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汗をかくのは人間だけではないことは、競走馬がレース終了後に、首のあたりにどっと汗をかいていることでもわかる。しかし、それも高等な哺乳(ほにゅう)動物のみで、犬や猫はほとんど汗をかかない。犬などは浅速(せんそく)呼吸といって、暑い時には口を開け、舌を出して、舌の表面からの水分の蒸発によって体温を下げている。「いかにも暑くて、苦しい」といった感じで人間は受け止めてしまうが、犬自身は特に苦しいわけではない。
動物の汗腺としては、体表面にはアポクリン腺しかなく、馬の汗もアポクリン腺から出ている。猫なども含めた高等な哺乳動物では、エクリン腺は足の裏にのみある。猫に汗をかかない薬を与えると、木に登ることができない。
動物の手のひらや足の裏の汗腺は、体温を下げることとは関係なく、物を握ったり、木に登ったりする時すべらないようにするためにあるのだ。ゴリラやヒヒなどは、体の表面にアポクリン腺とエクリン腺が混在している。
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