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健康ダイジェスト

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■インフルワクチン、安全性に重大な懸念なし 厚労省

 今シーズンのインフルエンザ予防接種の副作用について、厚生労働省の調査会は28日、「現時点で安全性に重大な懸念はない」との結論をまとめました。

 今シーズン使われたのは、新型、季節性のA香港型、B型の3種類を混合したワクチンで、昨年10月~今年1月に約5100万回分が出荷され、医療機関から報告された入院相当以上の重い副作用は125人、うち死亡は21人でした。死亡のうち、主治医から接種との因果関係があるとして報告された事例は5例でした。

 昨シーズンは、新型用のワクチンが平成21年10月〜平成22年9月に約2300万回分出荷され、重い副作用は416人、うち死亡は133人でした。死亡のうち、主治医から接種との因果関係があるとして報告された事例は3例でした。この副作用報告においては、死亡とワクチン接種の直接の明確な因果関係がある事例は認められませんでしが、死亡例のほとんとが重い持病を持つ高齢者でした。

 副作用報告の減少の原因について、厚労省は「明確にはわからないが、昨シーズンは接種時期に流行のピークが重なり、副作用報告の中にインフルエンザの症状が紛れ込んでいたのではないか」としています。

 2011年2月28日(月)

 

■性同一性障害の夫妻への精子提供容認へ 産科婦人科学会

 日本産科婦人科学会は26日、性同一性障害のため戸籍上の性別を女性から変更した男性の夫妻に対し、他人から精子の提供を受ける人工授精(AID)を認める方針を決めました。

 法務省が生まれた子供を嫡出子として認めていないため、実施の可否を検討していました。これを受け、人工授精を中断していた病院は再開します。

 同学会の見解(規則)では、人工授精の実施は法律上の夫婦が対象。2007年には、心と体の性が一致しない性同一性障害で性別を変更した男性でも、法的に夫妻になっている場合なら実施は構わないという方針を出しました。

 ところが、こうして生まれた子供は戸籍では父親が以前は女性とわかるため、「子供と遺伝的な父子関係にないのは明らか」として、法務省が嫡出子と認めないことが昨年、社会的な関心を集めました。

 同学会内でも、「嫡出子と認められないのに人工授精を実施するのは、子の福祉にかなわないのでは」という意見が起き、実施数が国内で最も多い慶応義塾大病院などは人工授精を中断しました。

 一方で、実施の希望は続き、学会も対応のため法務省に問い合わせました。その結果、嫡出子として届けることや、夫が認知する「認知準正」手続きで嫡出子になることはできない、嫡出子と近い扱いになる「特別養子縁組」の可否は家庭裁判所が個別に判断する、との回答を得ました。

 法務省の回答も踏まえ、同学会は子が嫡出子になれない点を十分に説明した上で、それでも希望する夫婦には人工授精を実施して構わないという方針を決めました。同学会理事長の吉村泰典慶応義塾大教授は、「人工授精の実施に対して慎重にならざるを得ないものの、実施の拒否もできない」と話しています。

 性同一性障害とは、心と体の性別が一致せず、社会的、精神的に苦しむ状態。認定には2人以上の専門医の診断がいります。2004年施行、08年改正の性同一性障害特例法で、性別適合手術を受け、未成年の子供がいないなどの条件を満たせば、戸籍の性別を変える家事審判を受けられます。

 2011年2月27日(日)

 

■子供の脳死 医師の4割が「死には当たらぬ」と認識

 15歳未満の子供では、「脳死が死」は当てはまらないと考える医師が40パーセントに上ることが、全国の救急・小児科の専門医を研修する施設の医師に聞いた調査でわかりました。

 また、小児の脳死判定は将来的にも不可能だとする医療施設も、20パーセント以上ありました。

 調査は、国立成育医療研究センターの委託研究班が昨年、日本救急医学会と日本小児科学会の専門医研修施設約500施設を対象に行い、医師255人から回答を得ました。

 年齢に関係なく「脳死を人の死」と認識する医師は、56パーセントいました。一方で、14パーセントが「人の死ではない・人の死はあくまで心臓死」と回答、「成人は脳死が人の死だが子供は異なる」「臓器提供の場合に限る」と答えた医師も、それぞれ13パーセントいました。

 合計4割の医師は、小児は「脳死は人の死」と認識していませんでした。成人への認識と異なるのは、子供は成人より一般的に回復力が強いためだとみられます。

 脳死判定後の治療については、6割が「差し控えや中止という選択肢があるべきだ」と考え、3割が「新たに開始すべきではないが実施中の治療は中止すべきではない」と回答しました。「緩和医療やみとりの医療に移行すべきだ」も4割ありました。

 過去3年間に、臨床的に脳死と判断した15歳未満の子供がいたのは37パーセント。延命治療の中止経験は7パーセントで、5例以上が5施設、差し控えは34パーセントで、10例以上が20施設ありました。

 自分の病院で子供の脳死判定が可能と考える医師は3割、条件が整えば可能とした医師が4割。今も今後も不可能とする医師も2割いました。

 2011年2月26日(土)

 

■専業主婦の年金救済、一時停止 批判受け厚労相が表明

 国民年金に切り替えなかった専業主婦の救済策が、見直されることになりました。必要な保険料を納めなくても年金が支給されることに、反発が強まったため。

 サラリーマン家庭の専業主婦は、夫の退職や転職などで第3号被保険者の資格を失った場合、国民年金第1号に切り替えて保険料を支払う必要があります。しかし、手続きをせず、保険料を支払っていない人が100万人以上いる可能性があるとして、厚生労働省は、過去2年分の保険料を納めれば、それ以前の未納分を納めたとする救済策を1月から実施していました。

 これに対し、総務省の年金業務監視委員会では、きちんと手続きをして保険料を支払った人は未納分が救済されず、年金を減額される可能性もあることから、不公平が生じるとして、批判の声が上がっていました。

 細川律夫厚生労働相は24日の衆院予算委員会で、「手続きはすべて留保する。次回の総務省の年金業務監視委員会の結論を踏まえ、今後の取り扱いを決めたい」と救済策の一時停止を表明しました。全国の年金事務所では、引き続き救済の申し出は受けますが、可否の判断は保留します。

 1月30日までに2331人が救済の適用を受けたものの、いずれもまだ年金を受けていないため、厚労省は見直すことが可能と判断。3月8日に予定されている厚労省の年金記録回復委員会に、新たな対応策を示す方針を固めました。

 一方、救済策を批判している総務省の年金業務監視委員会は、今月28日の会合で、片山善博総務相に見直しを求める意見を出す考え。片山総務相は24日の衆院予算委で「手続きを一時停止したのは評価できるが、今後どのような方針にするかが重要。監視委員会の結論を踏まえ、厚労省と結論を出したい」と述べました。

 2011年2月25日(金)

 

■食べすぎを判定する計測器の試作モデルを開発 タニタ

 計量器メーカーのタニタ(東京都板橋区)は、食後に食べすぎかどうかを手軽に判定できる計測器の試作モデルを公開しました。尿に含まれる微量な糖分を計測する仕組みで、ダイエットや食生活の改善をしたい男女の利用を見込み、2年以内に商品化する考えです。

 糖質は主に炭水化物に含まれ、食事で取った糖質が一定水準を超えると脂肪として体内に蓄積され、太る原因になります。タニタは、糖質を取りすぎた場合、尿中に排出される糖分(グルコース)の値がわずかに変化する点に着目しました。

 試作モデルは小さいバッグに入る大きさで、重量は94グラム。外食時にも計測できるよう、持ち運びしやすいスティックタイプで、キャップを外して使用します。食事から約2時間後に、キャップを外した本体のセンサー部分に尿をかけます。判定にかかる時間は約6秒。

 計測終了を知らせる音がピピッと鳴ると、タニタが考案した独自の数値指標が表示されます。尿中の糖分量が多いほど、数値は大きくなります。さらに、人型アイコンが5段階で表示され、正常なのか過食気味か一目でわかります。使用後の本体は、水道水で洗浄します。

 タニタは今年3月まで200人の男女を対象にした実証試験を行うなど、今後も判定精度を高める研究を進める方針。試作モデルでは糖分をベースに計測していますが、尿に含まれる他の成分についても分析していくといいます。

 同社では、これまでに糖尿病患者向けの尿糖計を製品化した実績があります。食べすぎを判定する計測器は、健康な人向けの製品のため、糖尿病患者向けの製品に比べて、測定する糖分量はごくわずかで技術的に難易度が高いとされます。

 発売時期や価格は未定ですが、「1万円前後か、それ以下の価格にしたい」としています。

 2011年2月24日(木)

 

■トランス脂肪酸、食品に含有量表示へ 消費者庁が指針

 マーガリンなどに含まれ、過剰摂取すると動脈硬化などを引き起こすとされるトランス脂肪酸について、消費者庁は21日、食品メーカーが自主的に含有量を表示する際の指針をまとめました。

 同庁はこの指針をベースに、トランス脂肪酸の表示を他の栄養成分とともに義務化する方針。義務化に先立ち、なるべく指針に沿った表示にするよう自治体や関連の業界団体を通じて、食品メーカーに要請します。

 指針によると、トランス脂肪酸の含有量を表示する際には、栄養成分を表示する時に必ず記さねばならない脂質やたんぱく質、炭水化物の含有量など5項目と、脂質の一種で同じように心疾患につながる恐れがある飽和脂肪酸やコレステロールの含有量も合わせて表示します。

 食品100グラム(飲料水などは100ミリリットル)当たり0・3グラム以上のトランス脂肪酸が含まれる場合は含有量を明示し、0・3グラム未満の場合は含有量「0グラム」または「ゼロ」、「フリー」などと表示できます。

 この指針自体に事業者への強制力や罰則はありませんが、仮に食品メーカーが不適切な表示をすれば景品表示法違反になる可能性があります。

 トランス脂肪酸はマーガリンやショートニング、これらを原材料とする菓子パンやケーキなどの食品、揚げ物などに含まれており、米国や韓国などではすでに表示を義務付けています。消費者庁もトランス脂肪酸について、「最近のさまざまな研究でリスクがはっきりしてきた」とみており、義務化の対象とする方針です。

 2011年2月23日(水)

 

■アルツハイマー型認知症に貼り薬、厚労省初承認へ

 体に貼るタイプのアルツハイマー型認知症治療薬が、国内で初めて承認されることになりました。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会が21日、製造販売の承認を了承しました。

 薬が飲み込めない患者や、薬を飲むことを嫌がる患者も使うことができます。貼り替えは1日に1回で、介護者が患者の薬の使用状況を見て確認できるのが利点で、介護者の負担軽減にもつながると期待されます。

 了承されたのは、ノバルティスファーマ(東京都)の「イクセロン」と、小野薬品工業(大阪市)の「リバスタッチ」。いずれも薬効成分は同じ「リバスチグミン」で、アルツハイマー型認知症の治療薬としては国内で4品目目となります。

 これまでの飲み薬と違って、背中や上腕、胸などに貼って使用。思考や行動などにかかわる脳内の伝達物質を分解してしまう酵素アセチルコリンエステラーゼの働きを妨げる効果があり、症状の進行を抑えることができるといいます。同じ薬は、海外では1月末時点で82カ国が承認しています。

 アルツハイマー型認知症の治療薬は、これまで「アリセプト」(主成分名:ドネペジル塩酸塩)しかありませんでしが、昨秋以降、第一三共の「メマンチン」(商品名:メマリー)や、ヤンセンファーマの「ガランタミン」(商品名:レミニール)が相次いで承認されています。

 認知症患者は全国に約220万人。25年後には330万人を超えると推計されます。認知症のうち、アルツハイマー型認知症は、主に初老期から老年期に発症し、記憶力低下、行動の変化、さらには言語障害や運動機能障害へと進行する脳の変性疾患。発症のメカニズムはいまだ解明されていませんが、発症者の脳内では記憶と学習に関与している神経伝達物質アセチルコリンが減少していることがわかっています。

 2011年2月22日(火)

 

■日本脳炎ワクチン、9歳時の未接種者も公費で 厚労省

 厚生労働省の小委員会は21日、日本脳炎ワクチンの予防接種が事実上中断した2005年から5年間に9歳時の接種が受けられなかった人について、希望があれば公費負担による定期接種が受けられるようにすることを決めました。意見を聞くなどした上で、早ければ5月ごろから実施の見通し。

 日本脳炎ワクチンの定期接種は、標準的な計画では3歳で2回、4歳で追加の1回、9歳から12歳の間にさらに1回の計4回行うことになっています。接種後に脳神経障害などが起きる重症の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)を発症したケースが報告されたことを受け、05年に事実上、中断されたために空白期間が生じました。

 今年度に5~9歳になる世代は、免疫を持っていない子供が多くみられます。

 その後、摂取による副作用が少ないと期待される新しいワクチン、財団法人阪大微生物病研究会(大阪府吹田市)の乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン(商品名:ジェービックV)が薬事法に基づいて承認されたために、定期接種を再開。空白期間の未接種者についても、3歳の時点で受けられなかった人から順次、接種の積極的呼び掛けを進めていました。

 21日の小委員会では、化学及血清療法研究所(熊本市)の新しいワクチン、 細胞培養日本脳炎ワクチン(商品名:エンセバック®皮下注用)も薬事法に基づく承認を受けたことも報告されました。同研究所は11年度に240万本、12年度には300万本を供給できるとの見通しを示しています。

 日本脳炎は、蚊(コガタアカイエカ)が媒体する日本脳炎ウイルスによって起こる感染症。感染した場合には、250人に1人程度発症するとされ、感染後1〜2週間の潜伏期を経て、急激な発熱、頭痛を主訴として発症し、項部硬直、光線過敏、意識障害、筋硬直、不随意運動などの脳炎症状が発現します。

 日本脳炎の治療法はないため、ワクチン接種での予防が重要となります。

 2011年2月21日(月)

 

■年金受給資格の期間の短縮検討、経財相 主婦の年金救済策に不公平感、監視委

 税と社会保障の一体改革を担当する与謝野馨経済財政相は18日のBSフジの番組で、年金について「保険料を10年払ったらもらえるとかも、やっていかないといけない」と述べました。

 現在は保険料を25年払わなければ年金を受給できませんが、期間の短縮を検討する考えを明らかにしたもの。受給資格を得られる期間を10年に短縮することは、自民、公明両党が無年金対策として提案しています。

 与謝野経財相は、「払い忘れた時に逆上って納められる要件も考えないといけない」とも言及し、国民年金を後払いできる期間を現在の過去2年分から延ばす考えを示しました。また、「わざと払わない人は同情するに値しない」として、保険料を払った人だけが年金を受け取れる社会保険方式を堅持する考えを強調しました。

 一方、厚生労働省が今年1月から始めた主婦の年金救済策に不公平感が強いため、総務省の年金業務監視委員会から異論が噴き出しています。きちんと国民年金に切り替えた人は対象外なのに、届け出なかった人だけ救われるためです。

 「正しく届けて無年金になった人もいるはず。しなかった人を救済すれば、今後まともに届ける意欲がなくなる」などという意見が出ており、業務監視委は総務相を通じた是正勧告も検討しています。

 救済策を決めた厚労省の年金記録回復委員会の担当者は、「丁寧に説明して理解を求めていく」と語っていますが、総務省の業務監視委の異論は収まりそうにありません。

 会社員や公務員世帯の専業主婦は、年金制度では「3号被保険者」になり、保険料を納めなくても基礎年金を受け取れます。ただ、会社員の夫が脱サラをすれば、妻も3号ではなくなり、国民年金の保険料を払わなければなりません。ところが、こうした場合に国民年金に切り替える届け出をしていなかった人が、厚労省の推計で数十万人から100万人に上ります。

 この問題は2009年末に判明し、年金記録回復委で対応策が検討されました。年金記録の誤りを厳密に訂正すれば、国民年金に切り替えていなかった時期は保険料の未納期間になり、年金が減るか無年金になる人が続出します。しかも、05年より前は自主的な届け出を勧めるだけで、強制的な変更はしていませんでした。

 未納分をすべて逆上って納めてもらうことも検討しましたが、法改正が必要なため断念。厚労省には、「忘れた人だけのせいにするのは酷。届け出任せでPRが不十分だった行政の責任もある」という負い目もあり、昨年末に今回の救済策が決まりました。

 総務相からの是正勧告があれば、厚労省は見直しを検討しなければなりません。しかし、1月30日時点で2331人が救済策の適用を受けており、変更するのも容易ではありません。

 2011年2月20日(日)

 

■遺伝子検査の指針、日本医学会が作成 主治医に説明責任を求める

 患者の遺伝子を調べて治療法を決める診断が医療現場に広がっていることを受け、約110学会が加盟する日本医学会が、患者らへの対応のルールを定めた初のガイドライン(指針)を作り、18日に公表しました。

 患者のインフォームド・コンセント(十分な説明による同意)は主治医が責任を持つことなど、患者を支える態勢の充実を求めています。

 患者の血液などから遺伝子を調べて、薬の効き目や副作用の強さなどを予測する検査が近年、普及しました。がんや痛風、麻酔など多くの分野でこうした検査は増えています。ただし、検査結果の受け止め方や、同じ遺伝子の特徴を持つ可能性がある親族に告げるかどうか、検査を受けた人が戸惑う場合があります。

 今回の指針は、こうした悩みについて、診断の確定や薬への反応を調べる検査を検討する患者と、それ以外の人に分けて対応を定めました。

 確定診断や薬への反応の検査を検討する患者の場合、原則として主治医が対応することにしました。必要に応じて専門知識がある専門家を紹介するなど、支援に当たることも求めました。また、別の診療科でも検査結果を生かせるようカルテに書き込む必要があるとしました。

 一方、それ以外の場合、発症の可能性や特定の病気の原因遺伝子の有無の検査、妊婦の出生前診断は、事前に遺伝の専門医による遺伝カウンセリングを実施するよう求めました。

 また、未成年や知的障害などで同意能力のない人の場合、本人に最善の利益になるよう考慮し、代理となることのできる人の代諾を取るとしました。さらに、検査結果は本人の了解なく血縁者も含めた第三者に開示すべきではないとしましたが、事前にわかれば予防できる病気や副作用がある場合など知らせないと血縁者に不利益になる場合は、本人の了解なしでも知らせることもあるとし、その場合は倫理委員会に諮るなどの対応が必要としました。

 遺伝学的な検査指針は、日本人類遺伝学会など関連10団体が2003年に作ったものがあります。この指針では、すべての場合で事前のカウンセリングは遺伝学の専門医などが当たるよう求めましたが、専門医のいる医療機関は限られています。

 日本医学会の指針作成委員会の福嶋義光委員長(信州大教授)は、「専門医のカウンセリングを必須とすると対応できない病院も少なくない。水面下で検査が実施される事態になりかねない。主治医に遺伝学的な知識を身に着けてもらい、きちんと患者に説明してもらうほうがいい」といいます。

 医学会は23日の評議会の承認を受けた上で、各学会に通知し現場に周知するよう求めます。この動きに伴い、日本人類遺伝学会と日本遺伝カウンセリング学会は4月、合同で認定している臨床遺伝専門医の試験をより一般的な臨床遺伝学の知識だけを問う内容に変えます。

 遺伝子診療部などがある病院で作る全国遺伝子医療部門連絡会議(http://www.idenshiiryoubumon.org/) は今年度内に、臨床遺伝医学を自宅でも学べるウェブ上の講義「Eラーニング」を始めます。医師に限らず誰でも登録でき、費用は無料。

 2011年2月19日(土)

 

■インフルエンザの流行下り坂 2週連続、患者数が前週を下回る

 今季のインフルエンザの流行がピークを越え、下り坂にあることが、国立感染症研究所の18日の発表でわかりました。

 全国約5000医療機関を対象にしたインフルエンザの定点調査による新規患者数は、最新の1週間の2月7日~13日で1医療機関当たり21・50人(前週28・93人)。2週連続で前の週を下回りました。流行が大きかった九州や関東で、患者数の減少が目立ちます。

 1週間の推計受診患者は全国で約109万人で、前週の155万人より46万人の減少。年齢群別では、5~9歳が24・8パーセントと最多で、0~4歳が14・7パーセント、10~14歳13・8パーセント、30歳代12・8パーセントと続きます。

 定点の患者数は、すべての都道府県で前週を下回りました。警報発令レベルの30を上回っているのは5県で、高い順に愛知県37・01人(前週37・79人)、富山県32・56人(37・88人)、福岡県31・75人(40・90人)、新潟県30・89人(35・46人)、長崎県30・07人(44・13人)と続いています。

 さらに埼玉県28・77人(36・81人)、神奈川県27・89人(37・53人)と続き、ほかに北海道20・57人(23・44人)、東京都20・36人(28・14人)、岐阜県23・72人(24・86人)、三重県23・76人(28・56人)、大阪府13・89人(20・30人)、京都府13・75人(20・84人)、山口県26・50人(32・53人)など。

 過去3週で検出されたウイルスは新型が約7割で、依然として多くを占めています。インフルエンザの流行のピークは越えたとみられますが、患者はまだ多く発生しており、厚生労働省は引き続き感染予防の徹底を呼び掛けています。

 2011年2月18日(金)

 

■厚労省、介護型療養病床の廃止を6年延長 17年度末に先送り

 厚生労働省は16日、2011年度末の廃止が決まっていた長期入院患者向けの介護型療養病床について、廃止期限を6年間延長し17年度末とする方針を固めました。今国会に提出する介護保険法改正案に盛り込む方針。

 当初想定していた介護老人保健施設などへの転換が進まず、このまま廃止すれば、受け入れ先が見付からない患者が「介護難民」となる恐れがあると判断しました。同省は12年度から介護型療養病床の新設を認めない考えで、今後も介護老人保健施設など他の介護施設へ転換を促します。

 療養病床は、長期入院が必要な慢性疾患の高齢者を受け入れる施設で、医療保険が適用される医療型と介護保険が適用される介護型があります。10年7月現在で、医療型は約26万床、介護型は約8万6000床。

 介護型は、医療サービスがそれほど必要ない高齢の患者が行き先がないために長期間とどまり続ける「社会的入院」が問題化し、社会保障費の増大を招いてきたと批判を受けたことから、自公政権が06年に医療費抑制策の一環として廃止を決定し、他の施設への移行を進めていました。

 これに対し、民主党は09年衆院選のマニフェスト(政権公約)で計画の凍結を明記。政権交代後の昨年9月、当時の長妻昭厚労相が廃止期限を延期する考えを示していました。

 2011年2月17日(木)

 

■国産人工心臓に初の保険適用 中医協が今春から

 厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は16日、いずれも国内メーカーが開発した2種類の植え込み型補助人工心臓について、今春から公的医療保険を適用することを決めました。国内メーカーの製品が保険適用されるのは初めて。

 正式な保険適用は4月からですが、緊急性が高いとみて3月からの先行適用も認めます。厚生労働省によると、いずれも心臓移植を待つ重症患者が対象。軽量で体内にポンプを埋め込むため、在宅での療養も可能になるといいます。

 保険適用されるのは、テルモ(東京都)の「デュラハート左心補助人工心臓システム」と、サンメディカル技術研究所(長野県)の「植込み型補助人工心臓エバハート」。

 4月以降の本体価格はいずれも1810万円で、3月に限っては420万円安い1390万円の暫定価格が適用されます。患者負担を収入に応じた限度額までとする高額療養費制度などを利用すれば、患者負担は最大で15万円程度に抑えられます。

 「デュラハート」は、血液を循環させるポンプ(重さ540グラム、幅72ミリ)を体内に植え込み、体外に装着したコントローラ(2250グラム)でポンプの動作を制御します。磁気浮上型遠心ポンプによる連続流によって血液循環を補助するのが特徴で、機械的な磨耗がない上、血液損傷が少ないため、長期使用に適しています。また、コントローラやバッテリーが小型で軽量のため、在宅療養のQOL(日常生活の質)向上が期待されます。

 「エバハート」は、本体の血液ポンプ(420グラム)を体内に植え込み、コントローラ(4690グラム)を体外に装着します。ポンプには遠心型で連続流を発生させることができるモーター駆動が使用されています。また、コントローラ内部に格納されたクールシールユニットと呼ばれる部分で、血液シールを保持するとともに、血液ポンプ内部の冷却を行うことで、人工心臓システムの機能を維持するのが特徴。クールシールユニットの価格は105万円。

 植え込み型の補助人工心臓は、ワールドハート社(カナダ)の「ノバコア左室補助人工心臓システム」が唯一、2004年から国内で保険適用されていましたが、価格設定や技術料の評価などが採算に合わず、06年に日本から撤退したため、実質的に国内では使用不能の状態でした。

 患者の多くは大きな装置を体につなぐ体外設置型を使わざるを得ず、入院生活を余儀なくされています。

 2011年2月16日(水)

 

■iPS細胞からヒトの精子や卵子 慶応大倫理委が研究計画承認

 さまざまな細胞になることができるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、ヒトの精子や卵子を作る慶応大などの計画が、学内の生命倫理委員会で承認されました。

 同大が14日、発表。今後、文部科学省の研究指針に基づく届け出手続きを進めて了承を得た上で、山中伸弥京都大教授の研究室が作ったiPS細胞を使って研究を始めます。実施されれば、昨年5月に国内でiPS細胞などをもとにヒトの生殖細胞を作る研究が解禁されてから、初の着手となります。

 計画をしているのは、同大医学部の岡野栄之教授と加藤レディスクリニック(東京都)のグループ。iPS細胞から精子や卵子などの生殖細胞を作る技術の開発や、生殖細胞ができる仕組みの解明を目指すといいます。不妊症を治療する薬や治療法の開発などへの応用が、期待されます。作成した生殖細胞を受精させてヒトの胚を作ったり、不妊治療に使ったりはしないといいます。

 文科省の研究指針では、作成した精子や卵子による受精や子宮に入れることはせずに、基礎研究に限るという条件を付けています。慶応大の生命倫理委員会は、iPS細胞から分化した細胞の保管管理を徹底し、研究場所を慶応大に限ることなどを条件に承認しています。

 2011年2月15日(火)

 

■酸性の飲食物で歯が溶ける酸蝕歯に要注意 習慣の見直しを

 飲食物などに含まれる酸から歯の表面が溶ける酸蝕歯に、成人の約6人に1人がかかっているといわれています。進行すると、冷たい飲食物が歯にしみる知覚過敏や、虫歯のような痛みを引き起こします。

 原因となる酸性の飲食物は、炭酸飲料やかんきつ類など食生活に深く根付いた身近なものばかり。予防には、食生活の習慣を見直して、過剰摂取や不適切な飲み方、食べ方を改めることが大切です。

 下の奥歯に痛みを訴えて、東京医科歯科大病院を受診した62歳の男性は、奥歯表面のエナメル質が溶けてクレーターのような穴がいくつも開き、象牙質が露出していました。問診の結果、毎朝のジョギング後、1年半に渡って黒酢を飲み続けてきたことが判明。口の奥にためながら飲む癖も、酸蝕歯を発症する要因になったと診断されました。

 下の犬歯と奥歯の激痛で受診した64歳の女性は、手の甲のしみを薄くしようと、ビタミンCの豊富なグレープフルーツを3カ月以上に渡り毎日2個ずつ食べていました。かみ合わせの影響でもともと摩耗が進んでいたところに強い酸が加わり、象牙質ばかりか、その下の神経までもが露出して炎症が起きていました。

 「虫歯や歯周病と異なり、酸蝕歯の患者さんには比較的まじめで健康意識の高い人が多い。体によいと思った習慣をきちんと続けたことが、かえって歯に悪影響を与えてしまうケースが目立つ」と、同病院の北迫勇一助教(う蝕制御学)は話しています。

 酸性の飲食物を摂取すれば、当然のことながら口の中は酸性に傾きます。通常は唾液が酸を中和して口内をpH7・0の中性に戻すとともに、唾液に含まれるカルシウムなどが溶けたエナメル質を再石灰化して修復するため、歯の健康は維持されます。

 ところが、酸に触れる時間が長い場合や頻度が高い場合、口内が乾いて唾液が少ない場合には、修復が間に合わずに酸蝕が進行。エナメル質が薄くなって歯が欠け、象牙質が露出して歯が黄ばみ、知覚過敏や痛みなどの症状も現れます。

 「エナメル質はpH値が5・5を下回る酸に触れると溶け始める。象牙質はそれより酸性度が低いpH6・4でも溶けてしまう。象牙質が露出すると症状は急速に悪化しやすい」、と北迫助教は解説しています。

 北迫助教らが市販の飲料120種のpH値を測定したところ、73パーセントの製品がpH5・5を下回りました。調味料やかんきつ類の調査でも、多くがエナメル質を溶かし得るpH値を示しました。

 例えば、アルコール依存や過食症で嘔吐を繰り返すと、pH1・0~2・0の強酸性の胃液が原因で酸蝕歯になることがありますが、コーラ飲料のpHは胃液の値にかなり近い2・2でした。栄養ドリンクもpH2・5と高い酸性度で、黒酢飲料はpH3・1、スポーツドリンクはpH3・5でした。

 酸蝕歯の治療には、薬剤で歯の再石灰化を促す方法や、合成樹脂を詰めて欠損部を修復する方法が取られます。しかし、何より大切なのは予防だといいます。

 「炭酸飲料を頻繁に飲むなど、歯が酸にさらされやすい習慣は改めるべきだ。赤ワインをちびちび飲んだり、乳幼児にジュースを哺乳瓶で与え、そのまま寝かしたりするのもリスクを高める」と、北迫助教は指摘しています。

 対策としては、酸性飲食物の摂取後は水やお茶で口をすすぐ、軟化した歯が削れるのを防ぐため摂取後30分は歯磨きを控える、デンタルガムやフッ素入りの歯磨き剤で歯質を強化する、軟らかめの歯ブラシを使うようにしてゴシゴシ磨くのを避ける、口が渇いている時は酸性の飲み物を避けて水やお茶で潤す、健康のためにビタミンCドリンクや黒酢など飲んでいる人はサプリメントに変えるなどが勧められます。

 2011年2月14日(月)

 

■重い生理痛を抱える女性の7割、仕事や家事に支障 製薬会社が調査

 重い生理痛を抱える女性の7割が仕事や家事、学業の休止や時間短縮を強いられ、半数は生理を「恐怖」と感じていることが、バイエル薬品(大阪市北区)の調査でわかりました。

 周囲の無理解に孤独感を深める姿も浮かび上がり、専門家は「生理痛は女性のQOL(生活の質)を脅かす。症状がひどければ、我慢せずに専門医受診を」と呼び掛けています。

 同社の調査では、日常生活を送るために鎮痛剤の服用など何らかの医学的措置が必要な20~49歳の女性312人に昨年9月、インターネットを通じて質問しました。生理痛が日常に差し支える状況が何年続いているか聞くと、全体の45パーセントが「15年以上」と回答。40歳代に限るとその割合は68パーセントに増え、「20年以上」も38パーセントを占めました。

 仕事などへの影響については、68パーセントが「休んだり時間を短縮したりする」、95パーセントが「能率・効率が落ちる」と答え、「何もやる気がしない」も84パーセントに達しました。また、47パーセントが「生理がくることは恐怖」と回答、74パーセントが「生理痛を治したい」と切実に考えていました。

 一方、つらさをわかってくれる理解者の数については、14パーセントが「全くいない」と答え、2人以下で過半数の52パーセントを占めました。周囲の無理解に「孤独感にさいなまれる」との回答も38パーセントに達しました。

 生理中の下腹部痛や腰痛、頭痛、吐き気などが日常生活に支障を来すほどひどい場合は、「月経困難症」と呼ばれます。厚生労働省研究班の2000年の調査によると、国内では160万人の女性が月経困難症に悩み、それによる労働損失は推計で年間3800億円にも上ります。

 この月経困難症には、特に原因となる病気がない「機能性の月経痛」のケースと、骨盤腔内に隠れている病気が原因となる「器質性の月経痛」のケースとがあります。同じ月経困難症でも、器質性の月経痛には注意が必要です。引き起こす病気としては、子宮筋腫、骨盤内の炎症、子宮内膜症、卵巣嚢腫などが考えられます。

 聖路加国際病院の百枝(ももえだ)幹雄・女性総合診療部長は、「月経困難症の治療は現代女性に多い子宮内膜症や不妊、卵巣がんなどの予防にもつながる」と指摘し、積極的な受診を勧めています。

 2011年2月13日(日)

 

■結婚するなら「吸わない人」 非喫煙者から圧倒的な支持

 喫煙しない男性の87パーセント、喫煙しない女性の81パーセントが、結婚相手に非喫煙者を求めるという調査結果が発表されました。結婚するには、男女ともにたばこを吸わない人のほうが有利なようです。

 製薬会社のファイザー(東京都渋谷区)がバレンタインデーを前に、パートナー選びで喫煙をどのように考えているかを調査。今年1月、20歳代から40歳代の男女各600人、計1200人(年代/性別/喫煙者・非喫煙者:各100人)を対象に、インターネットで聞きました。

 同調査ではまず、たばこを吸う人と吸わない人で「これから恋人として付き合うならどちらの人を選びますか?」と尋ねたところ、男性62・0パーセント、女性43・3パーセントが「たばこを吸わない人」と回答しました。

 続いて、「これから結婚相手を選ぶならどちらの人を選びますか?」と結婚相手に関しても尋ねると、男性66・3パーセント、女性50・7パーセントが「たばこを吸わない人」と回答。非喫煙者だけに限った場合では、その割合が男性86・7パーセント、女性81・3パーセントと、恋人の場合と比較しても増加する結果となりました。

 また、たばこを吸う異性に「かっこいい」などのポジティブな印象を持つ非喫煙女性はわずか8パーセント。「たばこ臭い」、「不健康」、「かっこ悪い」、「時代遅れ」といった回答が、非喫煙男性で77・3パーセント、非喫煙女性では71・7パーセントに上り、異性の喫煙に対しネガティブな印象を持つ人が多いことがわかりました。

 「もしこれから付き合う恋人や結婚相手が喫煙者の場合、あなたはどうしますか?」という質問に対して、喫煙している男女では「気にしない」という回答が最も高い割合となる一方で、喫煙していない男女では「禁煙して欲しいと言う」を選ぶ割合が最も高く、男性で35・7パーセント、女性で47・0パーセントでした。

 この回答に、「禁煙させる」、「禁煙しないと付き合わない」といった禁煙を促す回答を加えると、非喫煙男性の75・3パーセント、非喫煙女性の74・0パーセントが「禁煙」をパートナーに求めることになります。

 喫煙はがんや心疾患、脳卒中、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの疾患の発症と関連しているほか、受動喫煙により周囲の人の健康にも影響を与えることなどが問題視されています。禁煙外来も徐々に浸透してきている今、パートナーの応援により禁煙が進む場合もあるといいます。

 パートナーの健康を心配し、禁煙を勧める人もいるはず。喫煙する人をパートナーに持つ人こそ、2月14日のバレンタインデーを機会に、たばこについて考えてみるのもいいかもしれません。

 2011年2月12日(土)

 

■全国民がウイルス性肝炎検査を受ける態勢を整備 厚労省が方針

 国内最大の感染症といわれるウイルス性肝炎に対し、厚生労働省は10日、全国民が少なくとも1度はウイルスの有無の検査を受けられるように態勢を整える方針を決めました。来年度から市町村が実施する出張検診の支援や、患者の治療相談に応じるコーディネーターの育成といった事業を始めます。

 患者団体や専門医らが参加する協議会が同日開かれ、肝炎対策基本法に基づく指針として、この方針が了承されました。

 ウイルス性肝炎は、A、B、C、D、E型などの肝炎ウイルスの感染によって起こる肝臓の病気です。A型、E型肝炎ウイルスは主に食べ物を介して感染し、B型、C型、D型肝炎ウイルスは主に血液を介して感染します。中でもB型、C型肝炎ウイルスについては、感染すると慢性の肝臓病を引き起こす原因ともなります。

 適切な治療を行わないまま放置すると慢性化し、肝臓の細胞が壊れ、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行します。B型、C型を合わせると国内の感染者は300万~370万人おり、年間約4万3000人が亡くなると推定されています。

 しかし、肝炎ウイルスの検査は、市町村、事業主など実施主体が異なり、どれくらいの人が検査を受けているか実態はわかっていません。感染経路も多岐に渡り、症状が出るまで感染に気付かないケースも多くみられます。

 このため厚労省の指針は、「すべての国民が少なくとも1回は検査を受けることが必要だ」と指摘しています。

 2011年2月11日(金)

 

■インフルエンザ、流行のピーク越えか 患者21万人減

 今年のインフルエンザの流行について、国立感染症研究所が10日、「ピークはすぎつつある」と発表しました。

 1月31日~2月6日の1週間に、全国約5000の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者は1医療機関当たり28・93人で、前週の31・88人からやや減少。昨年末に流行期入りしてから6週連続で増えていましたが、初めて前週を下回りました。これまで流行が目立っていた九州や関東を始めとして、33都府県で減少しています。

 感染研の推計では、最新の1週間に受診した患者は全国で約155万人で、前週より約21万人減少しました。50歳代以下のすべての年代で患者数が減り、20歳代では前週から約6万人減の約18万人でした。

 ただし、16県で警報発令レベルの30を上回り、注意報発令レベルの10は全都道府県で超えました。都道府県別で高かったのは、長崎県44・13人(前週56・61人)、宮崎県42・28人(同60・88人)、群馬県41・22人(同45・3人)、福岡県40・9人(同47・17人)、富山県37・88人(同36・92人)、愛知県37・79人(同36・17人)。

 他の地域では、北海道23・44人(同19・92人)、岐阜県24・86人(同25・21人)、三重県28・56人(同26・57人)。関西では、兵庫県26・79人(同27・77人)、京都府20・84人(同21・68人)、大阪府20・3人(同21・63人)でした。

 ウイルスの型は、昨年10~11月は季節性のA香港型が半数以上を占めていましたが、12月以降は新型が流行の中心を占めています。

 同研究所感染症情報センターの安井良則主任研究官は、「流行のピークはすぎつつあるが、流行の規模はまだ大きいため引き続き注意が必要だ。今後は季節性のB型の患者が増える可能性がある」と話しています。

 2011年2月10日(木)

 

■白衣の着替え、7割が週1回以下 医師向けのSNSが調査

 医師が白衣を着替える頻度は週1回以下が7割で、ほとんどの医師は白衣を毎日着替えない――。医師限定のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の「MedPeer」の調査で、こんな傾向が浮かびました。

 同サイト(登録者約3万4300人)を運営するメドピア(東京都港区)が昨年12月22日から今年1月4日に、会員の医師に白衣を着替える頻度をインターネット上で尋ね、2704人が回答。血液が付くなどですぐに交換が必要な場合を除きました。

 「週1回」が57パーセントで最も多く、次いで「週2~3回」が21パーセント。「毎日」は5パーセントにとどまり、13パーセントが「2、3週間に1回」と答えました。

 その頻度で着替える理由として挙げられたのは、大半が「病院のクリーニングサイクルに合わせて」であり、気持ちとしては毎日着替えたいが「そんなに枚数を持っていないから」だといいます。また、精神科や皮膚科、放射線科、手術着が多い麻酔科などは、「白衣がそんなに汚れない」ことを頻繁に着替えない理由として挙げました。

 一方、「毎日」と答えた医師には内科系が多く、「感染リスクを考えても当然」、「汚染は目に見えるばかりではない」などの答えが寄せられ、感染のリスクと頻度は比例するという結果に。「病院側の洗濯日が週1回」であるという環境が改善されない限り、医師たちが清潔な白衣で感染予防に努めることは難しいということがわかりました。

 東京都保健医療公社荏原病院は3年間で計5~6枚の白衣を貸与し、週2回、洗濯を受け付けています。同病院の感染管理担当で看護師の黒須一見さんは、自分で買った白衣を含め計10枚を使い、毎日着替えています。

 しかし、医療機関の中には、貸与の白衣が少なかったり、洗濯費を職員に負担させたりするところもあるといいます。黒須さんは、「毎日替えるのが理想。医療機関は院内感染対策として白衣の支給や洗濯の頻度を検討すべきだ」と話しています。

 東邦大の小林寅テツ(いんてつ)教授(感染制御学)は、「たとえ毎日、白衣を着替えてもウイルスや細菌は付く。着替えだけでなく手や指の消毒を徹底することが重要」と指摘しています。

 2011年2月9日(水)

 

■健康志向の食事の子供、IQが有意に高い 英国で研究

 加工食品をたくさん食べて育った子供は、そうでなかった子供に比べて知能指数(IQ)がやや低くなるという研究結果が7日、英国医師会が発行する専門誌「Journal of Epidemiology and Community Health」に発表されました。

 英イングランド西部で1991~92年の間に生まれた1万4000人を対象にした長期調査で、子供たちが成長する過程で3歳、4歳、7歳、8歳半の時に健康状態を検査しました。また、親たちにはアンケートが渡され、さまざまな質問とともに子供が日常、摂取している食べ物や飲料について詳しく回答してもらいました。

 その結果、加工された脂肪と糖分の多い食事、肉と野菜が多い伝統的な食事、サラダや果物、野菜、パスタや米をふんだんに取り入れた健康志向の食事という3つの食事パターンが浮かび上がりました。一方で、8歳半の調査の時点でウェクスラー知能検査という標準的な検査法によるIQテストを実施。

 すべての検査結果がそろっている4000人を比較したところ、幼児のころの食事が加工食品中心だった子供と、健康志向の食事だった子供では、平均IQに有意な差がみられました。

 具体的には、調査対象の子供たちの中で加工食品の食事が多かったほうから20パーセントの子供の平均IQが101だったのに対し、健康志向の食事が多かったほうから20パーセントの子供では106でした。

 発表された論文の著者の1人、ブリストル大学のポーリーン・エメット氏は、「ものすごく大きな差ではないが、学業や人生のさまざまな出来事に対処する力に差が出るだろう」と説明しています。

 IQには教育や社会的背景といった多くの要因が絡むため、IQと栄養を直接結び付けることには論議があります。例えば、中流家庭や、より経済的に余裕のある家庭のほうが貧困家庭よりも、健康的な食生活に対する志向が高いだろうし、子供の教育に熱心な傾向もあると見なされます。

 研究チームは、こうした栄養以外の要素の影響を特別な注意を払って取り除いたとしています。また、今回の調査はこの種のものでは過去最大規模だといいます。エメット氏は、「食事がIQに与えたとみられる影響が、子供たちが成長する過程で続いていくのかどうか、さらなる研究が必要だ」と述べています。

 同氏の考えでは、加工食品がIQに悪い影響を与え得る主な理由は、幼少時の脳の発達のカギとなるビタミンなどの重要な栄養素が不足していることにあります。

 2011年2月8日(火)

 

■「私は健康」1位は沖縄県民 かんぽ生命保険が調査

 「自分は健康」と感じる人が最も多い都道府県は沖縄県という結果が、かんぽ生命保険(東京都千代田区)が行った調査で出ました。

 沖縄県の昨年の人口10万人当たりの100歳以上の高齢者は66・71人で、74・37人の島根県に次ぐ全国2位。38年ぶりに首位の座は譲ったものの、長寿県は健在のようです。

 調査は昨年12月、47都道府県の20~60歳代の男女120人、計5640人を対象にインターネットで実施しました。

 それによると、「健康」「運動」「コミュニケーション」「食」の4項目の充実の度合いについて質問したところ、4項目の総合順位で沖縄県が1位となりました。

 健康に関する質問(設問21)では、沖縄県で「休養は十分取れている」人は36・7パーセント、「ウェブなどで健康情報を検索する」人は43・3パーセントなど6つの設問でトップ。運動に関する質問でも、沖縄県で「体が弱らないように運動する」人は74・2パーセントおり、逆に「平日あまり外出しない」人は0・8パーセントにとどまりました。

 ワースト1は鳥取県で、46位山形県、45位青森県でした。かんぽ生命保険では、「寒冷地域で順位が低い傾向がみられ、気候との関連があるかもしれない」と分析しています。

 2011年2月8日(火)

 

■新規エイズ患者、過去最多 30歳代が目立ち、検査は減少

 厚生労働省のエイズ動向委員会は7日、エイズウイルス(HIV)感染に気付かずに発症したエイズ患者は昨年1年間に新たに453人報告され、過去最多だったとの速報値を発表しました。新規エイズ患者は前年より22人増えました。

 エイズ発症前にHIV感染が判明した人は1050人で、合計1503人は2008年に次ぎ2番目。エイズ患者が占める割合は30パーセントで、2年連続で増加しました。

 新たなエイズ患者は06年に400人を超えてからは、毎年増え続けています。エイズ患者のうち、男性は435人、女性は18人。年代別では、30歳代が最も多く、40歳以上は半数以上を占めます。エイズ患者とHIV感染者の合計のうちでも、男性は95パーセント。同性間の性的接触によるものが63パーセントでした。

 一方、保健所などでの抗体検査は約13万件で、2年連続の減少。エイズ動向委員長の岩本愛吉・東京大医科研教授は、「HIVへの認識が薄らいでいる。早期発見し治療を始めれば発症を抑えられるので、積極的に検査を受けてほしい」と訴えました。

 HIVは早期に感染がわかれば、多くは薬剤治療で発症を抑えられます。エイズ患者の増加は、感染に気付かず治療を受けなかったことが原因とみられます。

 エイズ動向委員会は、昨年の第4四半期(10~12月)の状況も発表。新規のHIV感染者は303人、エイズ患者は119人で、合計数と感染者数は、いずれも四半期ベースで過去最多を更新しました。

 2011年2月7日(月)

 

■iPS細胞からインスリン分泌組織を作製 糖尿病治療に期待

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)から、血糖値を下げるインスリンを分泌する膵島(すいとう)という組織を作ることに、東京大学の宮島篤教授らのチームがマウスで成功しました。3月1日から東京都内で始まる日本再生医療学会で、成果を発表します。

 これまでインスリンを出す細胞自体はできていましたが、ほかの細胞とともに立体構造になった膵島を作るのに成功した例はなかったといいます。人間の糖尿病治療につながると期待されています。

 インスリンは血糖値を下げる働きをするホルモンで、膵臓から分泌されます。糖尿病(1型)は、自分の免疫反応の異常で膵臓にある膵島(ランゲルハンス島)が攻撃され、インスリン分泌能力が失われた状態で、血液中に糖があふれ、血糖値をコントロールできなくなります。患者は1日に数回、インスリンを注射して不足分を補う必要があり、根本的な治療は膵島や膵臓の移植しかありません。

 チームの一人で東京大学の斎藤弘樹研究員らは、マウスの胎児から膵島のもとになる細胞を見付けて取り出し、成長させる培養方法を突き止めました。この培養方法を使って、マウスの皮膚から作製したiPS細胞を膵島にすることに成功したといいます。

 この膵島を人工的に糖尿病にしたマウスに移植したところ、3カ月に渡って血糖値を低く保つことができ、移植した組織ががんになるなどの問題も起こりませんでした。

 今まで、米国のチームなどがiPS細胞からインスリンを出す細胞を作ることに成功していましたが、分泌量が少ないなどの課題がありました。また、体内で血糖値を調整するには、血糖値を下げすぎないよう働く細胞も必要で、治療に使うには膵島全体を作ることが課題になっていました。

 人間の皮膚などから作製したiPS細胞で効果や安全性を確かめることができれば、重い糖尿病患者への組織の移植ができます。組織そのものを治療薬や病気の研究にも使えます。

 斎藤研究員らは、「大量に作る方法の開発などハードルも高いが、人の治療法の実現を目指したい」と話しています。

 2011年2月6日(日)

 

■妊婦のエコーは出生前診断になり得る 日本産科婦人科学会が見解案

 日本産科婦人科学会は妊婦の超音波検査(エコー)について、胎児の染色体や遺伝子の異常を調べる「出生前診断」になり得ると位置付ける見解(指針)案をまとめました。

 超音波検査は近年、画像の精度が上がり、画像上の特徴から異常が推測できるようになりました。出生前診断として実施する際は、夫妻に十分説明して同意を得るよう求めています。

 見解は日本産科婦人科学会(理事長=吉村泰典慶応義塾大教授)の自主規制としてのルールで、今月下旬に理事会で最終的に議論し、4月の総会で正式に決めます。

 通常の妊婦健診では、従来の出生前診断はしないものの、超音波検査(エコー)は実施されています。近年は胎児の染色体の数が多いなどの異常の可能性もある程度わかりますが、医師も妊婦もこれが出生前診断になるという認識は薄く、日本周産期・新生児医学会の昨年の調査では、半数の産婦人科医が妊婦の同意を得ずに検査をしていました。

 超音波検査で染色体異常がわかる確率は、妊婦の年齢などにより違います。検査での異常の可能性の指摘のうち、最終的に異常だったという確率は数パーセント~30パーセント程度。検査で指摘されても、実際は胎児に何の異常もないことが多くみられます。こうした超音波検査にルールはなく、染色体異常などがわかった後の夫婦の悩みや疑問に応じる態勢の整備も進んでいませんでした。

 学会は今回初めて、通常の超音波検査も出生前診断になり得ると明示。出生前診断を目的とせず偶然、異常が見付かった場合でも、告知では十分に説明し、その後の相談にも応じるよう求めました。

 また、見解案には、妊婦から採血し、特定の蛋白質を分析して染色体異常などの可能性を調べる「血清マーカー検査」についての新ルールも盛り込まれました。

 厚生労働省も学会も推進してきませんでしたが、適切なカウンセリングが十分提供できる場合は、「産婦人科医が妊婦に対してこの検査の情報を適切に伝えることが求められる」としました。国内のカウンセリング態勢の整備が進んだことなどを踏まえたといいます。

 2011年2月5日(土)

 

■インフルエンザ流行さらに拡大 全国的に警報レベルを超える

 先月30日までの1週間に、インフルエンザで医療機関を受診した患者は全国で推計176万人で、流行が全国的に警報レベルになったことがわかりました。

 国立感染症研究所が4日に発表した全国の定点調査によると、最新の1週間(1月25日~30日)で1医療機関当たりのの新規患者数は、警報発令レベルの「30人」を超える31・88人でした。前週の26・41人の約1・2倍になりました。

 感染研では「流行はピークを迎えつつある」としています。患者の年代は5~9歳が全体の19・9パーセントと最多で、20歳代が13・6パーセントと続きます。患者数は15週連続で増加し、累計患者は約490万人。

 18都県が警報発令レベルの30を上回り、全都道府県が注意報発令レベルの10を超えました。

 都道府県別で高いところは、宮崎県が60・88人(前週64・49人)、長崎県56・61人(47・29人)、福岡県47・17人(48・97人)、佐賀県46・64人(48・44人)、群馬県45・30人(36・41人)、大分県44・36人(45・00人)、埼玉県43・66人(34・29人)、沖縄県43・57人(63・17人)、鹿児島県43・24人(39・48人)、熊本県41・33人(37・31人)、千葉県40・56人(36・38人)など。流行が早かった九州はほぼ横ばい。首都圏は患者が増えています。

 ほかの地域は、北海道19・92人(13・68人)、愛知県36・17人(27・19人)、岐阜県25・21人(19・59人)、三重県26・57人(17・18人)、関西、中国では大阪府21・63人(15・78人)、兵庫県27・77人(18・46人)、京都府21・68人(17・60人)、岡山県28・01人(18・77人)と軒並み増えています。

 直近5週間に検出されたウイルスは、新型が最も多く、季節性のA香港型、B型の順となっています。

 感染研の安井良則主任研究官は、「しばらく流行は続き、比較的患者が少なかった地域でも、感染が拡大する恐れがある。警戒を怠らないでほしい」と話しています。

 2011年2月4日(金)

 

■スギ、ヒノキ花粉の本格的な飛散迫る  受診やマスク、お早めに

 スギやヒノキの花粉の本格的な飛散が、目前に迫ってきました。関東の多くでは2月中旬から始まり、飛散量は昨春の2~5倍と予測されています。

 花粉症の人にとっては例年以上に憂うつで、つらいシーズンになりそうで、対策グッズ商戦も始まり、耳鼻科には大量飛散を心配する患者が集まっています。

 日本気象協会の予測では、関東の大半の地域のスギ花粉の飛散開始は、例年とほぼ同じで2月中旬。昨夏の記録的猛暑で日照時間も長く、スギやヒノキの雄花がよく育った影響で、飛散量は平年を大きく割り込んだ昨年の2~5倍とみています。

 東京都の予測では、都内の飛散は観測を始めた1985年以降では、2005年に次ぐ多さになるといいます。

 環境省の予測では、飛散のピークは関東以西では3月上旬~中旬、東北は4月上旬になる見通し。飛散量は、東北、北陸から関東、近畿にかけては例年に比べて多くなると予想されています。中国、四国ではほぼ例年並み、九州では例年より少なくなる地域もありそうだといいます。

 1平方センチ当たりの飛散量が2000個を超すと、花粉症が重症化しやすいとされ、今年は関東のほとんどの地域で2000個を超えそうです。

 環境省は、「症状が出たことのある人は強い症状になる可能性が大きい。これまで平気だった人も、くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、今春初めて発症するケースが考えられる」と警告しています。

 対策グッズ商戦も始まっています。東京・銀座の東急ハンズ銀座店は1月下旬に、花粉症コーナーを設置。ファッション性が高いゴーグルや、鼻孔に詰めるタイプのマスク、鼻の中を洗浄する器具などが売れ筋といいます。

 空気清浄機の売り上げも好調で、ビックカメラの全国30店舗では、年明けから半月の売り上げが前年の約2倍に。花粉の飛散に備え、早めに購入する客が多いといいます。

 「早めの治療を希望する人が去年よりかなり多い」と、東京都足立区の野原耳鼻咽喉科医院の野原修院長は話しています。例年のこの時期に比べて2倍の1日20人ほどが受診に訪れているといいます。

 野原院長によると、予測通り飛散開始が2月中旬であれば、薬の服用は2月からでも間に合うものの、大量飛散の予測を聞いて心配になり、早めに先月から受診する人が多いといいます。鼻の粘膜にレーザーを当て、花粉の侵入を抑えるレーザー治療の希望者も、例年の2倍以上になっています。

 東京都千代田区の西端耳鼻咽喉科の院長の西端慎一院長は、「早めの対策が大原則。鼻がむずむずする程度なら少しの薬ですむことも多いが、こじらせるといろいろな種類の薬を使って抑えることになる」と警告しています。

 医師が処方する薬のうち、抗ヒスタミン薬は症状が出てから飲んでもよいものの、そのほかの薬や鼻スプレーなどは症状が出る1週間~10日前から使い始めた方が有効で、早めの対処が肝心。また、いったん症状が抑えられても、飛散のピーク時期に備え、安易に服薬をやめないことが大切だといいます。

 「マスクも症状が出る前から着けたほうがいい」と西端院長。飛散開始の情報が流れる前でも、微量の花粉はすでに飛んでいるためです。鼻から口までを覆う不織布のマスクは花粉を7割ほど防ぎます。鼻の粘膜が乾いて荒れると症状が強く出るため、ガーゼを小さく畳んでマスクの中に入れ、保湿するのが理想的だといいます。

 厚生労働省はこのほかにも、外出から帰った際のうがいや洗顔、花粉が付着しやすい毛織物の上着を避けるなどの対策も呼び掛けています。

 2011年2月3日(木)

 

■習慣流産の危険性を高める塩基配列を発見 藤田保健衛生大

 流産を繰り返す女性に特徴的な遺伝子の塩基配列を突き止めたと、藤田保健衛生大(愛知県豊明市)の倉橋浩樹教授(分子遺伝学)らの研究チームが1日発表しました。欧州ヒト生殖学会の学会誌である英医学誌モレキュラー・ヒューマン・リプロダクション電子版に、近く掲載されます。

 妊娠しても流産を3回以上繰り返す「習慣流産」は、全妊娠の1~2パーセントに起こるとみられます。染色体異常や感染症などがかかわっていると考えられていますが、その約6割が原因不明です。

 妊婦の胎盤内側の表面では、血液がゆっくり流れて胎児に栄養を送っています。倉橋教授らは、この胎盤で血液が凝固するのを防ぐ蛋白質「アネキシンA5」に着目。習慣流産の女性243人と、そうではない女性118人について、この蛋白質の遺伝子を調べました。

 その結果、流産を繰り返す女性では蛋白質の遺伝子の6カ所で、流産しない女性たちと比べて塩基配列が異なっている割合が高いことを発見しました。配列が異なっている特徴的な型の場合、産出する蛋白質が少ないため、胎盤の血液が凝固しやすくなり、胎児の発育が阻害されて流産につながる危険性が高まるとみられます。

 血液が凝固するのを防ぐ治療薬はすでに広く使われており、今後、習慣流産の妊婦の遺伝子型を調べて塩基配列の違いがあることがわかれば、薬を使って流産を防ぐことができそうだといいます。

 倉橋教授は、「事前の遺伝子検査で流産を防ぐ新たな治療法につながるかもしれない。子供が欲しくても持てなかった夫婦の希望につながる可能性がある」と話しています。

 2011年2月2日(水)

 

■産婦人科医の1割、気分障害や不安障害に悩む 学会調査

 日本産科婦人科学会が1月30日に開催したフォーラムで、産婦人科医の8・4パーセントが気分障害や不安障害を抱えている可能性があり、8割が医療事故や紛争などを経験したことがあるという調査結果が報告されました。

 同学会は2009年末から10年春にかけ、会員の産婦人科医を対象に労働環境や私生活などを調べ、1300人から回答がありました。

 女性医師の7・7パーセント、男性医師の8・9パーセントが、臨床的に問題になるほどの気分障害や不安障害があると判定されました。職業を限定しない日本人一般を対象にした同じ検査では1・8パーセントで、それよりも高率でした。

 気分障害や不安障害は、年収の少なさ、勤務時間や当直など労働量の多さのほか、仕事で自己決定ができない、子供が少ない、といった項目と相関関係がありました。仕事への満足感とは、逆の相関関係がありました。

 このほか、医療事故や紛争を経験して悩んだことがあると回答した医師は、ほぼ8割。裁判経験がある医師は、女性13パーセント、男性26パーセントでした。

 2011年2月1日(火)

 

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