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上停とは、毛髪の生え際から両眉毛の上まで。三十歳までの青年期を示す部分で、知力、感性を表す。額、眉の間(命宮)が広いほど頭脳明晰(めいせき)で、若い頃から鋭いアイデアを生み出すとされる。つまり、おでこが広い人は頭脳明晰で、若いうちから認められる相なのである。
中停とは、両眉毛の上から鼻先まで。三十代、四十代の壮年期を示すもので、中年時代の活動力、実行力を表す。目は愛情と大胆さ、鼻は勇気と精力の象徴。大胆な性格を表す大きな目、勇気と実行力を表すどっしりした鼻の持ち主は、成功の可能性が高いといえるだろう。小鼻の両わきの線である法令が深い線を刻んでいれば、出世が早い。
下停は、鼻の下の溝から顎の先まで。五十代以降の熟年、晩年期を示し、その人間の意志、ゆとりをも表す。この下停で大切なのは、口と顎。口は、家族や部下に対する厳しさや愛情が出るところなので、大きいほうがいい。また、顎は豊かなほうが、恵まれた晩年を送ると見られる。
中停の頬骨が高く、下停が貧弱な場合は、部下運がなく、人生は孤独な下降線をたどることが暗示されている相とされる。この意味で、社会的には大成功を収めたと思われる人物でも、晩年が寂しかった例として、豊臣秀吉が挙げられる。太閤(たいこう)の肖像画を見ると、顎がとがったように細くなっている。仕事では上り詰めたのだが、家族運には恵まれず、孤独な最期だったように思われるのだ。
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