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食卓に向かって敬意と感謝の心を忘れない人であれば、今の豊かな世の中で一生食うに困るということはないだろう。
家庭においては、食事の作法というものもある。背筋を伸ばし、姿勢を正して一口ひとくち、ゆっくり噛んでいただく。
どんな食べ物でもみな、大自然が創ってくれた物。「いただきます」という感謝の言葉を述べて、一口ひとくち大切にいただくことである。ありがたく感じて食べれば、まずいものはない。
「いただきます」という言葉の元は、「命をいただきます」ということである。生きとし生きる物は、動物でも植物でも、穀類にしても野菜にしても、みなそれぞれ生き続けたいわけである。その命をいただいて私たち人間が生きるわけだから、それをたくさん食べる人は寿命が短いし、心から感謝し、満足して食べる人は寿命を長く与えられる。おいしい物、本当に新鮮な物で、汚染されていない物を小食でいただく。おいしくいただく。そういうことが、長寿の秘訣となる。
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