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見抜くのは、目の働きである。眼光紙背に徹するほどに鍛えられれば、相手の運命や将来性まで、直観することもできるようになる。
さらに、体を鍛え抜いて、体で「気」を感ずることのできる人になれば、人と人との関係で、相手の人の「気」を気配で感ずるし、気持ちの動きもわかる。
人間の言葉はもちろん、行いや態度というものも、なかなかちょっと見ただけではわかりにくいけれども、相手が何を思っているかということを、「気」という段階で感じ取ることができれば、その内容がよくわかる。「気」と「気」との触れ合いというもので見れば、よくわかるものである。
どうしてかというと、人間の表現力は言葉や態度、動作のみではなく、顔色という皮膚の艶(つや)や生気が、その時々の意識や感情を表しているではないか。
それを言葉を聞き取るように感得する力があれば、相手の意は言葉を発する前に読み取れるのである。相手が心とは逆のうそをついていても、その真意を察して誤ることがない。
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