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健康ダイジェスト

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全国約30カ所の小児総合医療施設でも臓器提供可能に

 7月に全面施行される改正臓器移植法で可能になる15歳未満からの臓器提供では、従来からの338施設に、高度な小児医療を専門とする全国約30カ所の「小児総合医療施設」が、提供施設として加えられる見通しとなりました。

 厚生労働省研究班が案をまとめたもので、近く厚労省の臓器移植委員会に提出します。

 小児総合医療施設は、東京都の国立成育医療センターや静岡県立こども病院、あいち小児保健医療総合センター、大阪府立母子保健総合医療センター、福岡市立こども病院・感染症センターなど。提供施設では、法的脳死判定や臓器の摘出が行われます。

 昨年9〜10月の厚生労働省研究班のアンケートでは、大学病院や救命救急センターなどで子どもの臓器提供が可能と考える病院は約3割にとどまりました。アンケートは345病院を対象に実施し、184病院(53%)から回答を得ました。子どもからの臓器提供が「可能」と答えたのは53病院(29%)、「不可能」としたのは57病院(31%)、「どちらともいえない」は74病院(40%)。不可能な理由に挙げられたのは、「小児の脳死判定を行う体制が整っていない」「小児の脳死診断の経験がない」など。

 こうした状況や研究班の案を踏まえ、臓器移植委員会は改正臓器移植法の施行までに提供施設の在り方を決めますが、脳死判定をするチームを派遣するなど、提供施設を支援するシステムづくりが必要と見なされます。

 2010年2月28日(日)

 

公共的な施設での原則全面禁煙を求めて、厚労省が通知

 厚生労働省は25日、他人が吸うたばこの煙を吸わされる「受動喫煙」による健康被害を防ぐため、多くの人が利用する公共的な施設では、原則として全面禁煙とするよう求める通知を全国の自治体に出しました。

 罰則のない努力義務ながら、喫煙場所を設ける従来の「分煙」対策では不十分とし、将来的には全面禁煙とする方向性を明確にしました。健康増進法の規定は、多くの人が利用する施設の管理者に対して、受動喫煙による健康被害を防ぐ対策をとるよう求めています。通知はこの規定を具体化し、飲食店や学校、ホテル、病院、百貨店、官公庁などの公共的な施設は全面禁煙にすべきだとしました。

 このほか、鉄道やタクシーなどの交通機関も明示。屋外でも、子どもが利用する通学路や公園での、受動喫煙への配慮を促しました。

 飲食店やホテルの室内などで禁煙が難しい場合、喫煙場所を設ける「分煙」も当面は認めますが、その場合も喫煙可能区域を明示して、未成年者や妊婦が入らないよう措置を求めています。

 厚生労働省では労働者保護の観点から、職場の受動喫煙防止を義務づける法改正も検討中。

 2010年2月27日(土)

 

気管支ぜんそく患者の7割がアレルギー性鼻炎も発症

 気管支ぜんそくの患者の67%はアレルギー性鼻炎も発症していることが、帝京大などの専門医グループによる大規模調査で判明しました。

 ダニや花粉などによる鼻粘膜のアレルギー反応で、くしゃみや鼻水などを起こすアレルギー性鼻炎は、気管支ぜんそくの発症リスクを高めることが知られていますが、改めてぜんそくと鼻炎の強い関連性が示されました。

 調査対象は主治医に気管支ぜんそくと診断され、薬を処方されている全国の15歳以上の患者、2万6680人。ぜんそくや鼻炎についての質問票に記載してもらい、主治医が鼻炎を診断したところ、アレルギー性鼻炎と診断された患者は1万7945人で約67%(男性65%、女性69%)を占めました。

 調査に当たった専門医グループによると、鼻粘膜と気管支粘膜は気道でつながっており、鼻粘膜の炎症が気管支の炎症を悪化させると考えられるため、鼻炎を治療すればぜんそくの症状もよくなる可能性を示しているといいます。

 海外の調査では、アレルギー性鼻炎の患者は、鼻炎のない人に比べてぜんそくを発症するリスクが3倍高く、アレルギー性鼻炎のあるぜんそく患者は救急受診したり入院する割合が約2倍高いというデータもあります。

 2010年2月26日(金)

 

小児用肺炎球菌ワクチン「プレベナー」が発売される

 小児用肺炎球菌ワクチン「プレベナー」が2月24日、ワイス株式会社(東京都品川区)より発売されました。

 プレベナーは、日本国内初の小児用肺炎球菌結合型ワクチンで、肺炎球菌による細菌性髄膜炎、菌血症などの感染症を予防します。2007年に世界保健機関(WHO)より、同ワクチンを世界各国で優先的に定期接種ワクチンとして導入するよう推奨が出されていました。現在、101の国・地域で承認、販売され、45の国・地域で定期接種されています。

 肺炎球菌は細菌性髄膜炎、菌血症に加えて、肺炎、中耳炎なども引き起こすため、ワクチンの効果が期待されます。細菌性髄膜炎の主な原因は、この肺炎球菌とインフルエンザ菌b型(Hib:ヒブ)で、毎年約1000人がかかっています。

 発熱が目立った症状なので風邪などと見分けるのが難しく、肺炎球菌が原因の場合は約7パーセントが死亡し、約40パーセントに知能や運動の障害が残ると見なされています。

 一般にヒブワクチンと呼ばれるインフルエンザ菌b型ワクチンは約1年前から接種が始まっていますので、両方のワクチンを接種すると細菌性髄膜炎の心配が減ることになります。高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンも、すでに国内で使われています。

 プレベナーの接種対象は、生後2カ月から9歳以下。標準的な接種スケジュールは、2カ月以上7カ月未満で初回接種を開始し、27日以上の間隔を置いて3回接種した後、通常12~15カ月の間に1回追加接種します。計4回接種で、いずれも皮下注射。

 当面は任意接種で自己負担となりますが、厚生労働省では、水痘ワクチン、ヒブワクチンとともに、全額公費負担で定期接種にすることを検討中。

 2010年2月25日(木)

 

新型インフルエンザの峠越え宣言は先送りへ

 世界保健機関(WHO)事務局長の諮問機関である緊急委員会は23日の会合で、新型の豚インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)が「最盛期後」の段階に入ったと判断するのは時期尚早と勧告しました。

 当初、新型インフルエンザの流行は日米欧など多くの地域でピークが過ぎたとされ、緊急委員会は感染が最盛期後の段階に入ったと認定するとみられていましたが、西アフリカなど一部地域でなお感染拡大がみられることを重視した一部の委員が反論したためとみられています。勧告を受けて、チャン事務局長は最盛期後への移行をひとまず見送り、2~3週間の期間を置いて再検討するとみられます。

 WHOの計画では、世界的大流行入りを意味する現行の「6」以後の段階は、「最盛期後」と「新たな流行の波」「大流行後」の三つ。最盛期後も大流行は続くと位置付けられています。

 新型インフルエンザは昨年3月ごろ、メキシコで発生したとみられて以降、212の国・地域に広がり、約1万6000人が死亡。日本国内では、約200人が亡くなりました。北米では昨年10月、日本や欧州の多くの国でも11月末に感染者が減少傾向に転じています。

 2010年2月24日(水)

 

将来の医療費に、7割を超す人が「不安」と回答

 医療制度全般に対して6割の人が「満足」と思ってる一方で、将来の医療費に対して7割を超す人が「不安」を感じていることが、NPO法人日本医療政策機構(東京都)の調査で判明しました。

 調査は全国の20歳以上の1650人を対象にして、調査票に記入、回収する方式で1月に実施。1024人(62%)から回答が寄せられました。

 現在の医療制度全般にどの程度満足しているか質問したところ、「おおいに満足」は3%、「まあ満足」が54%で、4年前の同様の調査に比べ満足度は16ポイント上昇していました。

 医療現場では医師不足などの問題が続いており、地域医療の立て直しが課題。調査では、項目別に詳しく質問したところ、医療の安全性や診療の質、受診の利便性(アクセス)などで満足度が高まっていました。

 一方で、将来の医療についての不安では、「深刻な病気になったときに医療費を払えない」(79%)、「必要なときによい医療を受けられない」(74%)などの回答が目立ち、「医療ミスにあう」と回答した人も8割いました。

 2010年2月23日(火)

 

ワクチン未接種の男児がポリオを発症 

 神戸市内に住む生後9カ月の男児が昨年12月にポリオ(小児まひ)を発症し、左足がまひした、と市が18日に発表しました。

 市では毎年5月と11月、3カ月〜1歳6カ月の乳幼児を対象にポリオワクチンの集団接種を実施していますが、今回発症した男児は体調を崩して、昨年11月の集団接種を受けていなかったといいます。予防接種を受けた他の乳幼児の便などから感染した可能性があります。厚生労働省も近く、おむつの処理に気を付けるよう、注意喚起する方針。

 日本国内では1960年に新潟、北海道、九州で大流行し、61年からポリオワクチンの服用が全国的に実施されているため、自然に感染した例は1980年を最後に確認されていませんでした。ただ、ワクチンは弱毒化したウイルスを使うため、ワクチンを受けた人が450万回に1回の割合で発症することがあります。ワクチンに由来する感染報告は06年以降、全国で3件あるとされています。

 ポリオはウイルスが感染して、脊髄神経の灰白質という部分を侵すため、初めの数日間、発熱、頭痛、背骨の痛み、嘔吐、下痢などの症状が現れた後、急に足や腕がまひして動かなくなります。一般には小児まひと呼ばれることが多いのですが、大人がかからないわけではありません。季節的には、夏から秋にかけて多く発生します。

 2010年2月22日(月)

 

出産育児一時金の直接支払い、さらに先送りへ

 出産費用の窓口負担を軽減する出産育児一時金の「直接支払制度」について、長妻厚生労働相は19日、4月の完全実施を先送りする方針を固めました。3カ月から半年間の猶予期間を設ける方向で調整します。一部の医療機関が資金繰りに困るのを避けるためで、昨年10月の導入時にも半年間、猶予していました。

 直接支払制度は、これまで妊婦らの請求に基づいて出産後に支払われる原則42万円(双子なら84万円)の一時金を、医療保険から医療機関に直接支払うもの。これによって妊婦らは、窓口で出産費用の一部を立て替えずにすむようになります。

 ただ、医療機関が健康保険組合など保険者に請求する仕組みのため、一時金が医療機関に払い込まれるまで1〜2カ月程度かかることが判明。対応できない医療機関に対して、今年3月末まで、従来通り妊婦らによる立て替えの継続を認めたが、さらに延長することになりました。

 厚生労働省では月内にも、対応策を決める方針で、医療保険から医療機関への支払い回数を増やすことで支払いの遅れを防ぐ案などが浮上しています。

 2010年2月21日(日)

 

新型インフルエンザの流行、ピークを過ぎる

 国立感染症研究所は19日、最新の1週間(2月8〜14日)に全国約5000の定点医療機関を受診したインフルエンザ患者は、1医療機関当たり2.81人(前週4.26人)と発表しました。ほとんどが新型の豚インフルエンザの患者とみられます。

 インフルエンザ患者は3週連続で減少し、全都道府県で注意報レベルの定点当たり10人を下回ることとなりました。10人を下回るのは、先行した沖縄県での流行が始まった昨年7月下旬以降、約7カ月ぶり。

 また、厚生労働省は17日、最新の1週間(2月7日〜13日)のインフルエンザ患者数は約5800人で、前週の約1万4000人に比べて半数以下と発表しました。今回の新型インフルエンザの流行は、いったんピークを過ぎたとみられます。

  昨年7月上旬以降、推計患者数は累計約2043万人。

 2010年2月20日(土)

 

今年秋以降、インフルエンザワクチンは1種類に統一へ

 インフルエンザワクチンが今年秋以降、季節性と新型の両方に対応する1種類に統一される見通しになりました。

 スイスのジュネーブに本部がある世界保健機関(WHO)のケイジ・フクダ事務局長特別顧問(新型インフルエンザ担当)が18日に記者会見し、今冬流行しなかったAソ連(H1N1型)の代わりに新型インフルエンザ用を入れた新たな三価ワクチンを、今後多くの国のワクチンメーカーが製造することになるとの見方を示したもの。今秋から出回る三価ワクチンは、新型インフルエンザ(H1N1型)と、A香港(H3N2型)、B型の計3種類用となります。

 インフルエンザのウイルスには多様な種類があり、すべてに対抗できるワクチンは製造できません。インフルエンザのワクチンは毎年、その年に流行しそうなウイルスの型を予測し、それに対抗するものが製造されています。

 2010年2月19日(金)

 

オーストリア産豚肉に牛肉混入で輸入停止

 オーストリアから日本へ輸入されたソーセージに、輸入停止中の牛肉の混入が見付かり、豚肉と豚肉製品の輸入手続きが停止されました。農林水産省が16日に発表したものです。

 牛肉が混入していたのは、オーストリアのヒュッターラー社が出荷した牛豚混合ソーセージ4.8キロ。動物検疫所中部空港支所が検査し、確認しました。添付された政府発行の証明書に、牛・豚肉と記載があったといいます。

 オーストリアの牛肉を巡っては、日本は欧州各国での牛海綿状脳症(BSE)の発生を受け、2001年1月から全面停止中。牛肉混入は輸入に必要な条件に違反することから、農林水産省は同国政府に詳細な調査を要請しています。

 2009年にオーストリアから輸入された豚肉は約5000トンで、日本の総輸入量の1%を占めます。

 2010年2月18日(木)

 

日本でもワクチン接種により、子宮頸がんを防ぐ時代へ

 子宮頸がんを予防するワクチンが昨年末に発売され、今年に入ってから産婦人科、小児科、内科などの医療機関でのワクチン接種が広がり始めています。

 子宮頸がん予防ワクチンは「サーバリックス」(英グラクソ・スミスクライン社)で、発症の99%の原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のうち、約7割の原因となる2つのウイルスの型、HPV16型と18型の感染を予防する効果があります。6カ月の間に3回、腕の筋肉に接種すると、体の中にウイルスに対する十分な免疫ができ、2つの型のウイルスによる感染をほぼ防げます。

 世界ではすでに101カ国でサーバリックスが承認されており、オーストラリア、イギリス、イタリア、マレーシアなどでは定期接種に指定され、10代前半の女性に公の費用負担で接種するプログラムが実施されています。

 一方、日本ではサーバリックスは10歳以上の女性を対象とした任意接種のワクチンで保険が適用されず、費用は全額自己負担となっています。ワクチン本体の費用は1回当たり1万2000円。これに医療機関での接種費用などが加わり、3回で5万〜6万円かかります。 埼玉県志木市や新潟県魚沼市では、新年度から小学6年から中学1年、ないし3年の女子を対象に、ワクチンの接種費用を全額補助する方針を明らかにしています。

 日本では子宮頸がんにかかる女性は年間約1万5000人で、約3500人が亡くなっています。20〜30歳代の女性に最も多いがんで、若年化が進んでいますが、ヒトパピローマウイルス(HPV)は性交渉で感染するため、性行動を始める前の14歳までの年齢で予防ワクチンを打っておけば、ほぼ感染を防げます。14歳以上の女性でもがんの発生を減らす効果が認められており、45歳ぐらいまでは打つメリットが期待できます。

 なお、子宮頸がん予防ワクチンにはもう1種類「ガーダシル」(米メルク社)もあり、日本では万有製薬が承認を申請中で、早ければ年内にも承認される予定。ガーダシルはHPV16型と18型に加えて、性器にいぼができる尖圭(せんけい)コンジローマを引き起こすHPV6型と11型も対象にしています。

 2010年2月17日(水)

 

職場の禁煙の法制化へ向け、厚労省検討会が骨子

 他人のたばこの煙にさらされる受動喫煙から労働者を保護するには、職場を全面禁煙にするか、喫煙室の設置が必要。職場の喫煙規制を議論している厚生労働省の有識者検討会が15日、報告書骨子をまとめました。

 報告書骨子は、労働者は職場を選ぶことが難しく拘束時間が長いため、法律での受動喫煙対策を検討することが必要と指摘し、従業員が客のたばこにさらされる飲食店なども換気の徹底などの対策をとるべきだとしています。

 有識者検討会が4月にまとめる予定の報告書を受けて、労働政策審議会で喫煙規制の内容を固め、厚労省が早ければ来年の通常国会に労働安全衛生法の改正案を提出します。成立すれば、日本で初めて職場の禁煙が法制化されます。

 報告書骨子は、一般の事務所や工場は禁煙とし、やむを得ず喫煙室を設ける場合も一定の排煙機能や密閉度の基準を満たす必要があるとしました。飲食店や公共交通機関なども、本来は全面禁煙か、従業員が接客に入らない顧客のための喫煙専用室の設置が必要との考え方を示しました。ただ、経営上、喫煙者への配慮が必要な場合があるため、顧客の禁煙を一律に事業者に求めるのは困難と指摘。飲食店などに限って規制を緩めるものの、換気の徹底などの対策を検討すべきだとしました。

 欧米では、公共の場での喫煙は厳しく規制される例が多いのに対して、日本では、路上喫煙を罰則付きで禁じる自治体条例が広がる一方、職場の受動喫煙防止を義務付ける法律はありません。公共施設での受動喫煙防止を定めた03年施行の健康増進法も、努力義務にとどまります。

 2010年2月16日(火)

 

タミフルよる河川汚染を懸念し、影響調査へ

 新型の豚インフルエンザで使用が急増した抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」が生活河川を通じて環境に与える影響を探るため、日本薬剤師会が全国調査を始めました。

 すでに国内の河川では、下水などから流れ込んだとみられるタミフルの代謝産物が微量ながら確認されています。代謝産物とは、タミフルが患者の体内でウイルスを抑えるための形に変化したもの。日本は世界中のタミフルの7割を消費するという推計も過去にあり、環境への影響の把握が求められます。

 タミフルなど医薬品が河川に流れ込む経路ははっきりしていませんが、尿などの排出物や、飲み残した薬をトイレに流す場合などが考えられます。水鳥などがこれを飲んで体内でウイルスと接するうちに、突然変異で薬が効かず感染力が強いウイルスが生まれないかと懸念されます。

 環境への医薬品の残留は、タミフルだけの問題ではありません。日本薬剤師会では従来から、鎮痛剤や向精神薬などによる環境への影響の調査に取り組んできており、その一環でタミフルを今回追加。新型の豚インフルエンザの流行した昨秋から、水道水の水源や下水処理場近くの河川計約50地点で水を採取、分析中です。

 販売元の中外製薬によれば、今シーズンのタミフルの供給量は前シーズンの約3倍で、国立感染症研究所の調査によれば、今シーズンは8〜9割の患者に抗インフルエンザウイルス薬が使われているとみられます。

 冬の渡り鳥は、下水処理場からの温かい水を好む傾向があり、海外でも、代謝産物が残留した水を渡り鳥が繰り返し飲んだ場合、薬が効きにくい耐性ウイルスが出現するのではないかと指摘されています。まだ仮説にすぎず、今すぐ人体や生態系に何らかの影響を与えるほどではないと見なされますが、長期的に研究すべき課題です。

 2010年2月15日(月)

 

インフルエンザ輸入ワクチンの出荷がスタート

 新型の豚インフルエンザ対策で欧州の企業から輸入したワクチンの出荷が12日に、始まりました。出荷量は東京都など4都県へわずか136回分(成人換算で136人分)。ほとんどの都道府県で国産ワクチンの在庫に余裕があり、厚生労働省は都道府県に対して8日付で医療機関同士が余ったワクチンを融通し合うことを認めると通知しています。

 厚生労働省は昨秋、緊急措置で審査を簡略化し、欧州2社から輸入ワクチン計9900万回分の購入契約を結びましたが、今ではキャンセルできないか交渉中。国立感染症研究所が12日に発表した全国約5000の定点医療機関に対する調査では、1機関当たりの患者は7日までの1週間で4.26人と、警報レベルの30人を大幅に下回っています。

 医療機関同士の融通について厚労省は当初認めていませんでしたが、インフルエンザの流行が収まりつつあり、国産ワクチンも余る中で、方針を変更して認めざるを得なくなりました。ただ、現状では融通の必要性は下がっているとみられています。

 新型ワクチンは希望量を地域の医師会が取りまとめ、都道府県が全体のバランスをみながら配分量を決めます。大瓶(成人で18〜20人分)も多く、開封後は1日で使い切る必要がありますが、余れば廃棄するしかありません。医療機関同士の融通も、未開封のものだけが対象。

 2010年2月14日(日)

 

インフルエンザ脳症の患者が285人に急増

 インフルエンザ脳症の患者が昨年7月以降、285人に上ることが国立感染症研究所の調べでわかりました。例年の報告数は年間50人前後。新型の豚インフルエンザの流行で、脳症を起こしやすい子供に感染が広がっていることに加えて、医療現場の関心も高まって報告する医師が増えている可能性もあります。

 285人のうち、新型インフルエンザの感染が判明したのは240人(84%)。例年ではインフルエンザ脳症は4歳以下に目立ちますが、今回の報告では5〜9歳が最も多く、人口100万人当たり25.6人と、昨季の1.9人、一昨季の3.2人に比べ急増していました。0〜4歳は100万人当たり12.1人で、昨季は2.2人、一昨季は4.2人。

 新型インフルエンザと診断され、詳しい経過などがわかった118人のうち、8人(7%)が亡くなり、14人(12%)が運動まひなどの後遺症が残り、96人(81%)は後遺症なく回復していました。

 インフルエンザ脳症は、発生頻度は少ないものの、重症化しかねないのが特徴。いったん発熱などの症状が治まっても安心はできず、けいれんや幻覚などの症状に警戒が必要です。

 2010年2月13日(土)

 

スギ花粉の飛散を東京都内で初めて観測

 東京都は10日、スギ花粉の今年初めての飛散を葛飾区と町田市で8日に観測したと発表しました。

 平年よりも6日早く、昨年よりも3日遅い初飛散です。1月下旬が温暖だったことにより、飛散が早まった可能性があると見なされています。

 東京都福祉保健局によると、都内12地点に置いたガラス板に付着する数を確認する形で、花粉観測は行われています。いずれかの地点で2日続けて、ガラス板1平方センチメートル当たり1個以上の花粉が確認された場合に、その初日が飛散開始日とされ、葛飾区と町田市では8、9両日に確認されたものです。

 東京の今年のスギ、ヒノキ花粉の飛散量は、昨年の約3割、過去10年の平均の3〜4割と予測されます。ピークはは3月前半の見込み。

 2010年2月12日(金)

 

4月から後期医療保険料が全国平均で3パーセント上げ

 75歳以上が対象の後期高齢者医療制度(後期医療)の保険料は、4月から全国平均で約3パーセント上がる見通しとなりました。

 9日に開かれた後期医療廃止後の新制度を検討する会議で、厚生労働副大臣が明らかにしたもの。従来の試算では、医療費の増加などで14パーセント近く上がる見通しでしたが、都道府県の財政安定化基金を取り崩して抑えます。

 後期医療の保険料率は、都道府県ごとに設定され、2年ごとに改定されます。現行の保険料の全国平均は年額6万2000円であり、4月に始まる新年度から約1860円の負担増となる計算です。

 2010年2月11日(木)

 

4月から病院、診療所とも再診料が690円に

 医療機関で2回目以降の外来受診の際にかかる再診料が、4月から病院、診療所とも690円に統一されることになりました。

 新年度からの診療報酬改定を検討している中央社会保険医療協議会(中医協=厚生労働相の諮問機関)で10日午前に決着したもので、診療所は現在の単価より20円下がり、病院は現在の単価より90円上がることになります。これにより、自己負担が3割の現役世代の場合、1回ごとの再診料は診療所で6円安く、病院では27円高くなります。

 現在の単価が病院600円に対し診療所710円と診療所に手厚いのは、診療所が外来、病院が入院というすみ分けが背景にありますが、病院勤務医の疲弊が問題化したことで、病院への配分の是正が診療報酬改定の焦点の一つになっていました。病院への診療報酬を引き上げることで、救急や高度な医療を担う病院の財政基盤を手厚くして、病院勤務医の待遇が改善されることが期待されます。

 一方、夜間や休日診療に対応したり、医療費の明細書を無料発行したりする診療所には、再診料に新たな加算を設けることになりました。

 2010年2月10日(水)

 

塩分の取りすぎはがんや心筋梗塞のもと、と判明

 塩漬け食品の取りすぎや、食事全体で塩分の多い食生活を続けると、各種のがんや、心筋梗塞(こうそく)、脳卒中などの循環器疾患を発症しやすいことが、厚生労働省研究班の大規模調査で判明しました。

 塩分の取りすぎが胃がんなど一部の疾患を発症しやすくすることはすでに知られていましたが、より多くの生活習慣病に影響するとのデータが示されたのは初めて。がんと循環器疾患は日本人の死因の1~3位、全体の60パーセント近くを占めています。

 大規模調査は、8県に住む45~74歳の男女約8万人を対象に実施。対象者を食事全体の塩分(ナトリウム)摂取量、漬物や塩辛、イクラなど塩漬け食品の摂取量によって、それぞれ5グループに分け、6~9年間の調査期間中のがん、循環器疾患の発症状況を調べて、2月4日に発表されました。

 その結果、食事全体の塩分摂取量が1日当たり平均17.8グラムと多いグループは、同7.5グラムと少ないグループに比べて循環器疾患の危険性が約20パーセント高かったこと、塩漬け食品の摂取量が多いグループは、何らかのがんを発症する危険性が11~15パーセント高かったことが判明。塩漬け食品の摂取量が多いグループの循環器疾患の危険性は高くはありませんでしたが、野菜や魚に循環器疾患を予防する栄養素が含まれるためと見なされています。

 日本人の塩分摂取量は、国際的にもいまだ多いのが現状です。調味料の塩分を減らし、塩漬け食品を食べる回数を減らすことで、多くの生活習慣病を予防できることになります。1日の理想食塩摂取量の目安は、平均で男性10グラム、女性8グラムとされています。

 2010年2月9日(火)

 

子供向けの肺炎球菌ワクチンが春ごろには接種可能に

 生後2カ月から9歳の子供向け肺炎球菌ワクチンが昨年10月に製造販売を承認され、春ごろには発売される予定で、医療機関での接種が可能となります。海外では広く使われていて、世界保健機関(WHO)では国が接種を勧めるべきワクチンと位置づけているものです。

 肺炎球菌は細菌性髄膜炎に加えて、肺炎、菌血症、中耳炎なども引き起こすため、ワクチンの効果が期待されます。細菌性髄膜炎の主な原因は、この肺炎球菌とインフルエンザ菌b型(Hib:ヒブ)で、毎年約1000人がかかっています。発熱が目立った症状なので風邪などと見分けるのが難しく、肺炎球菌が原因の場合は約7パーセントが死亡し、約40パーセントに知能や運動の障害が残ると見なされています。

 一般にヒブワクチンと呼ばれるインフルエンザ菌b型ワクチンは約1年前から接種が始まっていますので、両方のワクチンを接種すると髄膜炎の心配が減ることになります。高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンも、すでに国内で使われています。

 子供向け肺炎球菌ワクチンは、生後2カ月から7カ月の間に27日以上の間隔を置いて3回、12〜15カ月に1回の計4回接種するのが標準的なスケジュールとなります。当面は任意接種で自己負担となりますが、厚生労働省では、水痘ワクチン、ヒブワクチンとともに、肺炎球菌ワクチンを全額公費負担で定期接種にすることを検討中。

 2010年2月8日(月)

 

新型インフルエンザの健康被害救済制度に18件の申請

 厚生労働省の2月5日の発表によると、新型の豚インフルエンザのワクチン接種による健康被害の救済制度に対して、18件(15人)の申請がありました。今後、疾病・障害認定審査会で認定されれば、医療費などの給付が受けられます。

 現在の予防接種法では新型ワクチンの接種は救済の対象外ですが、今回の摂取のために厚生労働省は新たな救済制度を昨年12月に始めています。入院治療の必要や障害が生じた場合で、新型ワクチンの接種との関連が認められた対象者に、医療費や障害年金などが支払われます。

 対象者が死亡した時には、遺族に年金や一時金が支給されます。

 詳しくは、厚生労働省の相談窓口(平日午前10〜午後6時、03・3501・9060)へ。

 2010年2月7日(日)

 

新型インフルエンザの確認死者、1万5000人を突破

 世界保健機関(WHO)が2月5日に発表した新型インフルエンザの感染状況によると、世界で確認された1月31日時点での死者数は少なくとも1万5174人で、1万5000人の大台を突破しました。1週間前に比べて、463人の増加。

 死者数の内訳は、米州地域が少なくとも7261人、欧州が同3605人、日本が属する西太平洋地域が1653人などの順です。ただ、検査で確認されていないケースも多く、実際の死者数は確認数を大幅に上回っているとみられています。

 WHOでは、北半球でのインフルエンザウイルスの活動は日本を含め、多くの地域で弱まりつつあるとしています。

 2010年2月6日(土)

                                                                     

たばこを吸わず、大豆をよく食べれば、肺がんのリスク減

 豆腐や納豆をよく食べて、たばこを吸ったことのない男性は肺がんを発症する危険性が低いことが、厚生労働省研究班の大規模追跡調査で明らかになりました。

 研究班は、岩手、長野、沖縄など8県の45〜74歳の男女約7万6000人を対象に8〜11年間追跡調査し、大豆などに含まれるイソフラボンの摂取量と肺がん発症との関連を調べました。たばこを吸った経験のない男性では、イソフラボンの摂取量が多い人ほど肺がんのリスクが低く、豆腐に換算して毎日3分の2丁分を摂取する人は、摂取量がその5分の1の人に比べて、リスクが43パーセントでした。

 喫煙しているか、過去にたばこをやめた男性では、たばこの影響が大きく、イソフラボンの摂取量による差がみられませんでした。女性では、イソフラボンの摂取量の多い人のほうが肺がんリスクは低い傾向が出ましたが、肺がんの症例が少ないため統計的に有意な差はありませんでした。

 イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをし、乳がんや前立腺(せん)がんを予防する効果があるとされています。

 2010年2月6日(土)

 

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