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重症になると、全身に病変が及び、消化管障害や腹膜炎、急性腎(じん)不全、呼吸不全、意識の低下といった重い症状が現れます。検査数値にみられる異常も、顕著になります。胸部X線検査を行うと胸水の貯留がみられ、腹部X線検査を行うと小腸内にガスがたまっているのがわかります。
なお、軽症の死亡率は10パーセント以下であるのに対し、重症では50~70パーセントに上ります。急性膵炎全体の死亡率は、20パーセント前後と推定されています。
急性膵炎の治療には、薬物療法、外科的療法、食事療法などが挙げられます。経過が比較的良好な軽症と、死に至る危険が高くなる重症とでは、治療方法が異なります。
軽症、中等症の場合は、まず絶飲、絶食をして消化酵素の分泌を抑え、膵臓に負担がかからないようにします。その際、炎症のために失われている水分を補い、一定の栄養状態を維持するために、点滴で水分と電解質を十分に補給します。
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