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残念ながら、脳血管性認知症の記憶障害や、その他の認知機能障害を改善させる確実な方法は、現在のところありません。近年、認知機能改善薬としてドネペジル(商品名:アリセプト)が開発され、効果が期待されていますが、認知機能障害の進行を遅らせることはできても、完全には治りません。

脳血管性認知症では、脳血管障害を再発することで悪化していくケースが多いため、再発予防が特に重要となります。再発予防のための薬剤が使われるとともに、脳血管障害の危険因子である高血圧、糖尿病、心疾患などを適切にコントロールするために、血圧、血糖、コレステロールや血液の凝固しやすさを測定し、正常な値にする薬剤が使われます。

自発性の低下、意欲の減退、発語減少、興奮といった症状に対して、脳循環代謝改善剤、脳代謝賦活(ふかつ)剤が有効な場合もあります。抑うつに対して抗うつ剤、不安や焦燥に対して抗不安薬、精神症状や問題行動に対して向(こう)精神薬が使用されることもあります。

リハビリテーションやレクリエーションといった非薬物療法が、脳血管性認知症の症状や生活の質の改善に有効な場合もあります。

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【脳血管性認知症】

[1] 脳血管疾患の後遺症

[2] 脳梗塞の多発で発症

[3] 脳血栓と脳塞栓

[4] 危険因子を持つ人

[5] 段階的に進行

[6] 各種の脳検査

[7] 血管障害の再発予防

 

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