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その一つの典型が坐禅である。足を組み、腹を据えて、顎を引く。次に、口を結んで腹で呼吸をする。このようなしっかりした顎を持って人生を生き、しっかりした腰や腹で生きていく時は、心臓や肺臓に負担がかからず、頭がすっきりする。雑念や妄想なども起こらない。
この力のある顎、頑丈な顎に反して、力のない、弱々しい顎の持ち主は、難敵に対する闘争力が劣弱で、自らの行動を貫徹する持続力にも欠ける。人生の正念場で挫折する人間に、よく見るタイプである。
しかしながら、顎が頑丈でなく、行動性において弱い人の場合でも、人間は社会的動物として多様な生活様式の中に生きているのであるから、他の才能や性格が優れていれば、適職を選ぶことによって、社会における重要な地位を占めることが十分に可能だといえよう。
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