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どこにある。それは心にある。人間は体より心を大切にしているが、実は精神作用と心とを混同して、我がまま勝手な、自分本位な自我性の心という、横着きわまる意識作用を作り、覚えてしまってから、鬼や邪(よこしま)を体の中に住まわしてしまうようになったのである。
邪心、悪心、横着心、我がまま心、勝手気ままな性格などというものは、現代ではもう八歳、十歳頃から習い覚える。成長するにつれて、家庭や社会という環境から、さまざまな社会性の意識、知識も覚え、身につけていく。
今の子供の中には、中学生ともなると、ちまたに渦を巻いて待ち構えている情報に汚染されて、いっぱしの大人のような顔付きをしている子供もいる。
社会で生活するためには、社会性の意識、知識というものは全く持たないで過ごすわけにもゆかないが、そうこうしているうちに本来清明なる人間の本質的な生命が、次第に濁り、隠れてしまって、後天的、二次的な心が幅をきかせてしまう。
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