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●飲食物から得るエネルギーが後天の「気」
次に、後天の「気」のほうは、先天の「気」に対していうもので、毎日の食事で摂取された飲食物から生成される生命エネルギーであり、水殻の「気」とも呼ばれる。
遺伝的に決定される先天の「気」が、年齢とともに衰減していく特徴を持つのと反対に、後天の「気」は極めて人為的と見なされる。
この後天の「気」は、脾(ひ)と不可分の関係にある。脾の概念も、西洋医学でいう循環血液の量を調整し、血球を生成する脾臓とは異なっている。
中国の古典医学でいう脾は、胃と共同しながら、飲食物のエッセンスを消化、吸収する臓器とされ、「脾は後天を主どる」と表現される。
脾はまた、吸収した飲食物のエッセンスを全身の器官や、手足の隅々まで輸送する機能を与えられている。この作用はあたかも、万物を生育させる土に似ていることから、「脾は中土を主どる」ともいう。
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