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近年においては、一九四九年、中華人民共和国が成立した後、五六年には北京や上海などに国立の中医学院が設立され、伝統的な医学の教育が組織的に行われるようになった中で、各地で気功の講習会が開かれ、気功療養所が設立されて、臨床の研究も開始されることになった。
同時に、新しい時代を背景として、歴史的にはさまざまな名前を持つ養生法は、気功に統一されることになった。
新中国での気功法は、単なるリバイバルとして普及したのではなく、歴史的な遺産の中から新たなものを創造するという、明確な意図のもとにスタートしたのである。
一時、プロレタリア文化大革命により、「迷信を広める」、「旧風俗である」として弾圧されて、公園や路上の片隅で細々と続けられ、下火になりかけた気功ではあったが、また息を吹き返し、約二千万人の人々が励んでいるといわれるようになった。
現在の中国を訪れた外国人は、大都会の早朝の公園やロータリーなどが、「木があり、水がある」環境を理想とする気功、あるいは太極拳をする人たちであふれていることに、驚いてしまうだろう。
太極拳のほうは宋代に武術として発生したもので、緩やかに円を描いて肉体を動かすことにより、健康の増進をはかる要素も大きいため、新中国でも盛んに行われているのである。
気功のほうの目的は、調身、調心、調息の三調によって、健康を維持し、病気を予防し、長寿を目指すものである。早朝の気功を根気強く持続するうちに、寝込みがちだった人たちも次第に元気を取り戻し、ガン患者が職場に復帰したといった話も数え切れないほどある。
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