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●天体を形成する原子は「気」を根源とする
大宇宙は、無に等しい空の世界に属する「気」が時間の経過によって変化を重ねた結果、何百億年という長い長い時間をへて、空間世界の変化を遂げてきたのである。
一説によると、そのスタートから現在までの時間、宇宙の年齢といえるものは百三十億年であるという。百五十億年、あるいは二百億年という説も唱えられている。だが、それも人間の想像の域を超えてはいないのである。
ビッグ・バンという大爆発後の初期の宇宙については、まだ、天体によって構成されていたとは考えられない。かなりの高温、高密度だったはずで、凝集して天体を形作ることは不可能な状態だった。
次第に膨張するにつれて、宇宙の温度が徐々に下がって、星や惑星、銀河系の形成が可能になったのは、数千度まで下がった時点であった。
大爆発によって、「気」を根源とする水素、ヘリウムなど、さまざまな原子が、宇宙空間にまき散らされていた、に違いない。この宇宙空間にうねり、渦巻く水素が、偶然に近付き、凝縮してガスの固まりを形成し、原子の集団と呼ばれる原始星を作る。
それが自己重力によって収縮し、衝突し、熱を発して明るい星になる。やがて、球の中心で核融合反応が始まり、立派な星へと成長していった。
こうして、我が恒星である太陽は、およそ四十六億年前に誕生した。
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