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●症状の現れ方の特徴
心臓神経症の症状として、ほとんどの人が胸痛を訴えます。胸の痛みは一見、狭心症や急性心筋梗塞の症状と似ていますが、よく調べると、多くの点で性質に違いがあることがわかります。
心臓神経症で感じる胸痛は、「ズキズキ」とか「チクチク」と表現されるようなもので、左胸の狭い範囲に痛む部分が限られていて、手で圧迫すると痛みが強くなるという点が特徴です。この痛みは、運動したり、興奮したりしている時ではなく、一人で静かにしている時におおかた現れます。持続時間が長いのも特徴の一つで、長い時は1日中続くこともあります。狭心症で使う硝酸薬も効きません。
心臓神経症で感じる息切れも、心不全の場合と違って、「息が詰まる」、「息が十分に吸えない」、「ため息が出る」などの症状が、運動時よりもむしろ安静時に生じます。
心臓神経症の呼吸症状の中で、過換気症候群を伴う場合もあります。若い女性に多く、浅くて速い過呼吸のために、急性呼吸性アルカローシスを起こして、血液中の炭酸ガス(二酸化炭素)が少なくなるために、しびれやめまい、失神を生じるものです。
感じる動悸は、心臓のリズムが増加する洞性頻脈がほとんどで、不安や心配などの精神的緊張によって起こります。頻脈を強く意識し、心配すると、余計に脈は速くなるという悪循環に陥ります。多少の不整脈(期外収縮)、まれに発作性上室性頻拍を伴った時も、同じことです。
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【心臓神経症】
【四百四病の事典】
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