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●老人の食の原理というもの
老人の食事法に話を移すと、年を取ったら飽食してはいけない。六十歳をすぎたら腹八分か七分で、大食を慎み、濃厚食も避けるほうがよい。
老人の大食や濃厚食は、体を疲れさす。夕食は軽く、よく噛むこと。老後の肥満症は危険だから、米の分量も減らさないと、胃に負担がかかることにもなる。
新鮮な野菜や果物は、動物と植物の依存関係からみても、消化によい面からみても、多く取るのがよい。生野菜、昆布、納豆など、よい食品が山ほどある。
年を取ると、食べる分量はおのずと決まるものである。若い人でも飽食すれば短命、無福の人となり、バカの大食いの例もある通り、腹八分は若者にもいえることである。人生の後半からは特に小食のほうがよい。自然に肉体の諸器官がそうなってくるから、食べる分量はさほど必要がなくなってくるのである。
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