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さらに、よく噛んで食べて、唾液を十分に分泌してやれば、栄養分が無駄なく細胞に吸収されるばかりか、体は足りない栄養素を必要に応じて作り出すことさえもしてくれる。 粗食でもよく噛めば、唾液の神秘性が栄養に変化させる妙も、自然と肉体の秘密である。栄養価の少ない物でも、唾液によくまぶして嚥下したならば、胃の中で、カロリーに代わる物ができるものである。噛まなければそれはできない。口は最大の消化器官である。
つまり、極端にいうならば、食べる物はどんな物でもよい。カロリーやビタミン計算にばかり心を奪われているのが、現代人だ。旬の物を、よく噛んで食べれば、何を食べても消化、吸収されて、立派な体ができてくるものである。
唾液というものは、口から侵入してくる病原菌をすかさず捕らえて殺してもくれる。唾液の働きによって、健康が保障され、老化が防げるのである。唾液は、すべてに作用する万能ホルモンなのである。
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