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高度に進んだ科学時代の物理学者も確認できない世界、それも「気」の世界であり、「気」の状態なのである。
結局、目に見えない「気」について、人間はわかっているようで、全くわかっていないものである。わかりそうでわからない神秘性を有するのが、「気」の性質でもある。
「気」の神秘的な本質は、般若心経にいう色即是空・空即是色という言葉で説明することができ、理解もできるだろう。人間の知恵をもってしてはわからない、物質や空間や時間の無限大、無限小という「無限」という観念も、いうならば、「あるといえばある」世界、「ないといえばない」世界である。
つまり、色即是空・空即是色の世界なのである。
「気」はすべての根源であり、人間の知・情・意の源泉であるけれども、その本質は宇宙始源の空の世界に属し、目に見える色界と目に見えない空界とに潜在しているからである。
すなわち、「気」は目に見えない宇宙的存在であり、空そのもの。太陽も、地球も、また人間存在も、本来、空なる世界から現れた存在にほかならず、「気」のエネルギーが姿を変え、力となって発現、発揚しているのである。
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