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健康ダイジェスト

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■国民年金への切り替え漏れを救済 夫退職の専業主婦らが対象

 夫が脱サラやリストラなどで会社を辞めたのに、国民年金に切り替えていない専業主婦らを対象に、厚生労働省は救済方針を決めました。

 切り替える届け出の漏れがあれば、直近2年間に限り記録を訂正し、保険料を請求。未納になって将来の年金額が減らないよう、2年以上前の保険料は支払いを免除します。

 会社員の妻で専業主婦の場合、公的年金制度では保険料を払う必要がない3号被保険者になりますが、夫が脱サラして自営業になったり、リストラで失業して無職になったりすると国民年金に加入する必要があります。パートで年収が130万円以上になった主婦も、国民年金の対象になります。

 厚労省は、こうした場合でも国民年金に切り替えず、3号被保険者のまま記録されている人が数十万人に上るとみています。年金相談などを通じて判明した人を対象に、年明けから記録の訂正を開始。来年10月からは、夫と妻の年金記録を突き合わせ、本人に通知した上で本格的な訂正作業を進めます。

 ただ、過去の年金記録の誤りを機械的に訂正すると未納が多くなり、将来の年金額が減ったり、全く受け取れなくなったりします。そこで厚労省は、これから年金を受け取る人について、法律で後払いが認められている直近2年分のみ保険料の納付を求めることとしました。国会では過去10年分の後払いを認める法案が継続審議中ですが、成立後も2年以上前の分は免除する考えです。

 国民年金保険料は現在、月額約1万5000円。後払いが必要になるのは最大で約36万円で、分割納付もできます。保険料を免除した期間は3号扱いとするため、夫が加入していた厚生年金などが保険料を負担することになります。また、すでに年金を受け取っている人は、記録を訂正しない方針のため、受け取る年金額は変わりません。

 2010年12月31日(金)

 

■咽頭結膜熱が流行期に突入 患者の8割は幼児 

 熱が出てのどが赤くはれ、結膜炎などの症状が出る咽頭結膜熱の患者が増え、流行期を迎えました。患者は5歳以下の子供が8割。

 この時期としては、1999年に現在の調査方法になって以来最多。国立感染症研究所は、「保育園や幼稚園で集団発生の恐れがある」と注意を呼び掛けています。

 感染研によると、12月13日~19日の1週間で、全国3000の小児科での受診患者は1機関当たり0.67人と、流行期入りの水準になりました。都道府県別では、富山県(3.21)、石川県(1.48)、山形県(1.43)、大分県(1.25)など。

 今年は夏に大きな流行がなかったため、免疫を持たない子供が多く、感染が大きく広がる可能性があります。主にアデノウイルスの感染で起き、症状は発熱、のどの赤みや痛み、結膜炎や目の充血が中心。感染後5~7日の潜伏期間があり、症状が出るのは3~5日間とされます。

 プールで目から感染することもあり「プール熱」とも呼ばれますが、せきやくしゃみ、唾液からも移ります。感染者が触れたドアや手すり、エレベーターのボタンなどにウイルスが付着して広まることもあります。症状が消えても1カ月間、尿や便からウイルスが出るため、拡大予防が難しい面があります。

 感染研感染症情報センターの安井良則主任研究官は、「塩素系消毒剤でドアノブなどをこまめに消毒し、子供の集団生活の場では、タオルの個人使いを徹底してほしい」と話しています。

 医師による治療では、結膜炎に対しては抗生剤の目薬を使い、熱が高い時は、解熱剤を使います。ウイルス性の病気なので、咽頭結膜熱の特効薬はありません。

 家庭での看護では、口の中が痛くなることが多いので、簡単に飲めるスープ、ジュースに、口当たりのよいゼリーやプリンなどを用意すればよいでしょう。飲食物を全く受け入れられない時には、子供の脱水に気を付けましょう。

 2010年12月30日(木)

 

■来春の花粉、東北から近畿にかけて多く飛散 環境省が予測

 環境省が発表した来春のスギとヒノキの花粉の総飛散量予測(速報)によると、観測地点がある全国の8割以上の地域で飛散量が多く、花粉症の症状が重くなる恐れがあるとされます。同省は、早めの予防対策を呼び掛けています。

 例年(過去10年平均)に比べ、東北から近畿にかけて多くなり、中国、四国、九州は同じか少なくなると予測しました。大津市や福井市、富山市では、飛散量は例年の約2倍となると予測されました。

 東北から近畿にかけて多めになるのは、飛散量を左右する今夏の日照時間が長く、気温が高かったためで、例年に比べると総飛散量が1.1~2倍になる見通し。一方、7月の日照不足と大雨の影響で、中国、四国、九州では例年並みか例年の5~8割になりそうです。

 スギ花粉の飛散開始日は、来年1月の気温が平年並みになる可能性が高いことなどから、例年並みか例年より5日前後遅くなる見通しで、2月上旬から日本列島を北上し始めるといいます。まず鹿児島県で2月上旬に飛び始め、青森県以北は3月下旬ごろになりそうです。

 花粉の飛散量は1平方センチメートル当たり2000個を超えると、重症化する人が多くなるとされます。北海道や鹿児島県など一部の地域を除き、その水準を超える予測。

 環境省は、「抗アレルギー薬を早めに服用したり、部屋に花粉を持ち込まないよう衣服を払ったりしてほしい」と呼び掛けています。

 2010年12月29日(水)

 

■新型がA香港型の3倍に インフルエンザウイルス検出状況

 インフルエンザウイルスの型が、今季これまで多かったA香港型に代わり、12月以降、新型の豚インフルエンザが急増しています。国立感染症研究所によると、全国的に流行期入りした最新の1週間(12月13日~19日)では、ウイルス検出数で新型はA香港型の約3倍でした。

 インフル患者が報告され始めた9~10月のウイルスの検出状況は、A香港型が全体の7割近くで、新型が3割弱、残りがB型でした。

 11月29日~12月5日は検出数が新型26に対しA香港型52と2倍でしたが、12月6日~12日は新型89、A香港型43と逆転。13日~19日は新型70、A香港型24と差が開きました。感染研によると、ウイルス変異は確認されておらず、急増の理由はよくわかっていません。

 安井良則・主任研究官は「今後の動きを見極めたい」といい、年始の休み明けに学校や保育所、高齢者施設など集団生活の場で感染予防を徹底するよう呼び掛けています。

 2010年12月28日(火)

 

■電子たばこからニコチンを検出 25銘柄のうち11銘柄

 禁煙グッズとして人気の「電子たばこ」の一部商品で、たばこの煙代わりに吸い込む蒸気にニコチンが含まれていることが、厚生労働省の調査でわかりました。

 大半はパッケージなどに、「ニコチンを含まない」と表示していました。ニコチンを体内に取り入れる商品は医薬品扱いになるため、厚労省は電子たばこの一部商品が無承認医薬品に当たると判断。業者に対する販売中止や回収などの指導を徹底するように、全国の都道府県に通知しました。

 電子たばこは、紙巻きたばこに似せて作られた電子製品で、カートリッジの中のバニラ味、ストロベリー味、ミント味、マルボロ味などの香料の含まれる液体を加熱し、気化した蒸気を吸う仕組み。カートリッジは商品によって異なりますが、数十~数百回吸えます。国内では2007年ごろから販売が始まり、すでに100万個以上が流通したとみられ、現在は少なくと20社程度が取り扱っています。

 国民生活センターが今年8月、国内販売の25銘柄45味を調査し、カートリッジの中の液体に、微量のニコチンが含まれているのを確認。厚労省は今回、これらの商品について実際に体内に入る蒸気を調べた結果、11銘柄15味で蒸気にもニコチンが含まれていたといいます。

 このうち9銘柄12味は、「ニコチンを含まない」と宣伝していました。中でも、ハーレムエレクトリックシガレット、ザプレミアムスモーカー、“TOKYO”スモーカーLS-3930、DT電子たばこターボプレミアムナノの4銘柄については、「景品表示法違反の恐れがある」と指摘しました。

 確認されたニコチンの濃度は普通のたばこと比べるとかなり低く、国民生活センターは「直ちにニコチンの影響が出る量ではないが、安全性の根拠も不十分なので安易な使用は避けてほしい」とし、厚労省は「なぜニコチンが入っていたかはわからない」としています。

 業界団体「一般電子たばこ工業会」(東京都、加盟12社)は、加盟条件として「ニコチンゼロ」の証明書を民間の分析センターで取得することを条件にしています。

 国内では薬事法で販売が認められていないため、禁煙や減煙を目的にした利用が多いとみられますが、海外ではニコチン入りの製品もあります。

 2010年12月27日(月)

 

■教員の精神疾患による休職が17年連続で増加 文科省調査

 うつ病などの精神疾患で2009年度中に休職した全国の教員は5458人に上り、過去最多を更新……。文部科学省が24日に公表した、全国の公立小中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校の教員についての調査結果でわかりました。

 前年度から58人増えており、精神疾患での休職者が増加に転じた1993年度から17年連続で増えました。増加の理由を、文科省は「保護者や地域住民の要望の多様化や、長時間労働、複雑化する生徒指導など、さまざまな要因が重なっている」と分析しています。

 ほかの病気も含めた病気休職者全体も、前年度比49人増の8627人で過去最多を更新しましたが、病気休職者全体に占める精神疾患での休職者の割合も63・3パーセントで過去最高となりました。

 年代別では、50歳代以上が最も多くて38・8パーセントを占め、次いで40歳代が35・3パーセント、30歳代が19・2パーセント、20歳代が6・7パーセントでした。

 都道府県別に教員数に占める休職者の率をみると、沖縄県が最も高く、大阪府や東京都、広島県が続いています。政令指定都市の平均も全国平均を上回り、率の高い地域は都市部に目立ちます。

 精神疾患での休職者数5458人を教員総数91万6929人で割った「休職者出現率」をみると、全国計は0.60パーセント。都道府県別で最も高い沖縄県が1.14パーセント、続いて大阪府0.94パーセント、東京都0.90パーセント、広島県0.86パーセント、大分県0.79パーセントとなりました。一方、最も低かったのは兵庫県の0.24パーセントで、山梨県0.26パーセント、群馬県0.27パーセント、茨城県0.29パーセント、秋田県0.31パーセントと続きました。

 政令指定都市をみると、平均は全国計よりやや高い0.64パーセント。大阪市が最も高く1.09パーセントで、以下、高い順に川崎市0.88パーセント、堺市0.85パーセント、北九州市0.84パーセント、札幌市0.77パーセント、広島市0.76パーセント、名古屋市0.73パーセント。最も低いのは浜松市0.07パーセントで、神戸市0.14パーセント、さいたま市0.29パーセントと続きました。

 文科省は同時に、懲戒処分(免職、停職、減給、戒告)に加えて訓告、諭旨免職などの処分を09年度中に受けた教員数も公表しました。不祥事で懲戒処分を受けた教員は943人で、前年度より116人減りました。このうち体罰による処分が10人増えて150人、飲酒運転を含む交通事故が378人、わいせつ行為が138人、公費の不正受給などが25人、 国旗掲揚や国歌斉唱を巡る問題行動が24人。

 一方、訓告、諭旨免職などを加えた処分を受けた教員の合計は7981人で、前年度の4020人からほぼ倍増しました。兵庫県の県立高校入試で大規模な採点ミスが見付かり、3624人が処分されたことや、名古屋市の不適正経理問題で287人が処分されたことが影響しています。

 2010年12月26日(日)

 

■百日ぜきワクチンを11~12歳で追加摂取すれば、免疫力が回復

 乳幼児期に打つ百日ぜきのワクチンを11~12歳で追加接種すれば、成長に伴い低下した免疫力を回復させられることが、日本ワクチン学会などの臨床試験でわかりました。

 百日ぜきは最近、感染報告の半数を成人が占め、大学や高校での集団感染も問題になっています。同学会は厚生労働省に対して、11~12歳での追加接種を求めていくといいます。

 百日ぜきは、ワクチン未接種の生後6カ月以下の乳児がかかると、せきの発作で息が吸えず、低酸素脳症などで死に至る恐れもあります。大人だと、せきは長引くものの重い症状を示すことはまれで、医師の間でも「子供の病気」と誤解され、風邪やぜんそくと誤って診断される患者も少なくありません。

 治療しないと、原因となる百日ぜき菌を3週間ほど排出し続けるため、知らないまま感染源になって職場などで広がり、家族感染でワクチン未接種の乳児が発病する心配もあります。

 現行のワクチンは副反応が少ないものの、効果が持続する期間は短くなっています。このため世界的に成人の感染が増えています。

 日本では、百日ぜきとジフテリア、破傷風の3種混合ワクチンを原則として0~2歳で4回打ちます。日本ワクチン学会は日本外来小児科学会の協力を得て、乳幼児期にワクチンでつけた免疫力が落ち始める11~12歳の子供約550人を対象に、ワクチンを追加接種して効果や副反応を調べました。

 百日ぜきへの免疫力は、主に百日ぜき菌の「PT」「FHA」という二つの成分(抗原)に反応する免疫力(抗体量)で判定します。PTでは十分な抗体がある子供は接種前は5割でしたが、接種後は9割以上になりました。FHAでも接種前の8割前後から、10割近くに増えました。

 欧米では近年、乳幼児期の5回の接種に加えて11~12歳ごろに6回目の接種を追加、成人の感染が減りつつあります。

 ワクチン学会の臨床試験をとりまとめた中山哲夫北里大北里生命科学研究所長は、「10代や成人から、免疫が十分にない乳児に感染するのが一番怖い。家庭内で親や兄姉から感染した乳児の死亡も報告されている。11~12歳への追加接種を始め、成人への追加接種も検討すべきだ」と訴えています。

 2010年12月25日(土)

 

■インフルエンザ急増、全国的に流行突入 A香港型が最多

 インフルエンザの患者数が急増し、全国的な流行期に入ったことが24日、国立感染症研究所の調べでわかりました。

 昨年は新型インフルの影響で8月という異例の早さで流行入りしましたが、今年は例年並みとなりました。流行のピークも、1月下旬から2月上旬に迎えるとみられます。

 感染研によると、12月13日から19日までの最新の1週間に、全国に約5000ある調査対象医療機関から報告のあった患者は6758人で、前週の4480人から大幅に増加。1医療機関当たりの平均では、前週の0.93人から1.41人に増えました。1医療機関当たりの報告が1人を超えた時、感染研では「流行入り」と判断しています。

 都道府県別で最も患者が多いのが佐賀県で、1医療機関当たり8.26人。次いで長崎県(7.36人)、北海道(5.87人)、大分県(2.55人)、宮城県(2.52人)、埼玉県(2.44人)、山梨県(2.33人)、福井県(2.06人)の順となっています。20都道県で、流行の目安である1人を超えました。

 ウイルスのタイプ別では、A香港型が最も多く全体の63パーセント。次いで昨年流行した新型が34パーセント、B型が3パーセントとなっています。昨年は新型インフルエンザの流行により、季節性インフルエンザはほとんど出現しませんでしたが、今年は季節性と新型が交ざって流行し始めました。

 新型に似たタイプで、季節性インフルエンザとして、長年流行を繰り返していたAソ連型のウイルスは、昨年に続き今年もほとんど確認されておらず、新型の出現によって消滅した可能性もあるとされます。

 2010年12月24日(金)

 

■人口は減っても、高齢化で救急出動は増加 消防庁が将来予測

 総務省消防庁が初めてまとめた救急搬送の将来予測で、高齢化が出動件数を押し上げていくことが浮き彫りになりました。救急車の出動件数は今後20年間増え続け、搬送される人の6割を高齢者が占めるとされます。

 2030年における救急車出動は約608万件、搬送人員は約554万人と試算し、救急車の出動件数は09年より2割近く増え、国民の20人に1人が救急車を利用すると見込んでいます。病院に収容されるまでの時間は、今まで以上に長くなる恐れがあり、救命率の低下が懸念されます。

 消防庁によると、09年の救急車の出動は約512万件、搬送人員は約468万人で、国民の27人に1人が救急車のお世話になった計算です。搬送された人を年代別でみると、65歳以上が最も多く約230万人(49パーセント)、次いで成人が約191万人(41パーセント)、乳幼児が約24万人(5パーセント)となっています。

 消防庁は今月、将来の救急出動予測をまとめました。07~09年の3年間における5歳ごとの救急搬送率を出し、将来の人口推計に当てはめるなどして計算。5年ごとに2035年までを推計しました。搬送率は、国民1人が1年間に救急車を利用する割合。

 その結果、出動件数と搬送人員は2030年まで増え続け、同年には約608万件、約554万人に達し、65歳以上の搬送者は約356万人で64パーセントを占めると試算しました。

 消防庁によると、救急出動は1963年に始まって以来、増え続けています。病院への収容時間は年々長くなり、09年は全国平均36.1分と、10年前より9分遅くなりました。今年上半期(1~6月)の出動件数は、前年同期比6パーセント増。このままのペースでいくと年間では544万件となり、過去最高になる可能性が出てきました。

 消防庁が、上半期に出動が増加した691の消防本部に理由を聞くと、6割余りが「高齢者の搬送の増加」を挙げました。このため将来予測を出すことにしました。

 人口推計によると、国内人口は04年にピークを迎えて減少局面に入り、30年は09年より約1200万人少ない1億1500万人としています。一方、高齢化率は、09年の23パーセントから30年は32パーセントになると予想されます。人口は減っても、高齢化が出動件数を押し上げる格好になります。

 救急車は4月現在、全国に約6000台。消防力の整備指針で、人口15万人規模の消防本部で5台が基準です。消防庁救急企画室の松元照仁室長は、「現状のままでは出動件数は増え続け、重症患者の搬送に支障が出兼ねない。救急車の適正利用を呼び掛けるとともに、必要な症状がどうかのトリアージ(選別)や指針の基準が現状のままでいいのか、議論が必要だ」と話しています。

 2010年12月23日(木)

 

■こんにゃくゼリーに安全指標 消費者庁、順守を要請へ

 ミニカップ入りこんにゃくゼリーによる窒息事故対策を検討している消費者庁の研究会は22日、ゼリーの大きさを直径1センチ以内または飲み込めない大きさにするなどの安全指標をまとめました。

 同庁はこの指標を守るようメーカー側に要請する方針ですが、指標には法的拘束力がなく、実効性があるかどうかは不透明です。

 同日の消費者庁の研究会には、医学や食品安全などの専門家のほか、シェア9割近くの業界最大手のマンナンライフ(群馬県富岡市)などメーカー側も、協力者として参加。研究会の報告書は、ゼリーの形状や大きさについて、子供の気管の太さよりも小さい直径1センチ程度にするか、逆に直径5センチ以上を目安に形状を大きくして、そのまま飲み込めないようにするなどの改善策を提示しました。

 ゼリーの弾力性については、素材の比率を変えるなどして弾力性が小さくかみ切りやすい製品に改善する、子供が容器を口で吸引できないような大きさにするといった考えが盛り込まれました。

 ただし、現在店頭に並んでいる製品は大半が基準に当てはまりません。消費者庁が率先して製品改善を始めることを期待しているマンナンライフの永井孝社長は会合終了後、「今日は説明を受けただけで、今のところ、こう対策をとるというのは難しい。資料を持ち帰って検討したい」と述べ、改善要請に応じるかどうかは明言を避けました。

 消費者庁などによると、こんにゃくゼリーを巡る窒息事故は1994年~08年までに計54件発生し、22人が死亡。08年7月に兵庫県で1歳男児がのどに詰まらせ約2カ月後に亡くなったのを最後に、それ以降の死亡事故は報告されていません。この男児の両親が製造物責任(PL)法などに基づいて、マンナンライフに約6240万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁姫路支部は今年11月、「通常の安全性を備え欠陥はない」と両親の請求を棄却しました。

 消費者庁は今春「食品SOSプロジェクト」を立ち上げ、法規制も含めた対策を検討しましたが、7月に「科学的データが十分でない」として法整備に関する結論は先送りされました。

 2010年12月22日(水)

 

■新たに2種類の遺伝子を発見 心筋梗塞の発症に関連

 年間約5万人が死亡する心筋梗塞の発症にかかわる2種類の遺伝子を、三重大(津市)の山田芳司教授(分子遺伝疫学)らの研究グループが発見し、21日に発表しました。予防や治療につながる可能性があるといいます。今週末にも、欧州の学会誌電子版に発表します。

 心筋梗塞は、血管が詰まって、心臓を動かす心筋に血液が届かなくなる病気。発症すると致死率が高く、寝たきりになる人も多くみられます。

 山田教授らのグループは、「A」「T」「G」「C」という4種の塩基が約30億並んで作る「生命の設計図」であるヒトゲノム(全遺伝情報)について、個人ごとの細かな配列がわずかに違う「多型」と呼ばれる部分に着目。

 日本人と韓国人で心筋梗塞の既往歴のある人4088人と、ない人1万3359人の計約1万7447人を対象に、血液を採取してヒトゲノムを解析し、既往歴のある人に多く、ない人に少ない多型を抽出した結果、塩基配列が1つだけ異なる遺伝子の多型2種類を突き止めました。

 「BTN2A1」という遺伝子では、塩基配列のある特定部分がCからTに置き換わっていると、心筋梗塞の発症率が約1.5倍に高まっていました。この型の場合、血管を詰まらせる血栓を作りやすくなるといいます。また、「ILF3」という遺伝子では、塩基配列のある特定部分がAからGに置き換わっていると、心筋梗塞の発症率が約1.4倍に高まっていました。

 なお、同様に心筋梗塞の危険性を高める遺伝子は、これまでに3種類が見付かっています。

 山田教授は、「今後は欧米人を対象に調べ、一人ひとりに適した予防や治療法の開発につなげたい」と話しています。

 2010年12月21日(火)

 

■インフルエンザの流行マップ、ホームページで公開 日本医師会

 日本医師会(日医)は、地域ごとに前日のインフルエンザの流行がわかる地図をホームページ(HP)に登場させました。新しいシステムは、日医が国立感染症研究所と共同開発しました。

 国立感染症研究所のこれまでの発表では、1週間から10日前の状況しかわかりませんでした。調査方法が違うので単純比較はできませんが、インフルエンザの流行の傾向をより早くつかめると期待されます。現在、参加医療機関は約660施設で試験運用中ですが、来年1月にも施設数を増やし本格稼働させる方針で、各地域の流行を詳しく知るには、全国で計3000~4000施設必要だとされます。

 新しいシステムは、日医が病院・診療所から病名や検査、薬が記されたレセプト(診療報酬明細書)のデータを毎日自動的に集め、翌朝に全国約900の地域医師会ごとの状況を地図に表示します。赤は1地域で31件以上、黄色は10件以下などと流行の違いを色で示し、地図を拡大して詳しく見ることもできます。

 日医の石川広己常任理事は、「このスピードは画期的。大流行前に注意ができる」と話しています。この仕組みは、ほかの病気に生かせるといいます。日医のHPのアドレスは、http://www.med.or.jp

 国立感染症研究所によると、最新の第49週(12月6日~12日)に全国約5000の医療機関を受診したインフルエンザ患者は、全国で1医療機関当たり0.93人(患者報告数4480)と第42週以降増加が続き、流行開始の目安の1人に近付いています。

 都道府県別では、佐賀県が4.87人で最多、北海道4.48人、長崎県3.74人、埼玉県1.93人、大分県1.91人、沖縄県1.45人、宮城県1.36人、福島県1.33人の順となっています。

 警報レベルを超えている保健所地域は2個所(北海道2)、注意報レベルのみを超えている保健所地域は5個所(北海道3、佐賀県1、長崎県1)認められました。

 直近の第44~48週の5週間では、インフルエンザウイルスの検出はA香港型(AH3亜型)の割合が最も高く、次いで新型インフルエンザ(AH1pdm)、B型の順。

 2010年12月20日(月)

 

■すぐ消えるたばこ、火災予防で導入検討 総務省消防庁

 たばこが原因の住宅火災を減らすため、放置したままだと自然に火が消える「低延焼性たばこ」の導入をたばこ業界に求める検討を、総務省消防庁が始めました。

 低延焼性のたばこは、カナダでは国レベル、米国では多くの州で普及しているほか、欧州連合(EU)も導入する方針。酸素の供給を抑制し燃える速度を抑える帯を巻き紙の数カ所に組み込むことで、火を付けたまま置いておくと消える仕組み。ソファや布団などに火が移りにくくなり、たばこの不始末による火事が減るとされます。

 だが、値上げで打撃を受けたばかりのたばこ業界からは、「たばこ離れが加速しかねない」との悲鳴が上がっています。

 消防庁のまとめによると、2009年の住宅火災の死者1023人のうち約2割に当たる193人は、たばこが発火元とされます。損害額とともに毎年のように、原因別の1位。喫煙者数は減少しているのに、たばこ火災の被害はなかなか減りません。

 全国消防長会は6月、たばこ火災への対策を進めるよう消防庁長官に要望書を提出。消防庁は12月2日、有識者協議会で話し合いを始め、低延焼性たばこしか製造・販売ができないようになっているカナダや米国の多くの州の議論などを参考に、低延焼性たばこの規制を設けるかどうか検討しています。今年度末までに、方向性をまとめる方針です。

 消防庁消防研究センターによる低延焼性たばこの実験では、布団用マットレスの上に火を付けたまま放置しても途中で消えたり、ごみ箱にティッシュと一緒に捨てても燃えなかったりしたケースがあったといいます。

 一方、たばこ業界は「火災の低減に効果があることを示す明確な証拠はない」として、規制には消極的。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンは「製造コストが既存品に比べて相当割高になる。カナダではたびたび自然に消え、消費者の不満が高まった。味も大きく変わる恐れがある」、日本たばこ産業は「低延焼性たばこは火災安全たばこではない。喫煙者の意識改善など総合的な取り組みが重要だ。火を使わず、煙も出ない新しいスタイルのたばこも開発している」とコメントしています。

 増税に伴うたばこの値段は、10月に大幅に引き上げられたばかり。4年ぶりの値上げで、幅は過去最大でした。約11万の中小販売店が加盟する全国たばこ販売協同組合連合会の稲毛義人副会長は、「販売数量が大幅に減り、街のたばこ屋は危機的状況。たばこ離れをこれ以上加速させないよう、味や価格に及ぼす影響を最小限にとどめる研究や検証を行ってほしい」と訴えています。

 2010年12月19日(日)

 

■UV99パーセントカットの自動車窓ガラス 旭硝子が女性目線で開発

 旭硝子は15日、UV(紫外線)を99パーセントカットする自動車の窓の強化ガラスを世界で初めて開発したと発表しました。業界ではこれまで、窓の強化ガラスのUVカット率は最高90パーセントにとどまっていたといいます。

 日焼けを気にする女性ドライバーらの悩みに応えたもので、トヨタ自動車が12月22日に発売する新型ヴィッツに採用します。

 旭硝子は自動車用ガラスで、世界シェア3割の最大手。今後、販売する自動車用フロントドア強化ガラスの半分程度を、この新製品「UVベール プレミアム」に置き換えていきたいといいます。

 従来のUVカット強化ガラスの表面に、高性能のUV吸収膜を施して、透過するUVをカットする精度を99パーセントに高めました。車の正面のフロントガラスでは2枚のガラスを重ね、その間に挟む中間膜にUVカット機能を持たせることで、すでに99パーセントを達成していますが、窓ガラスには不向きだったといいます。

 同社の市場調査では、女性の半数近くが運転中の日焼けを気にしているといい、開発に3年以上かけて実現させました。新製品を窓ガラスに採用することで、ドライバーが日焼け防止対策として使用している手袋と同等のUVカット効果が得られるとしています。

 2010年12月18日(土)

 

■医療滞在ビザを新設 アジアの富裕層呼び込む新成長戦略

 政府は17日、日本での病気やけがの治療を希望する外国人に対して、最長半年間の滞在を認める「医療滞在査証(ビザ)」を新設しました。日本の最先端の医療を活用して、中国などアジアの富裕層を呼び込み、経済への波及効果を狙います。施行は、来年1月から。

 医療滞在ビザの新設は、政府が6月に閣議決定した新成長戦略に盛り込まれており、政府筋は「制度を作ることで医療目的の外国人の患者を積極的に受け入れる日本のメッセージになる」と強調しています。

 これまで治療目的の外国人は、「短期滞在」ビザと「特定活動」ビザでの入国が可能でした。しかしながら、原則として1回しか入国できず、家族らの同伴も認められていませんでした。外務省によると、過去約2年間に短期滞在ビザで医療目的に来日した外国人は340人で、人間ドックなど健康診断が中心となっており、特定活動ビザで医療目的に来日した外国人はゼロだといいます。

 新設された医療滞在ビザでは、有効期間を従来のビザの3カ月から最大3年に延長。1回の滞在期間は、最長で半年。1回の滞在が90日以内であれば、期限内に何度でも来日でき、同伴者にも治療を受ける人と基本的に同じ条件の医療滞在ビザの発給を認めるようにしました。必要に応じて、親族以外の同伴も可能にします。

 こうした内容は、外国人患者の受け入れで先行しているシンガポールや韓国などよりも全般的に緩やかな条件になっており、外務省幹部は「後発国なので、より魅力的な条件になるよう努めた。成長戦略の一環だから、できるだけ間口を広げることが重要だ」としています。

 厚生労働省も、外国人が日本で医療を受けやすくなる環境の整備の検討を始めています。その一つが、外国語や食事、生活習慣に対応できる医療機関を認証する制度の創設。同省は2012年度の実施を目指し、11年度予算の概算要求で検討費として3900万円を計上しています。

 2010年12月17日(金)

 

■子供の体力、小中ともに福井県トップ 全国体力テスト

 文部科学省は16日、小学5年生と中学2年生を対象にした2010年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)」の結果を公表しました。調査は2008年度に始まり、今年で3回目。

 体力向上の取り組みは盛んになっていますが、全8種目の結果を各10点満点で数値化し、合計した体力合計点(80点満点)は、過去2回と比べて横ばい。50メートル走などはピークとされる1985年度を依然下回っており、子供の体力アップの道は険しいという結果が出ました。

 調査は今年4~7月に実施。全員参加だった過去2回と違って抽出方式になり、全国の国公私立の小中学校の約2割に相当する約6600校から約42万人が参加しました。

 体力合計点の平均値は、小5の男子が54.4で09年度に比べて0.2ポイント増、女子は54.9で同0.3ポイント上昇。中2は男子が41.5で同0.2ポイント上昇、女子は48.0で同0.1ポイント上昇。08年度に比べても、ほとんど変化はありませんでした。

 文科省の別の抽出調査で成績がピークだった85年度に比べると、小5男子の50メートル走は10年度が0.33秒遅い平均9.38秒。ソフトボール投げも4.71メートル短い25.23メートル。小5女子、中学男女も、85年度の水準には及びませんでした。

 都道府県別(公立)の平均合計点は、小中の男女とも福井県が首位。秋田県が小学校の男女と中学男子で、2位に入りました。大阪府は中2男子が0.65ポイント低下となるなど、小中の男女とも平均値が09年度比で下回り、3回連続で全国平均に届きませんでした。このほか下位で目立ったのは、北海道、徳島県。上位、下位とも09年度と大幅な変化はありませんでした。

 同時に実施したアンケートによると、小5女子の24.2パーセント、中2女子の31.1パーセントが、1週間の運動時間を「1時間未満」と回答。男子も小中で1割前後おり、運動をする子としない子の二極化が鮮明になりました。家族とスポーツの話や観戦をしない子は、運動時間も体力も低い傾向もみられました。

 文科省は、「テストを機に学校現場には体力向上の意識が根付き、改善の兆しもみえつつあるが、数値で明確に表れるのはまだ先になる」と分析しています。

 2010年12月16日(木)

 

■酒を飲んだ翌日には、ウーロン茶、紅茶が有効

 師走は忘年会などで酒を飲む機会が増えて、日ごろの疲労がたまり、体調を崩す人が少なくありません。

 アルコールの処理は、体の中で最も大きな内臓である肝臓で行われます。肝臓は食べた栄養素の貯蔵と、加工、再合成を行うとともに、体内に取り込まれたさまざまな有害物質や老廃物を分解、無毒化して胆汁や尿として排出します。アルコールも酵素の働きでアセトアルデヒドに分解され、さらに酢酸、最終的には炭酸ガスと水にまで分解されます。

 酵素が少なかったり、飲んだアルコールが多すぎると肝臓が処理しきれずに、毒性が強いアセトアルデヒドなどがたまり、頭痛や吐き気、めまいなどの原因となります。翌日まで続くと、二日酔い。

 二日酔いの予防策は、飲みすぎないことですが、これが難しい人が多くいます。そこで、肝細胞の中の酵素が重要な働きをしてくれます。酵素の多くはタンパク質からできているので、日ごろから肉や魚、納豆、豆腐など高タンパクな食事をして酵素を増やし、肝機能の低下を防ぎます。また、手っ取り早い予防法は、牛乳やヨーグルトなど乳製品を取ること。

 タンパク質に含まれるアミノ酸には、悪酔い防止の効果もあります。チーズたっぷりのピザやグラタン、冷ややっこ、揚げ出し豆腐、枝豆、卵料理、ロールキャベツなどを、肉や魚と一緒に食べるとよいでしょう。

 肝臓によいタウリンは貝類やイカ、タコに多く、イカ刺し、するめ、たこ焼き、あさりの酒蒸しもお勧め。アルコールは脂肪に溶けやすいので、サラミや鳥の空揚げなどをつまみにするのもよいでしょう。おでんや大根サラダは胃を守り、消化を行う酵素の一種のアミラーゼを増やし、膵臓(すいぞう)の働きを助けます。

 深酒は消化管の働きを低下させます。水分は排出できずにたまり、「水毒」となります。血液がドロドロになってスムーズに流れないので、血液循環も悪化し、体温が低下、風邪を引きやすくなります。殺菌効果の高いにんにく料理やビタミンCを多く取ることは、風邪や冷えの予防になります。

 飲んだ翌日は早めに水分を取り、吐き気予防の効果があるウーロン茶や、利尿作用のある紅茶を飲むのが有効。体を温めて、血行を促進するキャベツ、かぼちゃ、かぶのほか、肝臓の働きを助けるあさりやしじみのみそ汁を食べるのもお勧めです。

 2010年12月15日(水)

 

■ピロリ菌にアレルギー性ぜんそくの予防効果 筑波大グループが発表

 幼少期にピロリ菌から抽出したコレステロールの一種を与えると、アレルギー性気管支ぜんそくや花粉症、食物アレルギーなどの予防に効果があることを、筑波大大学院数理物質科学研究科の島村道夫研究員らのグループが、マウスの実験で発見しました。13日付けで、米国医学誌ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション電子版に掲載されました。

 気管支ぜんそくは、排ガスなどの化学物質や花粉、ハウスダストなどにより引き起こされます。患者数は日本で約300万人、世界で約3億人と推定され、小児での羅患率が高くなっています。これまで、副腎皮質ホルモン剤のステロイドや気管支拡張薬の投与などによって、ぜんそくの炎症や呼吸困難を和らげる対症療法が中心で、根本的な治療は難しいとされていました。

 研究グループは、幼少期に感染症の原因となる細菌やウイルスにさらされる機会が少ないと、成長した後にアレルギー性疾患にかかりやすいという衛生仮説から、ピロリ菌のコレステロールを発達初期のマウスの体内に投与すれば、アレルギーを抑制する免疫能が作られるのではないかと考えました。

 マウス実験では、生後2週間のマウスにピロリ菌が産生するコレステロールの一種「コレステリルアシルグルコシド(ChAcG)」を投与して、そのマウスの成長後にぜんそくを起こす物質に触れさせました。気道の炎症を観察すると、ChAcGを投与したマウスは重症化せず、投与しなかったマウスだけが重症化。投与したマウスでは、炎症の原因となる白血球の値が投与しなかったマウスの約4分の1でした。

 研究グループは、「コレステロールの一種を投与すると、リンパ球の一種が優先的に活性化され、成長後のアレルギー抑制につながる免疫系が形成されると考えられる」と説明。

 島村研究員は、「大人になると免疫系が固まって改善が見込まれないが、幼少期での投与は効果的。今回の発見は同じメカニズムで発生する花粉症や食物アレルギーにも有効で、近い将来、効果的な予防薬の開発が期待される」と話しています。

 2010年12月14日(火)

 

■新潟県上越市の老健施設で2人死亡 ノロウイルス感染か

 新潟県は13日、上越市内の介護老人保健施設で、入所者34人と職員10人の計44人が感染性胃腸炎の症状である下痢や嘔吐などを訴え、90歳の男性と85歳女性の入所者2人が死亡したと発表しました。

 症状を訴えた入所者らから、ノロウイルスを検出。県はノロウイルスによる集団感染とみて、患者の死因や感染経路などを調べています。

 県や上越保健所によると、9日から嘔吐や下痢を訴える入所者が出始め、医師の診察を受けたものの、12日早朝に2人が死亡しました。13日現在、ほかの患者は快方に向かっています。症状を訴えた5人の便を検査したところ、全員からノロウイルスが検出されたといいます。

 厚生労働省のまとめでは、10月下旬以降、ノロウイルスなどが原因の感染性胃腸炎の患者報告数は増加傾向にあり、この冬は全国的に流行しています。

 感染性胃腸炎は1年を通して発生しますが、ノロウイルスが乾燥や寒さに強いことから、冬場の11月から3月にかけて最も多く発生し、患者の便や嘔吐物などを介して広がります。特に、保育園、幼稚園、学校、老人福祉施設などで発生した場合は、集団発生につながることがあります。

 2010年12月13日(月)

 

■インフル薬、妊婦に異常なし 妊産婦死亡の3割は羊水塞栓症

 日本産科婦人科学会(日産婦)は11日、新型の豚インフルエンザに感染した妊婦に抗インフルエンザ薬を使っても問題はないと発表しました。

 抗インフルエンザ薬のタミフルとリレンザを使った場合、お産と胎児にどんな影響があるかを分析する全国調査で、治療薬が原因とみられる異常はなかったといいます。日産婦は引き続き、インフルエンザに感染した妊婦は48時間以内に抗インフルエンザ薬を使うよう推奨していきます。

 日産婦は日本産婦人科医会の協力を得て、昨年5月以降に妊娠した妊婦約80万人を対象に調査。治療薬の使用の詳細がわかっている162 人のうち、特に薬物などが胎児に影響を与えやすい妊娠4~12週で治療薬を使った妊婦は30人いました。うち2人が妊娠6週目で流産、1人が妊娠36週で早産になりましたが、発生頻度は通常の妊婦と同じでした。

 一方、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)を中心とした妊産婦死亡の症例評価委員会の調査で、羊水成分が血液中に混入して血管が詰まる羊水塞栓症が、死亡28例のうち約3割に当たる10例を占め、最多だったことが11日、判明しました。

 羊水塞栓症は、発症率は2万~3万人に1人と極めて低いものの、死亡率は6~8割と非常に高く、低血圧や呼吸不全を起こしてショック状態に陥ります。血液中に混入した羊水が肺の動脈を詰まらせると考えられていましたが、子宮の血管を詰まらせ異常出血を引き起こするケースが多いことも、判明しました。

 日本産婦人科医会から集めた1月以降の妊産婦死亡35例のうち、28例を詳細に検討した結果、羊水塞栓症に次いで多かったのは出産時の出血が原因の産科出血で、脳出血も1例ありました。委員会は、羊水塞栓症を念頭において血液検査や子宮検査をするなどの提言を作成しており、全国の産科医らに呼び掛けるといいます。

 2010年12月12日(日)

 

■メタボな子供は減少、視力の悪化は続く 文科省保健調査

 メタボな子供は減少したが、身長はこれ以上伸びず、視力低下に悩む子供が増加。文部科学省が9日に公表した平成22年度の学校保健統計調査の速報値で、子供達のそんな健康や発育状態の傾向が示されました。

 身長はこの10年は頭打ちとなる一方、健康志向で太りすぎへの気配りは広がったようです。視力の低下には歯止めがかからず、携帯電話の普及といった生活の変化への対策の遅れも映し出されました。

 調査は昭和23年度から行われ、今回は4~6月、5~17歳の幼稚園児と小中高生を対象に実施。身長、体重は約70万人、視力などは約335万人を抽出調査しました。

 肥満傾向の子供は、平成13年度前後をピークに減少が続いています。平成18年度と22年度で比べると、全体に占める割合は9歳は9.70→8.30パーセント、12歳は11.73→9.98パーセント、15歳は11.98→10.52パーセントに減少。平均体重も、大半の年代が前年度より減少か横ばいでした。食べすぎの制限や運動習慣を取り入れる家庭、学校が広がった影響もあるとみられます。

 身長も、男子は前年度と比べて全年齢で減少か横ばいで、増加した年齢がなかったのは初めて。12歳男子の平均身長は152.4センチ、発育がほぼ止まる17歳男子の平均身長は170・7センチ。女子も13歳と17歳が0・1センチ伸びたのを除くと減少か横ばい。12歳女子の平均身長は151.9センチ、17歳女子の平均身長は158・0センチでした。

 身長は戦後、栄養状態の改善から一貫して伸びてきましたが、平成12年前後から横ばいになっています。文科省は、「食生活などの環境も安定し、日本人の平均身長は頭打ちになりつつある」と推測しています。

 また、高校生の足の長さを調べたところ、親の世代より短いこともわかりました。高校生男子の平均身長から座高を引いた足の長さの割合は、15歳と16歳で46・3パーセント、17歳で46・2パーセント。30年前の昭和55年度と比べ15歳で0・3ポイント、16歳と17歳で0・4ポイント減少していました。女子の15~17歳も0・1~0・2ポイント減っていました。スタイルがいいといわれてきた最近の高校生だけに、文科省は「短足化は意外な結果」と驚いています。

 一方、視力低下やぜんそくに悩む子供達は増加しています。裸眼視力0・3未満の割合は小学校が7・55パーセント、中学校が22・25パーセントで、この5年でそれぞれ1・8ポイント、2・6ポイント増。小学校は過去最悪の割合でした。 裸眼視力1・0未満の割合も小学校が29・91パーセント、中学校が52・73パーセントで、いずれも過去最悪の割合でした。文科省は、「テレビやゲームなど近くでものを見る機会が増えている」と分析しています。

 ぜんそくを患っている割合は幼稚園で前年度に比べ0・6ポイント増の2・75パーセント、小学校で0・2ポイント増の4・19パーセント、高校で0・2ポイント増の2・08パーセントといずれも過去最悪。中学校も前年度より増加し、3・02パーセントでした。文科省は、「ハウスダストなどが原因ではないか」と分析しています。

 虫歯では改善がみられ、12歳の永久歯の虫歯は1人当たり1・29本で、過去最少を更新しました。調査を始めた昭和59度の4・75本と比べて約4分の1で、 文科省は「学校での歯磨き指導が徹底されてきた効果」と分析しています。

 2010年12月11日(土)

 

■北海道、佐賀など11道県でインフルエンザの流行開始

 国立感染症研究所は10日、最新の1週間(11月29日~12月5日)に全国5000の定点医療機関を受診したインフルエンザ患者を発表しました。

 全国では1機関当たり0.70(前週0.44)人でしたが、都道府県別では11道県が流行開始の目安となる1以上になりました。首都圏でも患者が増えており、来週にも全国的な流行期に入る可能性があるといいます。

 1以上だった都道府県は、高い順に北海道(3.82)、佐賀(2.41)、長崎(2.00)、大分(1.33)、埼玉(1.30)、鹿児島(1.26)、沖縄(1.14)、群馬(1.06)、宮城(1.04)、宮崎(1.02)、福島(1.00)。

 特に北海道や九州で患者が増えており、ウイルスはA香港型が多くなっています。

 感染研感染症情報センターの安井良則主任研究官は、流行が始まれば1カ月から1カ月半後にピークが来るとみており、「ワクチンは打ってから3週間後に効き目が出てくるので、予防接種を受けるなら今が最後の機会になる」と話しています。

 厚生労働省のインフルエンザ総合対策サイトによると、今年の冬は、A型、B型などの季節性インフルエンザと、昨冬流行した新型インフルエンザのいずれも流行の可能性があるといいます。季節性は特に高齢者が重症化しやすい傾向があり、新型は広い年齢層で重症化する場合があります。特に今冬は、すべての年齢の人々にインフルエンザへの注意が必要としています。

 国立感染症感染研は予防や感染の広がりを防ぐため、最低15秒以上かけて、手のひら、手の甲、指やつめなどの間も洗う十分な手洗いや、人に向かってせき、くしゃみをしないこと、せきが続く時はマスクをすることなどを呼び掛けています。

 2010年12月10日(金)

 

■10歳代の第1子出産、8割以上が結婚前に妊娠 厚労省調査

 結婚前に妊娠し、第1子を産んだ女性の割合が2009年で25・3パーセントに上ったことが、厚生労働省が9日に発表した「出生に関する統計」で明らかになりました。

 いわゆる「できちゃった婚」につながるケースも多いとみられますが、09年に第1子を出産した49万4000人のうち、12万5000人が結婚前に妊娠していました。10歳代の女性の出産では、8割以上に達しました。都道府県別では、沖縄が最も高率。

 出産した年齢が若いほど割合が高いのが特徴で、09年の統計では15~19歳が81・5パーセント、20~24歳が63・6パーセント、25~29歳が24・6パーセント、30~34歳が12・1パーセント、35歳以上では10・8パーセント。

 都道府県別では、沖縄(38・2パーセント)、佐賀(33・3パーセント)、青森(32・4パーセント)の順で高く、低い順では滋賀(21・6パーセント)、愛知(22・2パーセント)、神奈川(22・7パーセント)でした。九州や東北で高い一方、関東や近畿は低い傾向にあります。

 統計によると、結婚前の妊娠で生まれた第1子の割合は1999年に20・9パーセントと初めて2割を超え、06年には最高の25・6パーセントに達しました。09年は08年の25・5パーセントから、0・2ポイント微減しました。第1子の出産年齢が高いほど結婚前妊娠は少なくなることから、最近の晩婚化が背景にあるとみられます。

 09年の女性の初婚年齢の平均は28・6歳、最初の出産は29・7歳で、ともに最高齢を更新。94年は平均29・7歳で第2子を産んででおり、15年間で1人分の差が生じました。

 2010年12月9日(木)

 

■大腸がんを尿検査で見付ける方法を開発 従来の検査より高感度

 尿検査でがんを見付ける方法を、東京都臨床医学総合研究所とバイオベンチャーのトランスジェニック(本社・熊本市)などの研究グループが開発しました。早期の大腸がんで、6割以上の高率で見分けることができました。

 血中の蛋白質を測る従来の検査に比べて感度が高く、体への負担もないといいます。すでに特許を取得し、国内のメーカーと共同でがん検診用キットを開発しています。

 東京都臨床医学総合研究所の川喜田正夫博士らのグループが開発したのは、尿に含まれる化合物「ジアセチルスペルミン」の量を抗体検査で調べる方法。この化合物は細胞の増殖に関係していて、増殖する細胞で分泌されると、血液中を巡って尿と一緒に排出されます。がん細胞は増殖能力が高いため、体内にあると尿にこの化合物がより多く含まれるということは知られていました。

 研究グループは、マウスの免疫細胞からこの化合物を特異的にとらえる抗体を作り出すことに成功。この抗体を使って尿にある化合物の量を調べ、早期がんでも見分けられることをがん患者で確かめました。

 その結果、大腸がんでは248人中75.8パーセントをがんと判別。粘膜や大腸壁にとどまる早期の段階でも、6割以上のがんを見分けられました。国内のがんによる死者の中で、大腸がんは女性で最も多く、男性では3番目に多くなっています。

 大腸がん検査は、便の中に血が混じっていないか、血液中の蛋白質「CEA」の量を調べ、さらに内視鏡で確認します。しかし、CEA検査はがんが進行しないと見分けにくく、早期がんを見分けるのが困難でした。研究グループが開発した検査方法は、乳がんなどにも使えることがわかっています。また、がんの治療後の経過観察や再発の有無などを確かめる検査にも使えます。今後は、ほかの早期がんの検査に使えるかどうかを調べます。

 川喜田博士は、「ジアセチルスペルミンはどんながんでも尿中で増える。検査値が高いのに内視鏡検査で大腸がんが見付からない場合は、ほかの臓器にがんがある可能性がある。そうした検査への応用もできるだろう」と話しています。

 2010年12月8日(水)

 

■レーシック手術で感染、元院長逮捕 業務上過失傷害容疑

 東京都中央区の診療所「銀座眼科」(閉鎖)で、レーザーを照射して視力を矯正するレーシック手術を受けた患者に感染症被害が相次いだ問題で、警視庁は7日、茨城県日立市神峰町、元院長溝口朝雄容疑者(49歳)を業務上過失傷害容疑で逮捕しました。

 レーシック手術を巡って、医療関係者の刑事責任が追及されるのは初めて。溝口容疑者は、手袋やマスクもつけずに手術に臨むなど衛生管理を怠っており、警視庁は、多数の被害者を出したずさんな視力矯正手術の実態解明を進めます。

 中央区などによると、銀座眼科では2008年9月~09年1月にレーシック手術を受けた患者639人のうち、75人が感染性角膜炎などを発症しました。具体的症状を把握できたのは43人で、このうち重症が23人。角膜炎が大半を占めましたが、より重い網膜剥離や角膜潰瘍に至った人もいました。

 捜査関係者によると、溝口元院長の逮捕容疑は、男性患者(33歳)ら5人に対し、角膜の表面を切開するマイクロケラトームと呼ばれる手術器具を十分に滅菌処理せず、手袋やマスクをつけずに手術を行い、細菌性角膜炎を起こさせた疑い。5人はいずれも重症。銀座眼科の患者は多い時には1日20人に上り、溝口容疑者は同じ手術器具を使い回していました。

 5人の患者の角膜から検出された菌は、発症後に治療を受けた各医療機関で保管されていました。警視庁がDNA型鑑定したところ、いずれも非結核性抗酸菌ケロネ菌に属する特定の菌と判明。一方、銀座眼科で使われていた器具を調べたところ、マイクロケラトームと一体で使う吸引機から菌を検出し、鑑定の結果、患者から検出された菌と同じとわかったといいます。

 この問題は09年2月、千葉県内の病院から「銀座眼科で手術を受けた患者に感染性角膜炎の症状がある」と中央区保健所に連絡があり、発覚。保健所が同月、立ち入り調査をした結果、衛生管理上の不備が見付かりました。

 患者50人が09年7月、溝口元院長を相手取り、損害賠償を求めて東京地裁に提訴。患者の告訴などを受けた警視庁は同年8月、元院長宅などを家宅捜索していました。

 銀座眼科は06年8月に開業。手術料金の安さをうたい、ホームページなどで集めた患者は多い時には1日20人に上りましたが、問題発覚後に閉鎖しました。

 2010年12月7日(火)

 

■眼球に電極、失明患者の視力回復 阪大で国内初

 網膜色素変性症という難病で失明した患者の網膜を微弱な電流で刺激し、物の動きを指で追える程度に視力を回復させることに、大阪大大学院医学系研究科の不二門(ふじかど)尚教授(眼科・医用工学)らが国内で初めて成功しました。

 大阪大チームは実用化レベルの技術確立を目指しており、網膜色素変性症など視力が失われる病気の患者に朗報になりそうです。不二門教授は、「2年後には大きな文字を読めるようにしたい。数年以内につえがなくても歩けるようになるかもしれない」と話しています。

 不二門教授らは今年4~7月、網膜色素変性症で失明して10年以上が経過した兵庫県の女性(72歳)と千葉県の女性(67歳)に、光を感じる網膜を電気的に刺激する人工網膜の臨床試験を行いました。

 眼球の網膜の外側にある強膜(白目の部分)に、49の電極が付いた約7ミリ四方の白金製チップを埋め込み、眼球内にも約1ミリの電極を1つ装着。女性の額に取り付けた電荷結合素子(CCD)カメラでとらえた映像を、体外のパソコンで白黒映像に変換。この映像情報を、こめかみに埋め込んだ小型装置に無線送信し、装置につながった電極チップで、わずかに残った網膜の神経細胞に微弱電流で刺激を与えました。

 1カ月間、臨床試験をした結果、刺激は視神経を通って脳に伝わり視覚化し、患者はパソコン画面の白いはし箱の動きを指で追える程度にまで視力が回復したといいます。千葉県の女性は網膜が活性化し、電極チップを外した後も、ろうそくの明かりがわかるといいます。

 臨床研究で先行する米国やドイツでは電極を網膜に直接、張り付けるため、網膜を傷付ける恐れがあります。強膜に間接的に装着する今回の手法は、より安全性が高いといいます。

 網膜色素変性症は、目の中で光を感じる組織である網膜に異常がみられる疾患。遺伝性、進行性で、通常、日本人の4000~8000人に1人の割合で起こるといわれています。一般的に、幼年期から思春期ごろ両眼性に発症します。

 初期は、夜間や暗い場所での視力、視野が著しく衰え、目がよく見えなくなる夜盲、俗に呼ばれる鳥目が主です。進行はゆっくりですが、40~50歳ごろになると、視野狭窄が顕著なため、竹の筒から外を見るような感じになり、一人で歩くことが困難になります。

 2010年12月6日(月)

 

■障害者の自宅介護、9割が親頼み 高齢化した介護者に負担感

 自宅で家族の介護を受けている障害者の9割が親に頼っていることが、障害者団体の調査で明らかになりました。介護者の過半数は60歳以上で、障害者を支える側の高齢化が深刻になっています。こうした実態を全国規模で調べるのは初めて。

 調査は、障害者が働く小規模作業所などが加盟する「きょうされん」(東京都中野区)が今年7月、3万2573人の障害者を対象に実施。親や兄弟姉妹などの介護者にも記入を求め、3277人の障害者と4123人の介護者から回答を得ました。

 主な介護者は、母親が64.2パーセントと3分の2近くを占め、次いで父親が25.4パーセントでした。年齢別では、60歳代が33.6パーセントと最も多く、60歳以上は過半数の53.1パーセントに上りました。

 東京都の93歳の母親が、身体・知的障害がある72歳の息子と2人暮らしをしている事例や、静岡県の94歳の父親が58歳の精神障害のある娘を介護している事例もありました。介護者の半数近くは居宅支援サービスを利用せず、70歳代の介護者の利用率は13.7パーセント、80歳代は3.1パーセントと低くなっています。

 介護者の84.5パーセントは負担感を感じており、特に精神的負担が68.7パーセントと最も多く、身体的負担の52.0パーセント、経済的負担の40.8パーセントと続きます。調査には、「障害や症状が重くなり、親が支えきれない」、「親亡き後の生活を考えると不安」などの懸念が寄せられました。

 調査結果について、きょうされんは「障害者自立支援法はサービス選択の保障や自立支援を掲げたが、家族介護への依存と負担感を助長した。障害者とその家族の状況に応じた支援ができる制度改革が急務だ」と指摘しています。

 きょうされんは、旧称を共同作業所全国連絡会といい、 成人期の障害のある人達が地域で働く、活動する、生活することを応援する事業所の全国組織。1977年に障害のある人達のニーズに基づき、16カ所の共同作業所によって結成され、現在は1800カ所を越す会員が加盟しています。

 2010年12月5日(日)

 

■RSウイルス感染症が増加 乳児はインフルより重症化の傾向

 2歳までに1回は感染を経験しインフルエンザに似た症状を示すRSウイルスの患者報告が近年、増えています。日本小児科学会の全国調査では、入院患者の7割にぜんそくなどの持病があり、持病などで体が弱っていると重症化しやすいこともわかってきました。

 流行は年末から1月のため、専門家は「1歳未満の子供が発症すれば、インフルエンザより重症になりやすいので気を付けて」と呼び掛けています。

 国立感染症研究所によると、最新の1週間(11月15日~21日)で約3000の定点医療機関の受診者は1720人。約5000の医療機関でのインフルエンザ受診者1684人よりも、多くなっています。

 昨季は年明けから急に受診者が増え、1月末には、調査を始めた2003年以来で最多となる4742人に上りました。RSウイルスの認知度が上がっていることも、増加の要因とみられています。

 潜伏期間は3~4日で、症状は39℃程度の発熱、鼻水、せきなど。2歳までに最初の感染をしますが、この時に重症化する傾向があり、1歳未満では呼吸困難になることもあります。また、1回目の感染以降、大人になっても再感染します。予防には、周囲もマスク、手洗い、うがいで気を付ける必要があります。

 日本小児科学会の全国調査は、アンケート形式で全国の小児科がある272病院から回答を得ました。その結果、2006年8月~08年7月にRSウイルスで入院した4歳未満の子供は1115人。このうち756人は、ぜんそくや心筋症、てんかんなどを抱えていました。6割以上は酸素吸入や人工呼吸を受け、肺炎などで16人が亡くなっていました。

 東京女子医大の楠田聡教授は、「最初に感染する年齢をいかに遅らせるかが大事。家庭内の感染に注意を」と呼び掛けています。

 RSウイルスは1956年に上気道炎症状を呈するチンパンジーから最初に発見され、その後、小児の呼吸疾患の原因ウイルスであることが判明したパラミクソウイルス科に属するRNAウイルスです。

 通常1~2週間で軽快しますが、呼吸困難などのために0.5~2パーセントで入院が必要となります。夜に悪化しやすいので、早めの受診判断が大切。たばこの煙を吸うことは、RSウイルス感染症の危険因子と考えられていますので、小児の受動喫煙を防ぐことも大切です。

 2010年12月4日(土)

 

■黄砂の飛来時、空気中のカビや細菌5倍に 金沢大が調査

 黄砂が日本に飛んで来ている時には、空気に含まれるカビや細菌などの微生物が黄砂がない時の5倍多いことが、金沢大グループの調査でわかりました。微生物の種類も通常時とは異なっていて、偏西風に伴って黄砂とともに中国大陸から渡ってくるとみられています。

 黄砂には硫黄酸化物や窒素酸化物などの大気汚染物質が付着していることが多く、肺の病気やアレルギー発作などに影響する可能性が指摘されていますが、グループは微生物の採集条件を変えて詳しく調べます。

 グループは黄砂が来た2008年5月と、来ていなかった09年4月に、石川県珠洲市の上空約800メートルの空気中から、気球を使って微生物の破片を採集。遺伝子を手掛かりに比べたところ、黄砂の飛来時には約5倍の濃度で微生物がいました。確認できた種類は20種余りで、通常時に見付かった9種とはすべて別のものでした。

 黄砂の影響を巡っては、京都大などのグループが小児ぜんそくの発作の危険性が高くなると報告。筑波大などのグループは、黄砂に口蹄疫ウイルスの遺伝子が含まれる可能性があると警告しています。日本海からの水蒸気が大気汚染物質との反応を加速させたり、微生物の付着を促進したりする可能性も話題になりつつある。

 グループの岩坂泰信・金沢大特任教授(大気物理学)は、「空気中の微生物の濃度が、生態系や健康への影響と関連しているか調べたい」と話しています。

 気象庁によると、黄砂は東アジア内陸部の砂漠から飛来し、00~09年度の10年間の黄砂の観測日は平均31.7日。4月を中心に3~5月が多いのですが、今年は珍しく11月にも飛来しています。黄砂の代表的な発生地としては、タクラマカン砂漠、ゴビ砂漠、黄土高原の3カ所が挙げられます。

 2010年12月3日(金)

 

■流行のノロウイルス 掃除機内のゴミから感染の恐れ

 今冬、流行が本格化し始めたノロウイルスに、掃除機内のゴミから感染する危険性が高いことがわかりました。患者の便や吐物から広がる第三の感染経路です。

 掃除機がウイルスがついた室内のほこりを吸い集めて濃縮するためとみられます。ゴミを0.1ミリグラム程度吸い込むだけで、感染、発症する可能性があります。研究者は、「掃除機のゴミ処理後は、必ず手洗いとうがいを」と呼び掛けています。

 ノロウイルスは、患者の便や吐物から空気中のちりやほこりにくっついて感染を広げる性質があります。

 長野県環境保全研究所感染症部の吉田徹也主任研究員らは、掃除機がほこりを集めて濃縮する機能があることに注目し、47の一般家庭で掃除機内のゴミを調べました。すると、2家庭からゴミ1グラム当たり最大約50万個のウイルスが見付かり、ウイルスは18~30日間に渡って出続けました。

 どちらの家庭もその2~4週間前に、家族がノロウイルスが原因となる感染性胃腸炎を発症していました。患者の便などから家庭内のほこりにウイルスが拡散し、掃除機で濃縮されたと見られます。

 ノロウイルスは10~100個で発症します。今回の結果によると、掃除機内のゴミ約0.1ミリグラムで発症する危険があることになります。

 吉田さんは、「掃除機のゴミを不適切に処理すると感染源になる危険性が高い」と指摘。感染を防ぐポイントとして、(1)ゴミを処理する時に屋外で取り出す。できればマスクや使い捨て手袋を使う、(2)すぐポリ袋などに入れて封をする、(3)処理後は手を洗い、うがいをする、を挙げています。

 感染性胃腸炎は1年を通して発生しますが、ノロウイルスが乾燥や寒さに強いことから、冬場の11月から3月にかけて最も多く発生し、患者の便や嘔吐物などを介して広がります。特に、保育園、幼稚園、学校、老人福祉施設などで発生した場合は、集団発生につながることがあります。

 2010年12月2日(木)

 

■HIV感染者、増加傾向が続く 短期で発症のウイルスも増加

 今日12月1日は、世界保健機関(WHO)が定めた世界エイズデー。日本のHIV(エイズウイルス)感染者は依然として増加傾向が続き、中でもエイズ発症後に感染に気付く人が増えています。

 HIVに感染しても、エイズ発症前、それもできるだけ早い時期に治療を開始することで予後がよいことがわかっており、治療に取り組む医師らは保健所やクリニックでの自発的な検査を呼び掛けています。

 厚生労働省エイズ動向委員会によると、今年9月末までの9カ月間の新たなHIV感染者は747人、エイズ患者は334人。エイズ発症前に感染が確認、報告された人は発症時にエイズ患者として国に報告が上がらないため、約3割がHIV感染に気付かないままエイズを発症したことになります。

 しらかば診療所(東京都新宿区)の井戸田一朗院長(感染症内科)は、「HIVに感染しても、治療がエイズ発症前か発症後かのタイミングの違いで、その後の生存期間が大きく異なることがわかっている。ただ、感染者の半数以上が一般医療機関の術前検査などで見付かっており、長い間感染に気付かないままでいる人が少なくない」と指摘する。

 HIV感染後に全く症状がない人もいますが、6週間後ぐらいで約6割に発熱や発疹、咽頭痛、下痢、リンパ節腫大などの症状が出ることが知られています。症状が多彩で、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症との区別が付きませんが、切っ掛けとなった出来事が6週間前にあった人はとりあえず検査を受けたほうがいいといえます。

 また、クラミジアや梅毒などの性感染症にかかると、HIV感染の感受性が5~10倍に高まることもわかっています。性感染症と診断されたら、同時にHIV検査も受けるべきでしょう。

 HIV検査は保健所や自治体の特設検査施設なら、無料、匿名で受けることができます。ただ、検査は感染機会があってから60日以上たたないと、正確な結果が得られません。即日(迅速)検査では90日以上としている保健所もあるので、受ける時は事前に電話などで確認が必要。

 保健所などでの無料検査、相談件数は2007〜2008年に20万件を超えましたが、2009年は新型の豚インフルエンザへの対応に保健所が追われたほか、関心が移ったことなどから19万件台に減少。今年は、昨年をさらに下回りそうです。

 これまでHIV感染から10年は発症しない人が多いといわれてきましたが、近年、数年で治療が必要になる新タイプのウイルスが国内外で増加しています。井戸田院長も、「最近の研究で、HIVに感染してからエイズ発症までの期間が以前より短くなっているという報告があり、臨床の場でもそうした傾向を実感している。感染を広げないためだけでなく、自身の健康のためにも自発的に検査を受けてほしい」と呼び掛けています。

 エイズ治療薬は20種類を超え、複数の薬を組み合わせて服用する多剤併用療法(ART)により、発症前に治療を始めれば約40年発症しないと考えられるようになってきました。ただし、どんな薬にも、効かない耐性HIVが必ず登場します。

 注目されているのは、07年に発売が始まったヤンセンファーマの「プリジスタ(一般名:ダルナビル)」。従来の薬は標的が一つでしたが、プリジスタは標的が二つ。標的の片方が変異を起こして薬の攻撃を逃れても、もう一つ標的が残り、耐性が起きにくくなります。開発した熊本大の満屋裕明教授は、「いわば二刀流の薬」と話しています。

 2010年12月1日(水)

 

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