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私たち人間の体は、炭酸ガスが多いところに苦痛を感じるようにできているために、丹田の力で下腹の血液が絞られて心臓にゆき、肺に送られて二酸化炭素を放出すると、一挙にガスが少なくなり、苦痛がなくなって、これが快感につながるのである。
西洋の自律訓練法のほうは、目を閉じて深呼吸をしながら、「自分は気持ちが落ち着いている」と言い聞かせることによって、自分をコントロールしていく方法である。
いずれの方法でも、自律神経の活動が正常になり、過度の緊張、興奮がほぐれてくる。呼吸は自律機能なので、放っておいても必要なだけ自然に呼吸するが、他の自律機能と比べて、意識によって大幅に操作できるものでもある。
空手などの武道で、修行の開始前に正座して呼吸を整えるのも、肉体や精神をコントロールするためである。
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