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日本の結核を巡る状況は、新しい時代に移りました。2005年4月1日に結核予防法がおよそ50年ぶりに改正され、乳幼児へのツベルクリン反応検査は廃止され、BCG接種を生後6カ月までに行うこととなり、定期結核健診の対象も変更されました。
一方、結核の抱える問題は多様化し、発症者の高齢化、都市部への集中、重症発症の増加などが認められるほか、集団感染の発生もなかなか減らず、20年前と比べて20、30歳代の発症者の減り方が他の世代に比べて鈍くなっています。
現在の高齢者は若い頃に結核流行時を経験しているため、すでに結核に感染している人が多く、体力と免疫力が低下した時に、眠っていた結核菌が目を覚まして増殖し始め、結核を発症しやすくなります。2007年の発症者のうち、70歳以上が48パーセントを占めています。
反対に、若い世代の多くは結核菌に未感染のため、結核菌を吸い込むと感染しやすく、比較的早い時期に発症する危険があります。さらに、若年層で増加するエイズ(AIDS、免疫不全症候群)と結核感染が重なると死期を早めるため、十分な注意が必要です。
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