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次に、脳血管性認知症では、末期を除けば、すべての知的機能が一様に、顕著に低下するわけではありません。記銘力、記憶力障害がはっきりしていますが、計算力はある程度残っているとか、対応は全く正常であるという場合が少なくありません。
反対に、アルツハイマー型認知症では、大脳皮質という知能活動の中核が第一義的に侵されることから、すべての認知機能が一様に低下し、その程度も大きくなります。加えて、自分が病気であるという病識が早くからなくなり、多幸性のことが多くみられます。
もう一つ重要なことは、アルツハイマー型認知症では、人格の崩壊といって、全く人柄が変わってしまうことが多い点です。対して、脳血管性認知症では、人格の変化は少なく、「よいおじいさん」、「よいおばあさん」といった感じがあります。
発症と進行の状態については、脳血管性認知症は比較的急速に発症し、脳血管性障害をきっかけに、段階的に病状が進行していきます。
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