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今、アメリカ人の三人に一人が不眠を訴え、そのうち半分はかなり重症だといわれる。アメリカに多いのは、個人主義が発達して、人間同士の競争が活発だからかもしれない。
イギリス人も四人に一人、ドイツ人やフランス人も五人に一人が、不眠で苦しんでいるという。欧米の先進国を超えるほどの発達を遂げた日本も、同程度の五人に一人が不眠で悩まされていると見るのが一般的である。
この不眠症の一つの特徴は、高齢者に多いことである。人間は年齢とともに、眠り方が下手になっていくともいう。年を取ると、眠りが浅くなる。さらに、リューマチやぜんそくなどの病気で、余計に眠れなくなる。何度も昼寝をして、夜になると眠れない人もいる。
ある調査によると、老人の睡眠時間は、若い世代とそれほど違わなかったが、年齢とともに睡眠の効率が低下していた。夜中に目覚めることが多くなっており、浅い眠りが増える一方で、熟睡に当たる深い眠りが減っていたのである。
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