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結局、人脈を広げようとする人間は、周囲と調和できる人格を持っていなければならないことになる。周りから信頼もされず、反感を持たれている人物には、誰も近づいてくるものではないだろう。
人間というものは、周囲と調和できるのが自然で、調和できないのは自意識が強すぎ、我が強すぎるからだ。本当に自己を生かす者は、我が強くては駄目である。
我の強い者は依怙地(いこじ)である。他と調和するには、我に執着しすぎる。自分を生かすためには他をやっつけることを辞さない。素直になり切れない。自分さえよければいいは、実は一番自分のためにならないのだが、今の時代では、引っ込んでばかりいると生活ができない。どうしても、がむしゃらにならないと生きてゆけない面がある。
例えば、朝夕の満員電車に乗り込むようなもので、他人に譲ってばかりいては、自分の約束も守れない。自分の義務も果たせないということになる。どうしてもある程度は、他人を押しのけて、自分を生かす必要がある。
だから、この世に生きてゆくには、時に我の強い者が、得をするのは事実で、人がよすぎては、社会的敗残者になってしまう場合もある。他人に譲ってばかりいては生活できないから、適当な我がなければならない。
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