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健康ダイジェスト

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■やせたいなら、食前にコップ2杯の水 米化学会で発表

 食事の前に水をコップ2杯飲むだけで減量に効果があることが、米バージニア工科大のブレンダ・デービー博士らのチームの臨床試験でわかりました。水でやや満腹を感じ、カロリーが高い料理をあまり食べたくなくなるためで、手軽で安価にやせられるかもしれず注目されそうです。

 26日までボストンで開かれた米化学会での発表によると、チームは55~75歳の48人を二つのグループに分け、一方のグループには1日3回の食事前にコップ2杯(約470cc)の水を飲んでもらいました。

 両グループとも、食事制限による12週間の減量プログラムに参加。終了後、食前に水を飲み続けたグループは7キロ減量しましたが、水を飲まなかったグループの減量は5キロでした。さらに、プログラム終了後も水を飲む習慣を続けた人は、1年が経過した時点でもリバウンドすることなく体重をそのまま維持できたとのこと。

 これまでの研究で、中高年が食前に水をコップ2杯飲むと、食事によるエネルギー摂取が75~90キロカロリー減ることが知られていましたが、チームは「水を飲む量を増やすと減量に効果があることが初めてはっきりした」としています。

 チームによると、食前に飲むのは水でなくてもいいが、砂糖がかなり含まれるジュースなどは勧めていません。また、水の飲みすぎで、低ナトリウム血症を起こす水中毒がまれに起きることにも注意が必要としています。

 2010年8月31日(火)

 

■介護保険制度改正へ 高齢者不明に対応し巡回サービスを充実

 菅直人首相は29日午後、高齢者所在不明問題に対応するため、2012年度に予定される介護保険制度改正で、24時間巡回サービスなど孤立化する恐れのある「高齢単身・夫婦のみ世帯」への生活支援を充実させるよう、厚生労働省など関係省庁に指示したことを明らかにしました。

 兵庫県芦屋市の高齢者施設を視察後、記者団に語ったもので、高齢者不在問題が全国的に広がりをみせるだけでなく、規模も拡大していることから、高齢者施策を総動員して対応を図る姿勢を示しました。

 具体的には、(1)在宅で介護を受けている高齢者を対象とした24時間地域巡回・随時訪問サービス(2)生活支援サービス付き高齢者住宅などへの住み替え支援(3)増加する認知症の人に対する支援を「新型サービス3本柱」と位置付けて全国普及を目指す方針を示しました。さらに、こうしたサービスを提供する施設整備などを促進するため、新規立法も検討する考えも示しました。

 厚労省は11年度予算の概算要求で、24時間地域巡回サービスに28億円、認知症の高齢者の見守りに関する新規事業に9・8億円を盛り込んでいます。

 なお、介護保険制度は3年に1回、サービス内容を見直すことが、介護保険法で定められています。厚労省は12年度の介護保険制度改正に向けた検討に7月下旬から着手しており、11月に見直し案を取りまとめる予定で、今回の指示の内容が反映されると見られます。

 2010年8月30日(月)

 

■三菱東京UFJ、医療保険ネット販売 メガバンクで初

 三菱東京UFJ銀行が30日から、インターネットのサイトを通じて医療保険を売り始めます。3メガバンクでは初めて。

 巨大な顧客基盤を持つメガバンクがネット保険販売に本腰を入れ始めたことで、営業職員による対面販売が中心の大手生保などの戦略にも影響を与えそうです。

 三菱東京UFJのネットバンキング利用者は6月末で、約1100万人。昨年7月からサイトで自動車保険の販売を始めましたが、今回からアクサ損害保険の終身型医療保険も扱います。三菱東京UFJのサイトからアクサ損保のサイトに誘導し、契約が成立すればアクサ損保から手数料を受け取ります。

 アクサ損保は、ネット専業銀行や地銀のサイトで医療保険を売ってきましたが、「メガバンクの顧客数はケタ違い。取引開始は大きい」と期待しています。三菱東京UFJは反応をみて、他社の医療保険や生命保険などの販売も検討します。

 銀行による保険の代理販売は2002年から段階的に範囲が広げられ、07年に全面解禁されました。貸し出しの需要低迷に悩む銀行にとって、保険の販売手数料は魅力的な収益源。支店などの窓口を通じた販売に加え、ネット展開を強化することにしました。

 一方、大手生保の多くは価格競争が激しいネット販売への参入には慎重な姿勢。ただ、住友生命と三井生命が4月に作った合弁会社で医療保険のネット通販を始めるなど、変化も起き始めています。

 2010年8月29日(日)

 

■40歳代女性、脳死で臓器提供 意思表示カードを所持

 日本臓器移植ネットワークは27日午前、愛媛県の松山赤十字病院に、くも膜下出血で入院していた40歳代の女性が臓器移植法に基づく脳死と判定されたと発表しました。

 女性は意思表示カードで臓器提供の意思を示しており、1997年の同法施行以降、90例目の臓器提供となりました。肝臓は北海道大病院で二次性胆汁性肝硬変の30歳代女性に、一方の腎臓と膵臓は東京女子医大で1型糖尿病の40歳代の女性に、もう一方の腎臓は当初の予定から患者が変更になり愛媛県立中央病院で慢性糸球体腎炎の40歳代女性に移植されました。心臓、両肺、小腸は医学的理由で断念しました。

 意思表示をしていた人からの提供は1月以来で、今年4例目。7月の改正移植法施行後、書面による意思表示がなく家族の承諾での提供が3例あり、合計で7例目。

 2010年8月28日(土)

 

■メタボ率は14パーセント、予備群含め4人に1人 08年度健診結果

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策として導入された特定健康診査(メタボ健診)で、2008年度は14・5パーセントがメタボに該当していました。予備群を含めると4人に1人の割合。厚生労働省が25日に公表しました。

 メタボ健診は生活習慣病の予防策として、08年度から始まりました。40~74歳が対象で、健康保険組合など保険者が実施を義務付けられています。

 初年度の対象者は計5191万9920人で、このうち受診したのは2000万人弱で、受診率は38・3パーセント。厚労省は12年度の受診率7割を目指していますが、大きく下回っています。健康保険組合が最も高く58パーセント、市町村の国民健康保険は31パーセント、協会けんぽは30パーセントでした。

 性別で見ると、メタボに該当した男性は20・6パーセントで、女性の7・1パーセントに比べて圧倒的に多く該当しました。メタボ予備群の人は受診者の12・4パーセントでした。

 診断後に保健指導を受けたのは、指導が必要とされた約394万人のうち7・8パーセントに当たる約31万人でした。

 2010年8月27日(金)

 

■ホメオパシーの効果 厚労相が調査方針を発表

 長妻昭厚生労働相は25日、日本学術会議の金沢一郎会長が「ホメオパシー」と呼ばれる代替医療の効果を否定する談話を発表したことを受け、「本当に効果があるのかないのか、厚労省で研究していく」と、視察先の横浜市内で記者団に語りました。医学者らによる研究班を作り、近くホメオパシーを含む代替医療に関するデータ集めを始めます。

 前日の24日、日本学術会議の金沢会長は、植物や動物、鉱物などの成分を薄めて含ませた砂糖玉がさまざまな病気を治すとされるホメオパシーの効果を否定する談話を公表。この欧州発祥の民間療法は日本でも広がりつつあり、学者の代表で構成する提言機関として見過ごせないと判断したといいます。

 談話ではホメオパシーの治療効果について、「科学的根拠がなく、荒唐無稽」と全面否定。「確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性がある」と問題点を指摘し、今のうちに排除すべきだとしました。

 ホメオパシーを巡っては今年7月、山口県で効果を信じる助産師が乳児を死なせた事件が表面化。医師でもある金沢会長は談話で、「医療関係者がこれを進めるというのは非常に問題がある。科学を無視してはいけない」と強調しました。

 日本医師会と日本医学会も25日、金沢会長の談話に「全面的に賛成する」との見解を発表しました。

 一方、金沢会長の談話について、日本ホメオパシー医学協会は「ホメオパシーの治癒効果は世界中で広く認められている。きちんと調査することもなく、荒唐無稽と断定する極めて非科学的な態度にあきれている」と反発しています。

 2010年8月26日(木)

 

■北米で集団発生の強毒カビ 国内で感染患者を初確認

 北米で集団発生が問題となり健康な人でも死亡することがある強毒カビに、東京都内の40歳代男性が感染していたことがわかりました。「クリプトコッカス・ガッティ」という真菌で、国内初の感染例。

 東京大チームが突き止めました。感染した男性に北米への渡航歴はなく、国立感染症研究所はほかに患者がいないか実態把握に乗り出します。

 男性は健康に問題はありませんでしたが、頭痛や物が見えにくくなって2007年に都内の病院を受診。検査で脳に直径5センチほどのこぶが見付かり手術で取り出して調べた結果、この強毒カビであるクリプトコッカス・ガッティを検出しました。点滴や飲み薬で1年後に快復しました。

 感染者から体外にカビが出ることはなく、人から人へは感染しません。植物に付着し、何かの拍子で空中に舞い上がったカビを吸い込んで感染します。このカビは熱帯や亜熱帯の原産と考えられていますが、1999年にカナダ・バンクーバー島で人の感染が集団で起こり、その後、北米大陸に広がり最近は米西海岸の複数の地域で報告されています。都内の男性で見付かったカビの遺伝子は、カナダのものと同じでした。

 米疾病対策センター(CDC)によると、7月までに米西海岸側で60人の患者報告があり、経過を確認できた45人のうち2割の9人が髄膜炎などで亡くなりました。通常、発症するのは臓器移植を受けて免疫抑制剤を服用している人や、後天性免疫不全症候群(エイズ)の患者らですが、健康な人も含まれていたといいます。

 東大病院の畠山修司感染症内科副科長は、「北米から輸入された木材についたカビを吸い込んだかもしれないが、すでに国内の植物にカビが定着している可能性もある」とみます。カビの潜伏期間は平均6~7カ月。男性が最後に渡航したのは、受診時から8年前のサイパンで、そこからの感染は考えにくいといいます。

 国立感染症研究所の宮崎義継・生物活性物質部長によると、早く発見すれば治療できますが、病院で見落とす恐れがあります。「1年以内に北米に行った経験があれば診断時に医師に伝えてほしい」といいます。

 2010年8月25日(水)

 

■熱中症の搬送者、4万人を突破 今夏の死亡者は145人に

 熱中症で病院に搬送された人は16~22日の1週間で9259人に上り、5月末以降で4万1020人となったことが24日、総務省消防庁がまとめた速報値でわかりました。1週間の搬送者としては7月19~25日の9901人に次ぐ多さで、厳しい残暑を裏付けました。

 同庁の速報値によると、先週はほぼ連日1000人以上が搬送され、最も多かった17日は1855人に上りました。また、搬送直後に死亡が確認された人は今夏、145人になりました。

 統計を取り始めた2008年以降で最悪のペースとなっており、消防庁は「9月に入っても暑さが続くと予想される」と引き続き警戒を呼び掛けています。搬送者や死者の数は追加報告で、さらに増える可能性があります。

 集計によると、5月31日から8月22日までの間に搬送された人の症状は重症が3・5パーセント、中等症が35・2パーセント、軽症が57・6パーセントなど。年齢別では65歳以上の高齢者が46・3パーセントを占めました。

 都道府県別では、東京の搬送者が最も多く3154人。次いで愛知3153人、埼玉2796人、大阪2779人など。16日からの1週間では、大阪の839人が最多で、東京819人、愛知614人などが続きました。

 2010年8月24日(火)

 

■医師不足解消へ、都道府県に派遣センター 厚労省が設置構想

 厚生労働省では、医師不足に悩む病院に医師を派遣する「地域医療支援センター」(仮称)を各都道府県に設置する構想をまとめました。医師不足の病院に医師を送る仕組みを国が全国的に整えるのは初めてで、事業費約20億円を来年度予算の概算要求に盛り込みます。

 医師が不足している地方では、地元大学の医学部に、卒業後に地元で一定期間働く意思を示している人を対象にした「地域枠」を設ける動きが広がっています。そこでセンターは、地域枠出身の新卒の医師らを病院に派遣します。地域枠出身の医師に10年近く残ってもらう地方が多く、多数の若手医師を効果的に配置するには、派遣先を一元的に調整する必要があるためです。

 現在、同省は全国約8800の病院を対象に、不足している医師数を調べています。その結果をセンターに提供し、効果的な派遣に役立ててもらうことになります。

 また、センターは傘下の若手を長期的に育てるため、指導できる医師が多い病院に支援を求めたり、若手が仕事を休んで学会や研修に出席しやすいように代わりの医師を確保したりすることも検討しています。指導できる医師の養成にも力を入れます。

 都道府県によるセンター直営や外部委託が想定されています。派遣とは別に、地域での就職を希望する医師を病院に紹介する事業も手掛けます。

 医師不足は、2004年に新卒医師に2年の臨床研修が義務づけられたのを機に深刻化しました。さまざまな病気の患者を診療できて経験を積める都市部の総合病院が人気を集める一方、大学病院は敬遠され、周辺の病院に派遣していた医師を引き揚げて医師不足を招きました。

 2010年8月23日(月)

 

■家族承諾のみで3例目の脳死移植へ 東海地方の病院

 日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は22日、東海地方の病院に入院していた50歳代の女性患者が家族の承諾で脳死判定され、臓器が提供されることを明らかにしました。患者本人の書面による意思表示は残されていませんでしたが、7月17日施行の改正臓器移植法を適用しました。

 親族優先提供ではなく、心臓や肺などが血液型や緊急度に応じて待機患者に移植される見通し。改正法を適用して家族の承諾のみで脳死となったのは今月9日、19日に続いて3例目。脳死移植は1997年の法施行以降89例目となります。

 移植ネットによると、女性は脳血管障害で治療を受けていましたが、脳死状態となり、21日午前11時10分に病院から連絡がありました。女性の父親と兄、姉を含む親族が移植コーディネーターの説明を聞き、同日午後4時40分に脳死判定と臓器摘出の承諾書を同ネットに出したといいます。

 女性は臓器提供について家族に口頭でも意思を示していませんでしたが、家族は「誰かの役に立てたい。体の一部がどこかで生きてくれたらうれしい」と話しているといいます。

 1回目の脳死判定は同日午後6時5分から実施、22日午前5時41分に2回目の脳死判定で法的に脳死と診断されました。

 摘出した臓器は、心臓が東北大病院の30歳代女性、両肺が同病院の20歳代女性、肝臓は大阪大病院の60歳代男性、片方の腎臓は藤田保健衛生大病院の40歳代女性、もう一つの腎臓と膵臓は名古屋第二赤十字病院の30歳代女性に移植される見通し。小腸は移植を受ける該当者がいませんでした。眼球は今後決めます。

 2010年8月22日(日)

 

■75歳以上と現役世代、同じ保険に加入 新たな高齢者医療制度の骨格

 2013年度からの導入を目指す新しい高齢者医療制度の骨格が20日、まとまりました。75歳以上が対象の後期高齢者医療制度(後期医療)で批判を浴びた年齢による区分をやめ、現役世代と同じ保険に加入することが柱。

 一部の高齢者は負担が軽減される一方、制度を維持するには公費の増額が必要になってきます。後期医療の廃止後の制度を検討している厚生労働省の高齢者医療制度改革会議が同日、とりまとめた。

 サラリーマン家庭の高齢者約200万人は健康保険組合など被用者保険に、残り約1200万人は国民健康保険(国保)に入ります。財政を安定させるため、国保の運営は将来的に都道府県単位に広域化する方針も盛り込まれました。

 新制度に移行すると、高齢者には利点が出てきます。現行では、75歳になると自動的に後期医療に加入させられますが、新制度では保険証を切り替える必要がなくなります。国保では保険料を世帯主が全員の分をまとめて払うため、扶養される高齢者は保険料を払わなくて済みます。被用者保険で扶養されている家族の負担もなくなります。

 ただ、こうした高齢者の負担が軽減された分の穴埋めは、公費や現役世代で負担することになりますが、その負担の在り方は骨格では示されず、9月以降に出る財政影響の試算を受けて決められます。09年度の医療費(35兆円)のうち、75歳以上は全体の34パーセントを占めます。25年度には国民医療費56兆円のうち半分近くが75歳以上という試算があり、負担の在り方は今後の最大の焦点となります。

 運営主体をどこが担うかも調整が必要で、現在、市町村が運営する国保は無職世帯が4割を占め、赤字財政に苦しんでいます。高齢者が加入すれば財政悪化は必至。このため、国保の財政運営では、当面は75歳以上か65歳以上について都道府県単位とし、段階的に全年齢を対象にする方針。

 しかし、改革会議のメンバーである神田真秋・愛知県知事は20日、「最終的な財政責任は国が負うべきだ」とする意見書を出すなど、都道府県に責任を押しつけられることを警戒しています。

 2010年8月21日(土)

 

■2人目の脳死臓器提供 移植手術が5病院で終了

 日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は19日、近畿地方の病院に入院中の18歳以上の男性が改正臓器移植法に基づいて脳死と判定され、臓器提供に向けた手続きを始めたと発表しました。男性は提供の意思を書面で残していませんでしたが、家族が提供を承諾しました。

 7月17日の改正法施行で、脳死になった人の意思が書面で確認できない場合に家族の承諾で提供できるようになりました。書面だけでなく、口頭でも提供の意思を示していなかった人からの提供は初めて。家族の承諾のみでの提供としては、今月9日の関東甲信越地方の病院に入院していた男性に次いで2人目。

 移植ネットによると、2人目の男性は家族とも臓器提供について話したことはありませんでしたが、意思表示カードは持っておらず、保険証でも提供を拒否する意思がないことを確認したといいます。

 遺族は、「もう助からないならどこかで体の一部が生きていたらうれしい。元気な体なのでたくさんの人の役に立ってほしい」と話したといいます。

 1回目の脳死判定は18日夜、2回目は19日午前4時20分すぎに終了し、法的に脳死と判定されました。

 20日朝までに、心臓は東京大病院(東京都文京区)、両肺は大阪大病院(大阪府吹田市)、肝臓は京都大病院(京都市)、片方の腎臓は神戸大病院(神戸市)、もう一つの腎臓と膵臓は名古屋第二赤十字病院(名古屋市)の5病院で移植手術が実施され、終了しました。いずれも患者の経過は良好といいます。

 2010年8月20日(金)

 

■熱中症の搬送者、3万人超す 死亡者は132人

 5月31日から8月15日までの2カ月半の間に、熱中症で病院に搬送された人が3万1579人に上ったことが、総務省消防庁のまとめでわかりました。8月9~15日の1週間では3264人で、7月下旬に比べると減っているものの、同庁は水分をこまめにとるなど予防の徹底を呼び掛けています。

 同庁によると、搬送された人数が最も多かったのは愛知県の2530人で、東京都2335人、埼玉県2215人、大阪府1929人、神奈川県1454人と続きました。逆に少なかったのは徳島県169人、佐賀県204人、福井県207人などでした。

 病院に搬送された後に死亡が確認された人は132人に上り、重症者も1170人いました。65歳以上の高齢者は1万5051人で、搬送者のほぼ半数を占めました。

 同庁は1週間ごとに集計しており、週別では7月19日から25日までが9901人で最多。翌週の7月26日~8月1日は、5600人でした。8月9日から15日までの1週間は、前週の8月2~8日の7136人よりも3872人減りました。

 7月は搬送者、死者ともに過去最悪を記録しましたが、8月も依然として高水準で推移。搬送者や死者の数は、追加報告でさらに増える可能性があります。消防庁では、「統計を取り始めた平成20年以降では、最悪のペースで推移している。残暑が厳しいとみられ、引き続き警戒してほしい」と呼び掛けています。

 また、東京23区内の異状死事案の死因を調べている都監察医務院によると、都内が梅雨明けした7月17日から今月16日までの1カ月で、23区内で熱中症によって亡くなった人の数は少なくとも100人に上りました。うち91人が65歳以上の高齢者で、大半が屋内で死亡。1年間の熱中症による死者数の統計を取り始めた1946年以降、すでに最多となっています。

 2010年8月19日(木)

 

■保育園の病気感染、ネットで共有 経過を入力し医師と連携

 インフルエンザなどの集団感染が起きやすい保育園で、感染の状況をいち早くつかむシステムを国立感染症研究所が作りました。各保育園に端末から子供の感染状況を入力してもらい、インターネットで情報を共有します。厚生労働省は地方自治体を通じて、全国の保育園に参加を働き掛けています。

 保育園では、おもちゃなどを通して園児の間で病気の感染が広がりやすくなります。感染の状況はこれまで、指定医療機関を受診した数を感染研が集計していますが、1週間分をまとめるため、状況の把握は7~10日ほど遅れることになります。

 新しいシステムでは、各保育園に園児の発熱や下痢などの症状、水ぼうそう、プール熱(咽頭結膜熱)など病気の種類、欠席などの情報を毎日入力してもらいます。集まった情報をグラフにすると、どの病気がいつごろ流行し始めたかが一目でわかります。病欠児が一定数に達すると、その園を担当する医師にすぐにメールで連絡されます。保健所や地域の医師会も、流行状況を知ることができます。

 すでに300近くの保育園で導入が始まっていますが、厚労省は今後、約2万3000ある全国の認可保育所に参加を呼び掛けます。感染研では、3年間で8割程度の参加を目指しているほか、文部科学省を通じて幼稚園にも参加を呼び掛けたいとしています。

 感染研情報センターの安井良則・主任研究官は、「5分程度の手間で流行の立ち上がりに早く気付ける。どの病気に気を付けるべきかを、園や地域の医療機関が保護者に呼び掛けられるので、感染拡大を食い止められる」と話しています。

 感染研のウェブサイトで、デモ版(https://school.953862.net/demo/demo)を体験できます。ログインIDとパスワードはともに「11223」。

 2010年8月18日(水)

 

■医療費、過去最高の35兆円に 70歳以上で4割占める

 2009年度の医療費が過去最高を更新して35兆3000億円だったことが16日、厚生労働省の集計で明らかになりました。前年度より1兆2000億円(3・5パーセント)の増加。

 高齢化が進んだためで、70歳以上の医療費は4・6パーセント増の15兆5000億円となり、全体の44パーセントを占めました。公的医療保険と公費から支払われた分を集計したもので、総額は00年度の29兆4000億円から増加傾向が続いています。

 1人当たりの医療費は、09年度は27万6000円。70歳未満は16万8000円だったのに対し、70歳以上は77万6000円。後期高齢者医療制度の対象になる75歳以上では88万2000円。

 受診した延べ日数は前年度より0・6パーセント減りましたが、1日当たりの医療費は4・1パーセント増えました。医療技術の高度化が反映されています。

 一方、09年度の調剤医療費(薬代)も同日公表されました。電算処理された処方箋1枚当たり8034円で、前年度より6・3パーセント伸びて過去最高となりました。年齢が高くなるにつれて高額になり、75歳以上は1万41円でした。

 医療費抑制のため使用が促進されている後発医薬品(ジェネリック)は数量で全体の18・9パーセントを占めましたが、伸びは前年度比で0・9ポイント増にとどまりました。

 2010年8月17日(火)

 

■米で乳がん治療薬の認可見直し 副作用の危険性が大

 16日付の米紙ワシントン・ポストは、米食品医薬品局(FDA)が乳がん治療薬「アバスチン」(一般名ベバシズマブ)の認可取り消しを検討していると報じました。科学者らで構成する諮問機関が、薬効より副作用の危険性が大きいと勧告したといいます。

 FDAは9月17日までに結論を出す見通し。アバスチンは肺がんや腎臓がんの治療薬としても認可されていますが、今回の勧告は乳がんだけを対象としています。

 FDAは2008年にアバスチンを乳がん治療薬として、いわゆる「スピード申請」で認可しました。この認可は生命を脅かす疾病に対して特別速く認められるものですが、同時にメーカーに対して薬物の有効性について追加の臨床試験を求めています。

 諮問機関は新たな二つの研究結果に基づき、延命効果が認められないと結論づけました。血栓や心臓まひなど重大な副作用の可能性があるといいます。

 なお、アバスチンの日本で承認されている適応は、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」と「扁平上皮がんを除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」で、他の抗悪性腫瘍剤との併用において用いることとされています。これらは保健適応です。

 2010年8月16日(月)

 

■新規エイズ患者、過去最多 4~6月、母子感染例も

 厚生労働省のエイズ動向委員会は13日、エイズウイルス(HIV)感染に気付かないままいきなり発症したエイズ患者は、4~6月に新たに129人報告され、3カ月間ごとの集計では過去最多だったと発表しました。また、4年ぶりに母子感染が1件報告されました。

 HIV感染の有無を調べる自治体の抗体検査は3万1691件で、前年同期比5343件減。1~3月より約2000件増えましたが、前年同期に新型インフルエンザ流行の影響で大きく落ち込んで以来、低迷が続いています。

 委員長の岩本愛吉東京大教授は「検査が行き渡っていないために(感染に気付かず発症する)患者が増えた可能性がある。検査を受けやすい体制強化など、発症前に感染を発見できるようにする必要がある」と話しました。

 発症はしていない新規感染者は263人。母子感染のケースは、妊婦健診を受けず出産直前に病院に駆け込んだ可能性があるといいます。岩本教授は「感染がわかっていれば、治療で母子感染を防ぐことができる」と、事前検査の徹底を呼び掛けました。

 患者は男性が125人と大半を占めました。同性間の性的接触による感染が68人。30歳代が43人と最多で、40歳代が38人、50歳代以上が30人でした。

 2010年8月15日(日)

 

■東京都区部の熱中症死、4分の1が夜間 水分補給と室温管理を

 東京都23区内で最近、熱中症で死亡した人の少なくとも4分の1は気温が高い日中ではなく、気温が下がる夜間に亡くなっていたことが、東京都が12日発表した調査結果で判明しました。

 都は、熱帯夜にエアコンなどを使わず、水分が不足した状態で寝ていると、体温調節が難しくなることが原因とみて、就寝前の水分補給や室温管理を呼び掛けています。

 異状死の原因を調べる都監察医務院が、梅雨明けした7月17日から8月6日までの21日間に扱った死亡例を調べました。熱中症が死因だった人は96人で、昭和23年の調査開始以来過去最悪だった平成19年(6~9月)の死亡者84人をすでに上回っていました。

 死亡推定時間帯は昼間(午前5時~午後5時)が37人(39パーセント)、夜間(午後5時~午前5時)が24人(25パーセント)、不明が35人(36パーセント)。不明を除くと、約4割が夜間に亡くなっていました。

 死亡者の年齢別では、65歳以上の高齢者が90・6パーセントで、男女別では女性が61・5パーセントでした。また、家族構成別では独居者が74パーセント、発生場所は室内が95・8パーセントと大半を占めていました。

 都監察医務院の担当者は、「夜中にトイレに起きないよう就寝前に水を飲まない人もいるが、危険があるので気を付けて欲しい」と話しています。

 2010年8月14日(土)

 

■子供の心臓は子供へ優先移植 患者選択で厚労省が新基準案

 脳死と判定された子供から提供された心臓の移植を受ける患者の選択基準について、厚生労働省の作業班は11日、提供者が18歳未満の場合は待機患者として登録した時点で18歳未満だった人を優先的に選ぶとの新基準案をまとめました。

 作業班は心臓移植の専門家らで構成。法律家らを含む上部組織の臓器移植委員会で認められれば正式決定し、最終的には厚労相が日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)に新基準を通知します。厚労省によると、提供者の年齢に着目した優先規定は、ほかの臓器にはありません。

 低年齢の患者は低年齢の人から心臓の提供を受けたほうが、高年齢の人からの提供より生存率が高いとする複数の海外の論文や、米国の基準なども参考にしました。移植が必要な子供は渡航移植ではなく国内で移植を受けられるように、15歳未満の子供からの提供を可能にした臓器移植法改正の趣旨も考慮しました。

 新基準案では、医学的に緊急度が最も高い「ステータス1」の待機患者の中で、18歳未満を18歳以上よりも優先します。

 また、ステータス1になる条件のうち、「集中治療室に入り、強心薬の投与を受けていること」について、18歳未満の場合は投薬を受けていれば、親が付き添えるよう一般病棟などにいてもよいとの例外を新たに設けました。

 2010年8月13日(金)

 

■喫煙率が15年連続で過去最低更新 女性は2年ぶり上昇

 日本たばこ産業(JT)が11日発表した2010年の全国たばこ喫煙者率調査によると、たばこを吸う成人の割合は前年に比べ1・0ポイント減の23・9パーセントとなり、15年連続で過去最低を更新しました。前年比0・3~0・8ポイントの幅で減少してきた06年以降では、最大の落ち込み幅。

 男性の喫煙率は2・3ポイント減の36・6パーセントと19年連続で減少しましたが、女性は0・2ポイント増の12・1パーセントで、わずかながら2年ぶりに上昇しました。年代別の喫煙率をみると、30~40歳代の男性が43パーセント台と高く、50歳代が42・9パーセント、20歳代は38・3パーセントでした。

 JTは、「高齢化の進展や、健康意識の高まり、喫煙をめぐる規制強化が影響している」と指摘。10月のたばこ税増税に伴う値上げが見込まれ、JTの主力銘柄の「マイルドセブン」は現行の1箱当たり300円から410円に上がることが決まっているため、今後もたばこ離れが進みそうです。

 全国たばこ喫煙者調査は5月、全国の成人男女計3万2000人を対象に実施し、2万631人から回答を得ました。

 2010年8月12日(木)

 

■WHOが新型インフルの大流行終息を宣言 死者1万8000人以上

 世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン事務局長は10日、香港から電話を通じ記者会見し、新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)について、警戒水準「6」の次の段階と定義している「最盛期後」と認定しました。昨年6月11日の大流行宣言から1年2カ月を経て、大流行の終息を宣言。

 発生認定の昨年4月27日から今年8月1日時点までに感染が確認されたのは214カ国・地域で、少なくとも1万8449人が死亡しました。日本では今年6月末に、死者が200人に達しました。

 チャン事務局長は「最盛期後」とした理由について、「流行の度合いが季節性インフルエンザと同程度になったと認められること」を挙げました。一方で「(新型インフルエンザを)引き続き警戒することが極めて重要だ」と各国に呼び掛けました。

 WHOは10日、事務局長の記者会見に先立ち、新型インフルエンザの警戒水準について事務局長に助言する諮問機関である緊急委員会を開催。冬場の南半球でインフルエンザの感染が大規模ではなく、大流行は一段落したと判断しました。ただ北半球では秋から冬にかけ流行期を迎え、「第2波」への備えが必要となります。

 また、インドなどではようやくワクチン接種のキャンペーンが本格化したばかりで、医療現場には「終息」に対して戸惑いもあります。

 2010年8月11日(水)

 

■本人の口頭意思で臓器移植 5病院で移植手術を実施

 関東地方の病院で交通事故のため脳死状態になり、改正臓器移植法に基づいて家族の承諾で初めて脳死と判定された20歳代の男性から10日未明、心臓などの臓器が摘出されました。臓器は国立循環器病研究センター(大阪府)など5病院に搬送され、順次移植手術が行われています。

 日本臓器移植ネットワークによると、臓器提供者の男性は家族で臓器移植関連のテレビ番組を見ていた際に、口頭で臓器の提供意思を示し、家族はその意思を尊重したといいます。

 家族の承諾だけで脳死判定と臓器提供ができるとした改正臓器移植法が7月17日に全面施行されて以来、初の適用例。脳死での臓器提供者は1月下旬を最後に現れていませんでしたが、改正法施行後わずか約3週間余りでの提供申し出となりました。

 男性が搬送されていた関東地方の病院には、9日夜から移植先の医師が集合。摘出手術は10日午前3時14分から始まり、同6時までに終了しました。最初に摘出された心臓は、病院近くのヘリポートから千葉市の消防ヘリを使って羽田空港へ運ばれ、チャーター機で伊丹空港へ。その後、車で国立循環器病研究センターへ運ばれました。そのほかの臓器も、飛行機や車などでそれぞれの病院へ運ばれていきました。

 移植ネットによると、心臓は国立循環器病研究センターで拡張相の肥大型心筋症の20歳代男性へ移植されるほか、両肺は岡山大病院でびまん性汎細気管支炎の20歳代男性、肝臓は東京大病院でC型ウイルス性肝硬変の60歳代女性、一方の腎臓と膵臓は藤田保健衛生大病院(愛知県)で1型糖尿病の50歳代女性、もう一方の腎臓は群馬大病院で低形成腎の10歳代男性に、それぞれ移植されます。

 小腸は医学的理由で断念し、眼球の提供先は今後決められます。

 2010年8月10日(火)

 

■「特定高齢者」の名称廃止 厚労省、親しみやすい通称を推奨

 介護保険サービスを将来的に使う可能性が高いとみられる人を指す「特定高齢者」という名称について、厚生労働省は、この呼び方を改める局長通知を出しました。今後は市区町村が「親しみやすい通称」を独自に設けることを推奨します。「後期高齢者」と同様、高齢者から不評なためで、イメージアップを狙います。

 特定高齢者の名称は、2006年度に始まった介護予防事業の一環で導入されました。65歳以上の高齢者で、まだ介護保険サービスの利用に必要な要介護認定を受けていない人の中から、市区町村が対象者を選び出します。運動教室に通ってもらうなどして介護サービスが必要な状態になるのを食い止める狙いがあります。

 しかし、名称に批判の声が上がり、長妻昭厚労相は記者会見で「『特定』というのが、非常に違和感がある」と指摘。後期高齢者とともに、「役所用語」として名称を見直す考えを示していました。

 局長通知では、特定の呼び方を定めず、市区町村が地域の実情にあった呼び方を設定するのが「望ましい」としています。例示として、「健康づくり高齢者」や「元気向上高齢者」などを挙げています。

 さらに、利用が伸び悩んでいる介護予防事業の運用も大幅に見直します。08年度には、65歳以上の高齢者のうち、参加した特定高齢者は0・5パーセント。同省が目標としている5パーセントを大きく下回っています。

 これまでは医師の健診を通して対象者を見付けていましたが、質問項目に答えるチェックリストだけで対象者とするよう簡略化します。

 2010年8月9日(月)

 

■飲食店の喫煙、濃度規制導入へ 従業員保護で厚労省

 厚生労働省は、飲食店や宿泊施設で接客する従業員の受動喫煙を防ぐため、室内のたばこの煙の濃度を一定基準以下に抑えるよう、法律で義務づける方針です。十分な換気設備を調えるのが難しい場合は、客が禁煙を迫られることになり、多くの飲食店でたばこが吸えなくなる可能性が出てきました。

 厚労省では、職場の受動喫煙対策を義務づける労働安全衛生法改正案を来年の通常国会に出す考え。すでに事務所や工場は原則禁煙とし、喫煙室の設置は認める方針が固まっています。焦点は飲食店など客が喫煙するサービス業の扱いで、たばこの煙に含まれる有害物質の空気中濃度を規制する方向で検討しています。

 濃度の具体的基準について、厚労省から検討を委ねられた専門家委員会は近く「1立方メートルあたりの浮遊粉じんが0・15ミリグラム以下」との報告をまとめる見通しです。濃度については、新幹線の喫煙車が平均0・79ミリグラム、喫煙車の隣の禁煙車は同0・18ミリグラムという調査があります。

 0・15ミリグラム以下という濃度は、労働安全衛生法に基づく規則が一般の事務所に課している環境基準と同じ。厚労省は、この濃度基準に見合った換気設備の換気量も併せて示し、濃度か換気量のいずれかの基準を満たすよう、事業者に義務づける方針です。

 濃度規制が導入されれば、事業者は(1)店内を全面禁煙にする(2)喫煙室を設ける(3)煙を十分排気できる強力な換気設備を調える、のいずれかの対応が求められます。高層ビルのテナントや狭い店など設備の改修が技術的に難しい場合や、改修のための資金が乏しい中小の店では、禁煙にせざるを得なくなりそうです。

 厚労省は秋以降、労使代表が加わる労働政策審議会(厚労相の諮問機関)で、業種や店の規模による除外規定を設けるかどうかや、罰則を導入するかどうかなどを詰めます。仮に罰則規定が見送られても、労働基準監督署が基準に違反した事業者を指導することが可能になります。

 一方、0・15ミリグラムという環境基準は、たばこの健康被害が十分明らかでなかった1970年代に設けられ、世界保健機関(WHO)や米国の基準よりも4~6倍緩い基準。産業医科大学の大和浩教授は、「仮に濃度基準を導入するとしても0・15ミリグラムでは甘すぎる。基準を国際水準並みに見直す必要がある」と指摘しています。

 2010年8月8日(日)

 

■夏のあせも対処法 引っかかず、かゆみ止めを使用

 大量の汗が噴き出し、あせもが気になる夏真っ盛り。製薬会社によると、あせもの薬の売り上げは右肩上がりで、最近は子供だけでなく、大人のあせもも急増しているといいます。

 よしき皮膚科クリニック銀座(東京都中央区)の吉木伸子院長は、「二次感染を防ぐため、引っかかないで、かゆみを止めるのが大切だ」とアドバイスしています。

 あせもは医学的には、汗が一度に大量に出ることで汗を出す管(汗腺)が閉塞するのが原因。皮膚のごく表層で閉塞して水泡になる「白いあせも」と、神経の多いやや深い場所で閉塞して赤みがかった炎症を起こす「赤いあせも」などがあります。

 乳幼児の顔によく見られる白いあせもは、かゆみや痛みはなく、数日で自然に治ります。より一般的なのは赤いあせもで、かゆみやチクチクした痛みを伴い、治るのに1~2週間かかることも。

 あせもを予防するには高温多湿を避け、通気性の良い衣類を着用するなどして、大量の発汗を避けるのが原則。汗をかいたら、シャワーを浴びたり、タオルやハンカチでこまめにふき取ったりするのがよいといいます。

 あせもができた場合、最悪の対応は引っかくこと。かくと指やつめに付着している黄色ブドウ球菌などが傷口から侵入して化膿したり、アトピー性皮膚炎のある子供の場合などには、水疱が全身に広がって激しい痛みを伴う「とびひ」になることがあります。

 吉木院長によると、あせもはかかなければ通常は自然に治ります。かゆい場合は市販のかゆみ止めが有効。「どうしてもひどくなる場合は皮膚科の受診を」といいます。

 ただ、夏に「あせもができた」と皮膚科を受診するケースの多くは、こうした真のあせもではなく、汗による皮膚のかぶれである「接触性皮膚炎」といいます。塩分やアンモニアなどの汗の残留物が皮膚を刺激して起こります。特に乾燥や摩擦などで皮膚が弱くなっていると起こりやすく、シャワーで洗い流すのが有効ですが、せっけんで洗いすぎないことが大切。

 近年、美容や健康によいとして半身浴やホットヨガ、岩盤浴などで汗を出すのが流行しています。吉木院長は、「汗をわざと出そうとしているとだんだん汗かきになり、夏場のあせもの原因になる。ほどほどに」と指摘しています。

 ユースキン製薬(川崎市)によると、「あせもクリーム」の販売個数は2006年の販売開始以来、毎年増え続け、今年は7月第1週にすでに昨年実績の約34万個を超え、特に大人の購入層が増えています。同社の広報担当者は、「近年の高温多湿の気候や、急激な温度変化を伴う冷房の多用といった生活環境の変化が、大人のあせもが増える要因ではないか」と話しています。

 2010年8月7日(土)

 

■3D映画見て体調不良訴え 国民生活センターに相談5件

 映像が立体的に見える3D(3次元)の映画を劇場で見た人から、頭痛や眼精疲労、乗り物酔いのような体調不良を訴える相談が今年に入って5件あったと、国民生活センターが4日に発表しました。

 同センターは映画制作会社や劇場などで作る映画産業団体連合会に対策を要望。映団連は来週にも関係者で会議を開き、「チケット購入前に、体調不良を起こす可能性などについて、注意喚起の表示をする方向で検討したい」としています。

 同センターによると、相談では頭痛や眼精疲労、乗り物酔いのような症状を訴えるケースが目立ちました。中学1年の娘と3D映画を見た神奈川県内の40歳代の女性からは、「自分は眼精疲労と頭痛に悩まされ、娘は一昼夜たっても乗り物酔いのような症状が続いた」と相談があったといいます。

 同センターは、「人によっては体調不良を起こす可能性があることを知った上で、見るかどうかを判断してほしい」と利用者にも注意を促しています。

 映団連によると、全国に約3400あるスクリーンのうち、3D対応は5月末現在で約400。昨年末の約250から、半年弱で1・6倍に増えています。

 劇場用の3D映画の場合は特に、画面や音の大きさ、照明の暗さなどにより、臨場感や映像効果をより強く感じる代わりに、体調不良を起こす可能性が高くなると考えられます。体調不良を感じたら視聴を中止する、子供は保護者がしっかり配慮することが必要です。

 2010年8月6日(金)

 

■子宮頸がんワクチン公費助成へ 厚労相、予算要求を表明

 子宮頸がんを予防するワクチンへの公費助成について、長妻昭厚生労働相は4日の参院予算委員会で「重要な課題の一つ」との考えを示し、2011年度予算の概算要求に盛り込むと表明しました。新設の「元気な日本復活特別枠」の要求額に計上する方針。

 ワクチンは昨年10月に承認され、一部の自治体ではすでに助成を始めていますが、経済力や居住地にかかわらず接種が受けられるよう、国による助成を求める声が高まっていました。

 厚労省は今後、対象者の範囲や接種費用の助成割合などを決定。このワクチンを法律に基づいて接種するべきかを検討している同省の予防接種部会にも諮った上で実施するとみられます。

 長妻厚労相は、「(ワクチンは)万能ではなく、副作用があることもお伝えしなければならない」と話し、検診と一体化した対策の必要性も強調しました。

 子宮頸がんでは年間3500人の女性が死亡。主な原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)は性交渉で感染するため、性交渉を経験する前の11~14歳を中心とした女性への接種が推奨されています。ワクチンは半年の間に3回接種する必要があり、保険の適応外なので接種1回当たり1万5000円から2万円ほどの自己負担が必要。

 2010年8月5日(木)

 

■100歳以上の高齢者の所在不明、全国で計24人

 各地で100歳以上の高齢者の所在確認が取れなくなっている問題で、新たに北海道岩見沢市や神奈川県秦野市、岡山市、福岡市など計8市で11人の所在が不明となっていることが4日、判明しました。

 これまでに判明した所在不明は、東京都足立区の111歳とされた男性や杉並区の113歳女性を含め全国で計24人に上りました。

 岩見沢市では100歳の男女2人が所在不明。男性は市の調査で住所地に住んでいないことがわかり、女性については住民登録上、同居となっている孫(50)が昨年の市の調査に「一緒に暮らしたことはない」と回答していました。

 神奈川県秦野市で所在確認できないのは、市内最高齢とされている104歳の男性。市によると、家族が男性の行方不明を家庭裁判所に届け、失踪宣告の手続き中といいます。

 埼玉県草加市では101歳男性が不明で、次男が「20年ぐらい前に出かけて所在がわからなくなった」と話しています。

 岡山市では107歳と108歳の女性、101歳の男性の計3人の所在がわかりません。市の職員が3人の住所地を訪ねましたが、空き家や更地になっていたり、別の人が住んでいたりしました。

 2010年8月4日(水)

 

■「一定年齢以上の所在確認」など検討へ 高齢者不明で厚労相

 東京都足立区や杉並区で住民登録していた100歳超の高齢者の所在確認ができなかった問題を受け、長妻昭厚生労働相は3日の閣議後の記者会見で「独り暮らしや高齢者の状況を把握するのは行政として非常に重要な課題」と述べ、高齢者の所在確認方法について検討する考えを示しました。

 一定の年齢以上について所在確認するなどの対応策を検討します。年齢については、「100歳以上だと人数は多い。それ以上の年齢に限れば一定の人数になる」と述べましたが、「所在確認する限界がどのようなものかも検討する」としました。100歳以上の高齢者は自治体が住民票をもとに確認し、厚労省に報告していますが、調査方法などは自治体任せになっています。

 さらに、長妻厚労相は高齢者の所在確認について、「独り暮らしの高齢者をどうやって地域社会に組み入れるかという課題でもある」と指摘。「近隣が声を掛け、地域社会で高齢者にいろいろ活動していただくなどの方法もあるが、限界もある」と述べ、難しさもにじませました。

 2010年8月3日(火)

 

■家庭で血圧を測って病院へ送信 在宅健康管理の実証開始

 米通信技術大手クアルコムの日本法人は、携帯電話の通信網を使った在宅健康管理の実証プロジェクトを8月から始めます。

 高血圧の人が家庭で測った血圧などのデータを送信し、担当医がネットを通して把握できるようにします。医療機関との行き来に時間がかかる地方での医療向上につなげるのがねらいで、将来の事業化も視野に入れています。

 実証プロジェクトは、北海道壮瞥町、大阪市、奈良県斑鳩町の3カ所で医療機関と連携し、高血圧の症状がある人など計300人を対象に行います。対象者には血圧計や歩数計、体重計と、これらにつないでボタン一つでデータを送れる専用の通信機器を配布。利用者は毎日、定期的にデータをとって送信。担当医はパソコンからデータを見て、診察に活用します。北海道では、札幌医大が実施主体となります。

 高血圧の人は、家庭で日常的に血圧を測り、状態を把握することが大切とされ、特に医療機関が少ない地域や、北海道のような降雪地で冬場は交通の便が悪くなり医療機関へのアクセスが難しくなる地域では、患者自身の健康管理が重要。同社のシステムには、データの収集・管理の手間が省け、患者と医師の双方の負担を軽くできる利点があるといいます。

 当面は社会貢献活動の一環と位置づけていますが、クアルコム日本法人の山田純・会長兼社長は「システムが有用と実証された段階で、商用ベースにすることも検討する」と話しています。

 2010年8月2日(月)

 

■iPS細胞から精子・卵子を研究 慶大など学内倫理委に申請

 さまざまな細胞に変化できる人間のiPS細胞(新型万能細胞)から精子や卵子などの生殖細胞を作る研究を、慶応大学の岡野栄之教授(再生医学)らのチームが計画し、同大学の倫理委員会に申請しました。

 人間のiPS細胞から生殖細胞を作る研究は今年5月、国の指針で解禁されたばかりで、国内では初めて。倫理委員会で承認されれば、年内にも研究に着手します。

 慶応大学と不妊治療専門の加藤レディスクリニック(東京都新宿区)、実験動物中央研究所(川崎市)の共同研究。山中伸弥・京都大学教授が白人女性の皮膚細胞から作製したiPS細胞を使い、試薬などを加えて生殖細胞に変化させる方法を探ります。

 人間の精子や卵子ができる詳細なメカニズムはほとんどわかっておらず、解明できれば、先天性疾患や不妊症の研究に役立つと期待されます。一方で、この方法を使えば、同一人物から精子と卵子ができる可能性があるため倫理的な問題が大きく、受精や着床させることは禁じられています。

 生殖細胞の作製は技術的に難しく、米国の研究チームが人間のiPS細胞から精子や卵子の元になる細胞はできたと報告していますが、完全な精子や卵子までできたという研究発表は今のところないとされています。

 2010年8月1日(日)

 

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