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こうして集中力があり、心にゆとりがあり、体に落ち着きがある老人は、喜怒哀楽を上手に表現し、セーブすることができる。感情は、人間の体や性格に微妙に影響を与えるものだ。プラスの感情とマイナスの感情をコントロールすることが、幸せにつながる。
気分がいい、楽しい、やる気が出るというプラスの状態は、感情の問題であると同時に、ホルモン分泌がかかわっている。大脳基底核、大脳新皮質の前頭葉、側頭葉、大脳辺縁系に分布するドーパミンが、前向きな快感をもたらすのである。ドーパミンが分泌することで、意欲的な精神状態を作り、プラスの方向に作用するのである。
人間は通常、ホルモンをコントロールすることはできない。だが、精神の力で感情をコントロールすることは可能である。ドーパミンがプラスのホルモンであれば、当然マイナスのホルモンも存在する。恐怖のホルモンといわれるアドレナリン、怒りのホルモンといわれるノルアドレナリンである。逃避や不満の感情が高まった時は、必ずこれらのホルモンが分泌されている。
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