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顔のむくみがひどいと、まぶたがむくみ、唇が厚くなり、舌が大きくなるなど、人相が変わってしまうこともあります。話をする時に口がもつれ、ゆっくりした話し方になることもあります。皮膚ばかりでなく、粘膜にもむくみは起こります。喉頭(こうとう)にむくみがくると、声がしわがれて低音になります。心臓への粘液状物質の沈着も見られ、不整脈の原因となります。
これらの症状は割とゆっくり出てくるので、他の病気と間違われます。例えば、脈がゆっくりなので循環器科、腫(は)れぼったいので腎臓科、肌がガサガサなので皮膚科、反応が鈍く精神活動も緩慢となるので、うつ状態や認知症(痴呆症)と間違えられて精神科に回されたりします。
治療せずに放っておくと、甲状腺機能低下症は貧血、低体温、心不全を結果として引き起こします。この状態では、錯乱、物忘れ、意識喪失や粘液水腫昏睡(こんすい)を生じ、呼吸が遅くなり、発作や脳への血流が低下する致死的な合併症に進行することがあります。
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【甲状腺機能低下症】
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