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宗教団体の手かざしも、「気」の効用を応用したものだとすれば、これまた一種の気功法ということになるだろう。

 何といっても、「気」を発散し、他者に伝えるのに一番優れた個所といえば、手のひらをおいてほかにはない。

 頭痛がする場合には、頭に自分の手を当てる。おなかが痛ければ、自分の手は痛いところに自然に置かれる。手当てなのである。普通、「手当てをする」といえば、薬を飲んだり、塗ったりという医療的な処置を指すが、その言葉の原義は、実際に患部に手を当てて治す手当てからきているのだ。

 事実、薬も買えず、医者にもかかれなかった昔の庶民は、子供が病気にでもなったりすると、母親はじっと子供の頭に手を当てて、「早くよくなるように」とひたすら病気の快癒を願ったものであった。この母親の「気」が通じて、苦しみから逃れた子供たちは、何万人、何百万人いたかわからない。

 「気」は常に、私たち人間の体から放射されている。痛いところに手を当てるという無意識の動作は、手のひらが「気」の放射口であることを、本能的に知っているからだろう。

 眠くなって目の周りをさすったり、疲れた腰をたたいたりすることも、無意識のうちに誰もがやることである。それは最も原始的な治療の方法、すなわち手当てである。手のひらをかざしたり、触れたりすることは、基本的な「気」の治療法であり、疲れた目や腰の「気」の流れを回復させることができる。

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【人間にとっての「気」2】

[1] 「気」の発する所

[2] 経絡とツボ

[3] 「気」のネットワーク

[4] 古導引から気功へ

[5] 気功と太極拳

[6] 気功師による発功

[7] 人体の持つ可能性

[8] 手のひらの神秘

[9] 手当ての原義

[10] 「気」が光を放つ

[11] 「気」、活力、オーラ

[12] 人体に内在するもの

 

【四百四病の事典】

[10] 胃の不快症状

[11] ヘルペス

[12] 視力障害

[13] ピックアップ

 

【健康実用辞典】

[22] インデックスへ

 

【健 康 情 報】

[14] 睡眠を見直す

[15] やる気を練る

[16] ピックアップ

 

【メンタリティ】

[17] 強気勝気弱気

[18] ピックアップ

 

【ライフスタイル】

[19] 器量を磨く

[20] 「気」の神秘

[21] 脳力を研ぐ

 

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