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あまっているのは、米、牛乳、豚肉、鶏の卵ぐらいで、あまって生産制限をやってきた米も、今年は例の冷夏の影響で記録的不作であったから、緊急輸入する事態となったが、いずれにしろあまっているのである。
明らかに足りない物は何かというと、数年前の統計で小麦は約十パーセント程度しか需給率がない。大豆は九十五パーセント輸入に頼っている。とうもろこし、こうりゃんといた飼料も、九十パーセント以上は輸入に頼っているのである。つまり、卵は百パーセント近い自給率といっているが、その九十何パーセントの飼料は外国産。ざっと三千万トンの飼料が入ってこないと、日本の畜産は成立しないという。
日本人の食卓に上る物は、顔は国産、中身は外国産。昭和六十年で、カズノコ百、ハマグリ九十五、ゴマ百、マツタケ七十五、エビ七十二パーセントと聞くと、味覚ニッポンもほとんどが輸入材料なのである。
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