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●眠りが足りないとどうなるか
しかも問題なのは、情報化社会といわれる現代社会においては、不眠の引き金となる要因が身の回りにゴロゴロ転がっていることである。日の出とともに目覚め、太陽の沈むのを合図に床に就いていた原始社会と比べ、それは比較にならないほどの多さである。
職場のOA化によるテクノストレスなどは、その端的な例だ。複雑な人間関係から生ずるストレスも、単純な原始生活からはおよびもつかなかったことかもしれない。
このように、現代社会は高度で発達した文明と接する機会を我々人間にもたらした一方で、緊張や不安などさまざまなストレスを生み出す要因を作った。不眠の多くが日常生活でのストレスに起因するという分析結果からも、まさに不眠は現代人特有の悩みなのだということである。
人間が自然のリズムに逆らっていると、ついに自然から見放されて、哀れな人間になるが、不眠症もその一つなのである。
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