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こうした生体リズムをつかさどるのが生物時計(体内時計)で、地球の明暗サイクルに対して適応するためだ、と考えられている。植物はすべての細胞が時計を持っている。動物では脳に時計がある。核のない下等な単細胞生物でも、時間を計る時計を持っていることが確かめられたという。
人間の場合、時差ボケや交代勤務の疲労だけでなく、肥満や薬の効きめなどにも、頭の奥で規則的な体のリズムを刻む生物時計が関与していることがわかってきた。
その時計は、脳の視床下部の一部で、視神経が集まっている視交叉(さ)上核という一対の神経細胞群の中にある。その周期は先に述べた通り約二十五時間で、一日二十四時間とのズレを埋めるため、目から入る光を通して二十四時間のリズムを受け取り、視交叉上核が時計を同調させている。
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