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この経は合わせて十二本あることから、十二経と総称し、いずれも五臓六腑のどれかと直接的に関連している。こうして「気」は両手と両足の指で方向転換をしながら、「時に浅く、時に深く」、体内の臓腑を結んで流れているのだ。
一方、絡、ないし絡脈と呼ばれるのは、経から分かれ出た細い支線のことで、静脈の一部を含む支脈ともいわれる。合わせて十五本あり、さらに細分化していく。
この「気」の流れである経絡の上には、ツボという要所がある。一般的に考えれば、まずポイントとしてのツボが発見され、その共通性を探す中から、ツボとツボをつなぐラインとしての経絡が引かれたと見るのが妥当だろう。
現存する中国最古の医学書である「黄帝内経(こうていだいけい)」では、脈気の発するところを気穴と表現し、水が湧き出るように脈気の出るところを井穴と表現している。
私たち人間の肉体には、「気」の発生するポイントとしてのツボが、全部で十二ある。いずれも、手足の指の爪(つめ)のすぐ近くに存在する。
例えば、手の親指の爪の付け根の外側には、少商というツボがある。足指の爪の近くには、外側に隠白、内側に大敦(だいとん)と二つあり、足の裏には、知る人ぞ知る湧泉というツボがある。
かように種類としては十二であるが、私たち人間の肉体は左右対称であるから、同じ名前のツボが二つずつ存在し、数としては二十四の気穴があることになる。これらのツボは、医学的には経穴、諭穴、孔穴、穴位など、多くの呼び名を持っている。
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