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次に、おなじみのウナギをはじめ、強精食品には特有のネバネバがあるが、そのムチンという蛋白質は、唾液にも含まれている。
驚くのは、口の中に入ってくる物の種類に応じて、唾液はたちどころに、その有機成分の組成が変わってしまうということ。例えば、酸性食品の場合、唾液の分泌量は四倍になり、アルカリ性の有機成分がうんと増えて、うまく中和作用が働くといった具合である。
私の知り合いで化学が専門の教授によると、唾液のぺーハーという酸性度を計ると、日本人は六・四と六・九に二つのピークを持っているという話であるが、唾液は人の心のように、絶えず変化しているものである。
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