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足と腰を鍛え、肉体の下半身からエネルギーが、自然に湧き上がってくるような気合の人となれば、疲れるなどということはない。倦怠(けんたい)感を覚えるとか、飽きるということもない。
こういう人間になれば、腸が活発に働くだけでなく、胃も丈夫だから、頭脳も明敏になる。体全体がバランスよく、すべてが当たり前に働くようになる。
それなのに、慢性的に運動不足の現代人は、歩くということさえ忘れかけている。人間の常として、足が弱ると行動力に欠けてくるため、やる気の原動力となる自信を失ってしまう。
私たち人間が歩くことは、決して高度な技術や装備が必要なわけではない。人間の先祖たちは、自らの二本の脚を頼りにして、全世界に進出していったのだから__。
むずかしさがあるとすれば、実行するやる気一つ、持続する意志一つである。
昼休みやふだんの暮らしの中で、「長い時間歩く機会を、どうしても見付けられない」という人は、通勤時間帯を利用する手がある。家から駅、駅から会社までを車やバスを使わず、とにかく歩いてみる。駅のそばに住んでいる人は、次の駅まで歩く気持ちがあってもいいだろう。
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