研究センター予防研究部の笹月静室長は、「わかっていてもなかなか変えられないのが習慣だが、5つのうち1つでも変えられれば、がんのリスクは確実に低下する。どの年代の人も今からでも遅くないので、あきらめず、生活習慣を見直してみてほしい」と呼び掛けています。

 2012年3月5日(月)

 

■海洋の酸性化が過去3億年で最速ペースで進行中 英米など5カ国の共同研究

 人類の活動による二酸化炭素の高濃度排出によって、海洋の酸性化が過去3億年来で最も早いペースで進んでいることが、英米など5カ国の共同研究で指摘されました。地球上で生物の大量絶滅は過去4回起こっていますが、海洋の酸化は現在が最もひどい可能性があり、海の生命体の将来が懸念されます。米科学誌サイエンスで1日に発表されました。

 米国、英国、スペイン、ドイツ、オランダの研究者からなる国際研究チームは、太古の海底堆積物に含まれていた化石に関する研究など、これまでに発表された古海洋学研究を数百件あまり調査しました。

 過去の海洋の酸性化は、小惑星が地球に衝突し二酸化炭素が発生した際や、火山爆発で地球全体の気温が上昇した時などに起きていました。

 だが、海洋生物の個体数の激減という観点から現在と同程度の状態がみられたのは、大気候変動が起きた約5600万年前の「暁新世(ぎょうしんせい)・始新世(ししんせい)境界温暖化極大期(PETM)」と呼ばれる時期だけだったことが明らかになりました。この時期に二酸化炭素が増加した原因については諸説ありますが、科学者の間では二酸化炭素の放出が倍増した結果、地球上の気温が約6度上昇し、海洋生物が大量に死滅したと考えられています。また、PETMは、過剰な二酸化炭素が海や森に再吸収されるまで15万年以上も続き、生物相が激変したと考えられています。

 海洋が特に気候変動の影響を受けやすいのは、空気中の余分な二酸化炭素を吸収することで酸性化するため。海水が酸性化すると、サンゴや軟体動物、貝類など礁に住む生物が死滅します。

 論文の主著者で米コロンビア大学ラモントドハティ地球観測研究所の古海洋学者バーベル・ホーニッシュ氏は、「過去に海洋の酸性化が起こった際に、すべての生物が絶滅したわけではないことは、知られている通りだ。その後も新たな種が進化して、死に絶えた種に置き換わってきた。しかし、産業活動による二酸化炭素排出が現在のペースで続けば、絶滅が懸念されているサンゴ礁やカキ、サケなどの生物を我々は失うことになるだろう」と警告しています。

 研究チームによれば、海洋の酸性化が進行する速さは現在、約5600万年前の10倍以上で、少なくとも過去3億年で最も早いペースだといいます。共著者の英ブリストル大学のアンディ・リッジウェル氏は、「海洋生態系の変化に関して、我々は未知の領域に踏み込みつつある」と語っています。

 地球環境問題に専門的に取り組む国際組織である国連環境計画(UNEP)の2010年の報告書によれば、海洋の酸性度が上昇すると、例えば食物連鎖の1次消費者(植食性動物)であるウニなどの翼足類から、カニ類や魚類、サンゴ類などカルシウムを主体とする生命形態が打撃を受けます。 同報告書は、人類の活動による二酸化炭素排出に促された海洋の酸性化の進行は非常に危険な段階にあり、防止対策が必要だと指摘しています。

 2012年3月4日(日)

 

■納豆の成分に骨粗鬆症を予防する効果 金沢大グループが解明し、特許出願

 納豆などに多く含まれる成分「ポリアミン」に骨量の減少を抑える効果があることを、金沢大医薬保健研究域薬学系の米田幸雄教授らの研究グループが1日までに、マウスなどによる実験で突き止めました。英国薬理学雑誌の電子版に発表しました、

 納豆菌の細胞の中に多く含まれているポリアミンは老化抑制効果が注目されていますが、骨への効果が判明したのは初めて。骨粗鬆症などに対する副作用が少ない予防、治療法の開発につながるとみられ、同研究グループは特許を出願しました。

 生物の体内には、古くなった骨を溶かす破骨細胞と新しい骨を作る骨芽細胞があり、2つの細胞がバランスよく働いて骨が生まれ変わっています。骨粗鬆症や関節リウマチは加齢や女性ホルモンの不足、免疫異常などで破骨細胞が活性化して発症します。いずれも現在、薬剤治療が中心となっていますが、副作用もあり、有効性は確立されていません。

 米田教授らのグループは、骨粗鬆症モデルのマウスと、関節リウマチモデルのラットにそれぞれ28日間、ポリアミンを混ぜた水を投与。骨粗鬆症モデルのマウスでは、何も与えない場合は骨量が3~4割減少したのに対して、ポリアミンを投与したマウスはほとんど減少しませんでした。関節リウマチモデルのラットでは、何も与えない場合と比べ、骨や軟骨が破壊される量が3分の1程度に抑えられました。

 さらに、培養細胞実験で、破骨細胞にポリアミンを加えると、細胞の働きが抑制されることも確認しました。

 ポリアミンは納豆や豆腐、みそなど大豆食品全般に多く含まれるほか、キノコ類、チーズ、ヨーグルトにも多く含まれています。米田教授によると、実験の結果を基にした試算では、人間でも毎日約100グラムの大豆を摂取すれば、効果が得られる可能性が大きいといいます。

 米田教授は、「ポリアミンは納豆など日本人になじみの深い食品で摂取でき、副作用も少ないとみられる。特定保健用食品や医薬品などの開発につながる」と語りました。

 2012年3月3日(土)

 

■男女とも青森県が最高、長野県が最低 厚労省が年齢調整死亡率を公表

 厚生労働省は1日、高齢者の割合など年齢層による影響を取り除き、地域や年ごとの死亡率を正確に比較する2010年の都道府県別「年齢調整死亡率」の調査結果を公表しました。最も死亡率が高かったのは男女とも青森県、最も死亡率が低かったのは男女とも長野県でした。

 同省は1960年から5年ごとに、調査を実施。当初から、東北地方が特に高い「東高西低」の傾向が見られましたが、地域差は毎回縮まっており、死亡率の全国平均も低下傾向にあります。今回の全国平均の年齢調整死亡率は、男性が人口10万人当たり544・3人(2005年の前回調査は593・2人)、女性は同274・9人(同298・6人)で、ともに低下しました。

 しかし、同省の担当者によると「現在も特定の都道府県に高い傾向が見られるのは事実だ」といいます。

 男性の年齢調整死亡率が最も高かったのは青森県(人口10万人当たり662・4人)で、以下は秋田県(613・5人)、岩手県(590・1人)と、北東北3県が上位を占めました。最も低かったのは長野県(477・3人)で、滋賀県(496・4人)、福井県(499・9人)が下位を占めました。一方、女性の年齢調整死亡率は青森県(304・3人)が最も高く、以下は栃木県(295・7人)、和歌山県(294・5人)、大阪府(289・9人)などの順で、最も低かったのは長野県(248・8人)で、新潟県(254・6人)、島根県(254・7)が下位を占めました。

 また、同省は死因を限定した死亡率も公表。三大死因のうち、がん(悪性新生物)による死亡率が高かった都道府県は、男性が青森県(人口10万人当たり215・9人)、秋田県(205・7人)、北海道(199・1人)など、女性が青森県(105・6人)、大阪府(100・3人)、北海道(99・2人)などでした。05年からは全体的に低下していますが、青森県、静岡県、鳥取県、岡山県、鹿児島県の5県の女性だけは上がっていました。

 心疾患では、男性は青森県(98・8人)、愛媛県(92・6人)、福島県(88・7人)が、女性は愛媛県(49・4人)、奈良県(48・6人)、埼玉県(47・4人)が高くなりました。こちらも全体的には05年から減っており、増加したのは秋田県、沖縄県の2県の男性のみでした。

 脳血管疾患による死亡率が高かったのは、男性が岩手県(70・1人)、青森県(67・1人)、秋田県(65・7人)、女性が岩手県(37・1人)、栃木県(35・5人)、青森県(34・0人)など。05年からは、男女ともすべての都道府県で減りました。

 青森県が最も死亡率が高い理由について、厚労省の担当者は「塩辛い食べ物が多いことや、冬場は外で運動しにくいことなどが関係しているのではないか」としています。2008年の家計調査では、青森県の食塩消費量は年間4571グラムで全国1位でした。別の調査では、青森県の成人男性の喫煙率は全国で最も高くなっています。

 長野県が最も死亡率が低い理由について、厚労省の担当者は「長野県では、病気の予防対策、食生活を改善する運動に、以前から取り組んでいる」としています。

 2012年3月2日(金)

 

■刺激が多い環境で育つと、賢くなるたんぱく質が増加 東大教授ら解明

 周りに多くの仲間がいたり、物に囲まれたりして刺激が多いほど脳の働きが活発になる仕組みを、東京大学の広川信隆・特任教授(細胞生物学)の研究チームがマウスを使った実験で解明しました。23日付の米医学誌ニューロンに発表しました。

 刺激が多いと、学習の効果や記憶力が良くなることは、人を含めさまざまな動物を使った実験で示されています。しかし、こうした現象が起きる時、脳の神経細胞や生命活動を担うたんぱく質の働きがどう変化しているかは十分解明されていませんでした。

 研究チームは、刺激の多い環境の典型とされるはしごなど数種類の道具のある箱に15匹のマウスを入れて4週間飼育しました。同時に、刺激の乏しい環境として、遊び道具のない箱で3匹のマウスを同期間、飼育しました。その後、学習や記憶力の推移、両機能をつかさどる海馬の神経細胞の状態やたんぱく質の働きを調べました。

 刺激の多い環境で育ったマウスは、刺激の乏しい環境で育ったマウスに比べ、迷路でゴールにたどり着くまでの時間が回を重ねるごとに短縮されることが確認されました。さらに、グルタミン酸などの神経伝達物質を運ぶ「KIF1A」、神経細胞の成長を促す「BDNF」の2種類のたんぱく質の働きがいずれも、刺激の乏しい環境で育ったマウスの約1・7倍に活発化していました。

 また、2種類のたんぱく質の関係を詳細に解析すると、刺激に反応したBDNFがKIF1Aの働きを刺激し、KIF1Aが海馬の神経細胞の成長を促していることも判明しました。

 広川教授は、「KIF1Aとそれを作る遺伝子は人間にもあり、機能を増強できれば、記憶や学習障害を改善できる」と話す。

 2012年3月1日(木)

 

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