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芸者がお座敷に出る時、しばしば帯を締め直してポンポンとたたくのは、自分の体を刺激して「気」を引き締めているのである。大相撲の力士が自分の出番がきて呼び出された時や、最後の仕切りの直前に、ほおや、太ももや、まわしをたたいている姿も、よく見掛けるところだろう。
この体をたたいて自分のやる気を出したり、人から出してもらったりするのは、一般の人もよく経験していることである。失意のどん底にいるような人間には、先輩や友人などが背中や肩をたたいて「しっかりしろよ」と励まし、元気づけする光景は、よく目にするはずだ。
背中や肩をドンとたたかれた場合、それだけで気合が入り、人間は意外に、やる気を起こすものである。
私たち人間は無意識のうちにも、体をたたいたり、たたかれたりしてやる気を奮い起こしているわけだが、ここ一番、さらなるやる気を奮い立たせたい時には、これを応用し、芸者や力士を見習って、意識的にたたいてみるといい。
仕事や勉強の能率が落ちてきたら、肩や腕をたたくなどしてみることで、能率を持続できるはずである。
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