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現代人は安易な物量に慣れ切って、汗水流して生産しないでもお金で買えるから、過食暴食の悪習に染まる。肉体は自然機械、容積一リットルの胃に二リットル詰め込めばどうなるか。元来肉体は素直にできているから、心の暴君の思いのまま。体は何もいわないけれど、こなす容量の何倍もほうり込まれれば、胃や体を壊してでも消化しようとするのである。
胃というものは、食べ物を消化するだけではなくて、生きていく上の意識に非常に大きな働きを持たされているから、胃がもたれ、気分がすぐれないなどということは、みな心の受ける悪影響、自己意識となるのである。
また、胃というものは、食べ物を食べない時でも適当に胃液を出して、生きる上の上半身の細胞に力を与えている。消化ばかりが胃の働きではない。唾液でも、胃液と同じことがいえる。消化や吸収といった作用ばかりでなく、生きるための適当な分泌が続けられているのである。
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