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睡眠薬というものは、多かれ少なかれレム睡眠やノンレム睡眠の第三度、第四度を抑制する。本来の睡眠は、ノンレム睡眠とレム睡眠を一晩に四、五回繰り返して、はじめて脳と体の疲労を回復するもの。その点、睡眠薬を服用すると、特に脳の正常な眠りを阻害してしまう。睡眠薬で眠った場合、目覚めが悪く、起きても頭がすっきりしないのはそのためである。
こうした作用はアルコールを使用した時も同じで、レム睡眠を抑制し、泥酔状態では、レム睡眠が明け方まで現れないということもある。
そういう睡眠薬やアルコールは、服用、飲用を中止した時の反動がまた怖い。例えば、睡眠薬の場合、服用をやめると、今度は逆にレム睡眠を増加させる傾向がある。レム睡眠の八十パーセントは夢を見ているとされているが、レム睡眠が極端に増加するために、始終夢を見ているような状態に陥ってしまう。
このため、睡眠薬の服用を中止したことを契機に、睡眠は分断され、睡眠障害を起こすという具合である。
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