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この観相上でいう耳の理想的特徴の中では、一般に、福耳、つまり耳の下部が肉付きがよく、たっぷり膨らんでいる耳は金持ちの相というのが、一番信じられているようだ。もちろん、福耳で金持ちの人もいるし、福耳で貧乏の人もいるのは当然のことである。
そこで、耳の形や張りの観相で、その人の資質や性格を判断する基本を述べておく。
まず、耳の大小は、最も原初的な意味で、外部からの音を聞き取る能力の大小を表している。結果として、理解度の大小を表すものであり、また、外部の音への理解度が高ければ、警戒能力もそれに比例して高くなるのはもちろんだ。
一般に、人間というものは自分の優れた能力に愛着するもので、耳の大きな人は、理解する行為そのものを好み、他人の話にもよく耳を傾けるものである。
逆に、耳の小さい人は、周囲の言をじっくり聞くというより、どうしても独走的になりやすい。その気質は注意深さが不足するということにつながり、無鉄砲で、そそっかしい軽率な人が多い。
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