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 第二は目の鋭気。鋭気とは、目に澄明で、どこか鋭い光のような感じがこもっていることで、それは知力を表している。鋭気のない目、すなわち、どんよりとして焦点の定まらないような目は、愚鈍さを表す。

 もともと、鋭気は人間の大脳の集中力が目に表れた現象である。だから、例えばスリが他人の懐中物や品物を狙って、鋭い目になっているのも、その集中力のゆえの悪い鋭気である。

 また、普通の人で目の鋭い感じが露骨に出すぎる人は、狙いすぎているもので、目先の利害に敏感である。しばしば大局的な視点を失いがちなので、注意しなくてはいけない。

 鋭気は、落ち着いた平明な感じで、目に表れているのが最上である。鋭すぎるのは、あまり感心しない。もっとも、ここ一番といった勝負の時に、高揚された集中力の結果として、一時的に猛烈に鋭くなるのは別である。

 失職、倒産、落第、失恋、死別などといったショックによって、一時的に目から全く鋭気が消えてしまう時があるが、こうした場合は、しばらく時間をおいてから観察しなければならない。そのあたりは、常識として判断してもらいたい。

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