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無乳房症、無乳頭症
無乳房症、無乳頭症とは、先天性の奇形により乳房、あるいは乳頭が欠損する状態を指す症状。
無乳房症は、片側または両側の乳房が先天的に全く欠損したもので、乳房の奇形としては極めてまれです。無乳頭症は、片側または両側の乳頭が先天的に全く欠損したもので、まれです。乳頭と乳輪の形成不全は、しばしば認められます。
無乳房症では、生まれ付き、乳房はもちろん乳腺(にゅうせん)すら欠損しています。乳房というのは、乳腺の周囲に脂肪がつくことによって大きくなっていくため、乳腺が欠損している以上、乳房が発達することはありません。
胎児期に乳腺の退化が全面的に起こり、乳腺が形成されない先天性の原因が、最も多いようです。多くはほかの体の部分の奇形を合併し、大胸筋・小胸筋の欠損、発育不全、性器の奇形などを伴います。
先天異常である半陰陽(はんいんよう)と関係が深く、合併することもあります。半陰陽は、外性器の形態からでは男性か女性かが判断できない状態、あるいは外性器の形態と染色体によって決められる性とが異なっている状態です。
また、先天的な疾患であるターナー症候群が、原因となることもあります。ターナー症候群は、染色体異常のうちの性染色体異常の代表的な疾患で、女性にだけ起こる先天的な疾患です。
この疾患の場合は、卵巣が未発達で、成長ホルモンや女性ホルモンの分泌量が少なくなるため、思春期で乳房が大きくならない、いつまでも生理が始まらない、身長が伸びないなどの特徴がみられます。
経口避妊薬などのホルモン薬と無乳房症の因果関係は、証明されていません。出生児に乳頭、乳輪いずれも欠損していれば、すぐに無乳房症が疑われます。
一方、無乳頭症は、無乳房症に伴うものと、乳腺形成はあるが乳頭を欠損するものとがあります。多くの場合は、乳輪も欠損します。
乳頭は思春期以後発達するので、無乳頭症と診断されるのは10歳代半ば以降となります。
無乳房症、無乳頭症の症状が明らかで、美容的な問題により乳房、乳頭を作って悩みを解消したいと望むのであれば、乳腺(にゅうせん)外科、形成外科、あるいは美容整形外科を受診し、形成手術によって整えることを考えてみてもよいのではないかと思われます。ただし、女性としての体が完成する20歳前後に形成手術を行うことが勧められます。
乳腺外科、形成外科、美容整形外科の医師による診断では、見た目にも明らかになることが多いので、視診、触診でおおよそ判断します。超音波(エコー)検査、マンモグラフィー(乳房X線撮影検査)を行い、全く乳腺が認められなければ、ほぼ確実に無乳房症と診断されます。
乳腺外科、形成外科、美容整形外科の医師による治療では、無乳房症であれば人工乳腺(豊胸バッグ)を使った乳房形成手術(豊胸手術)、無乳頭症であれば乳頭のみの乳頭形成手術を行います。奇形への形成手術の適用の場合、原則的に形態のみの再建となります。
乳房形成手術(豊胸手術)は、胸がしぼむことなく、人工乳腺(豊胸バッグ)を挿入した時点とほぼ同じ乳房の大きさを半永久的に維持できるのがメリットですが、大掛かりな手術が必要になるため、どうしても後遺症や合併症のリスクが高まります。
ターナー症候群による無乳房症の場合、簡単な検査をした上で判明した場合には、成長ホルモン剤、女性ホルモン剤の投与などによって、その症状を改善することができます。
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