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■「ここで心を落ち着かせよう」とするには、息を吐いて、体内の圧力をなくせばよいのである。吐いたり、吸ったり自由に息ができないと、気詰まりがする。
ここ一番の大事な場面では、自分でも気が付かないうちに呼吸に変化が起きている。過度の緊張から呼吸が速く、浅くなり、のどが詰まったような状態になる。出る息は、一分間一リットルにも満たない。入る息も少ないのは、当然である。
極端に浅い呼吸では、出る息、入る息とも少量だから、二酸化炭素の体外排除が少なく、同時に血中酸素も減少する。こうした血液の状態では、脳細胞の働きは低下し、考え方も不健全に陥りやすい。血中酸素の欠乏は、脳細胞にとっては危険でさえある。
そういう時には、深呼吸をする習慣を付けること。呼吸を意図的にゆっくり、深く行うことで、緊張を解いていくのである。深呼吸で何回も、何回も大きな息を吐いて、心を平らかにすればよい。
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