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薬原性不眠



医療用医薬品や一般用医薬品の服用が原因で、引き起こされる不眠

薬原性不眠とは、医療機関で処方される医療用医薬品や、薬局、薬店で市販されている一般用医薬品の服用が原因となって、引き起こされる不眠のこと。

疾患の治療などで医薬品を常用している人の中には、服用後に強い眠気を感じて活動できなくなったり、朝目覚めた後でもボーっとした状態が続いてしまうという症状が、引き起こされることがあります。こういった医薬品の副作用による睡眠障害の症状は、同じ医薬品を使っているすべての人に現れるわけではありません。体質によって現れ方が違ったり、以前までは平気だった同じ人が体調の変化によって不眠や過眠の症状を引き起こすこともあります。

不眠症の治療に使われる睡眠薬や睡眠導入剤、精神疾患の治療に使われる抗うつ剤などは、日中でも強い睡魔に襲われるという作用が多くみられる医薬品です。特に高齢者が服用すると、眠気が解消せずに翌日まで持ち越されてしまうため、次の医薬品の服用でさらに長期間ボーっとしたり、うつらうつらと意識がはっきりしない状態になってしまう場合もあります。また、日中激しい眠気を感じるため、夜になると反対に目が覚めて眠れなくなることもあります。

花粉症やアトピーなどの治療に使われる抗アレルギー剤(抗ヒスタミン剤)も、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンやセロトニンなどの化学伝達物質の働きを抑制する医薬品であり、服用後に眠くなるものが多いのが特徴です。同じように、風邪薬として扱われている医薬品の中にも、抗ヒスタミン作用のあるものが多く、眠気を感じるという副作用があります。こういった服用後に眠気を催す医薬品は、体調、生活習慣などを十分に考慮した上で適切に使用しないと、体内時計のリズムが崩れやすく睡眠障害を引き起こす可能性が高いことが知られています。

胃潰瘍(かいよう)やパーキンソン病の治療に使われる医薬品や、膀胱(ぼうこう)炎、腎盂腎炎(じんうじんえん)、高血圧などの治療に使われる利尿作用のある医薬品も、長期間使い続ける必要があるものが多くあり、不眠や過眠といった睡眠障害を引き起こしやすいことが知られています。こういった身体疾患の治療中に睡眠障害の症状が現れた場合には、医師と相談して対処する必要があります。

さらに、サプリメントなどでも薬原性不眠になる場合があります。常用している医薬薬がなくても睡眠障害の症状が現れている場合には、早めに専門の医療機関を受診するか、薬局、薬店の薬剤師に相談しましょう。

薬原性不眠が起こってしまっている場合には、医薬品の使用をやめるか、使用方法を変更する必要があります。この際は、専門的な知識を持っている人が状況に合わせて正しく対処しなければいけませんので、自己判断で使用方法を変えてはいけません。

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