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●陰陽理論と五行説の展開について
次に、古代中国人の「気」が、具体から抽象へ、その認識が感性的から悟性的になるプロセスを検討してみよう。
自然の中の「気」をよく観察し、その動きや作用を抽象化する過程で、陰陽の「気」という概念が出てきたのだが、まず陰陽理論の成り立ちについて述べる。
陰陽とは、日と影、明と暗、温と冷、熱と寒、北と南などの一対の概念であり、この陰陽については「易経」と、それに続く注釈書の中で語り尽くされている。
その中に「一陰一陽する、これを道という」とあるように、確実に巡ってくる四季を観察する中から、自然の変化を支配する法則として考え出されたのが、陰陽であった。
その陰陽と「気」とを関連付け、論理思考を展開させたのは、老荘の系譜である。
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