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●周囲と調和できる人格を持つことについて
しかし、我が弱すぎるのも困るが、強すぎるのも困る。当人も困るが、周囲がなお困る。そして、はたから反感を持たれ、ついひねくれることになる。
何事も程度問題だが、我が強すぎて、他のことはわからないという人がある。そこまでゆかない人でも、自力ばかりを頼って、自分の世界に入り込んで、他の世界を拒絶する傾向の人がいる。
自分の自力で、何でも解決できると思う。その結果、自力以外を信ぜず、他人の他力の世界を認めなくなる。
ともかく、人間は自力だけでは救われないもので、人間が自己を救おうと思うには、他力によらなければならないのだ。
一番簡単な他力である他人の助力についてみても、他人から嫌われる人、信用されない人、愛想をつかされる人などは、幸福にはなれない。その反対に、多くの人から愛されることは幸せであり、生きる喜びを得る。
やはり、人間はともに生き、ともに生かし合うことが必要なのである。
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