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肝性脳症の治療では、まず食事で取る蛋白質を1日40グラムに制限します。そして、薬物療法に使われるのは、ラクツロースという一種の緩下剤で、腸内の有害な細菌を抑えて排便を促し、腸内を浄化する薬です。アンモニアの産生を促す細菌を殺すための抗生物質、あるいはアミノ酸バランスを調整する特殊アミノ酸製剤なども使われます。
また、肝臓で代謝される栄養を補う薬の服用が必要な場合には、過剰投与を避けるため、通常よりも大幅に用量が減らされます。適切な栄養摂取を心掛け、蛋白質や塩分の摂取制限、ビタミン剤の服用などが行われます。
肝臓は本来、脂質、炭水化物、蛋白質、アミノ酸およびエネルギー代謝など栄養代謝の中心的な臓器ですので、肝硬変、特に機能不全を来す非代償期肝硬変では、さまざまな栄養代謝障害が引き起こされるからです。
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