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この呼吸を静かに行う。一分間に吐いて吸う呼吸が、五回程度がよいと思う。この場合、吐く時間が十秒ほど、吸い込むのが二、三秒で、一分間に五回程度の呼吸になる。
生かす力も、治す力も、目には見えないが命の絆(きずな)である呼吸から、人体に運ばれる。最初は自分のペースの呼吸で、体質を考慮して苦しくないように加減しながら、次第に調子を整えて、常時、実行してほしい。
病む人は何よりも、生かす力とともに生きる力を呼吸で充実することに専念し、回復の土台となすこと。そして、つまらぬことを気にしないで、ひたすら養生するのが、病む人の道ということになろう。
それで元気になれるのは、この肉体に、あるいは肉体の中の諸器官に、すべて一つひとつ、別々な自然機能があるからこそである。
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