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こうした漢字の変遷を整理し、言語学的に体系化したものが、後漢時代の紀元一〇〇年に出された許慎の「説文解字」、略して「説文」であり、漢字研究の根本的な文献となっている。
この二千年ほど前の「説文」では、「氣」(「気」)は名詞ではなく動詞として登場し、「賓客あるいは祭壇に米穀を供する」ことと定義付けられている。
「説文」はまた、「气」については「雲気のことなり」と解説している。「気」とは、雲ないし雲となる気体のことであり、地上から天上へとゆらめきながら上昇していく陽炎(かげろう)のことであったようだ。
なお、すでに述べた通り、「気」という字は日本の教育漢字であり、現在の中国では「氣」ないし「气」を用いる。
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