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ペニス結核疹
ペニス結核疹(しん)とは、男性のペニス(陰茎)の先に当たる亀頭(きとう)部に、結核疹が発生して硬くなる疾患。陰茎結核疹、陰茎結核とも呼ばれます。
結核疹は、結核に対するアレルギー反応によって生じる皮疹です。この結核疹の一種であるペニス結核疹は、結核に元来過敏性を有している人が結核菌に感染した際、病巣部より少量の結核菌、あるいは結核菌由来の抗原物質が血行性に運ばれて、ペニス亀頭部に到達し、そこでアレルギー反応を起こして発症します。その多くは、腎(じん)結核や膀胱(ぼうこう)結核など泌尿器系の結核に続発、合併して発症します。
ペニス結核疹を発症すると、亀頭部に米粒大よりやや小さな皮疹が発生して、硬いしこりとなり、やがて膿疱(のうほう)、潰瘍(かいよう)を経て、亀頭部の形状が不整形の凸凹となり、醜い瘢痕(はんこん)となって治癒します。軽度の圧痛がある程度で、痛みはほとんどありません。
潰瘍はあまり増大せず、比較的速やかに搬痕となって治癒しますが、再発しやすく新旧の皮膚病変が並列することもあります。陰茎形成性硬結症、陰茎海綿体炎を合併することもあります。
明治時代から昭和20年代にかけて、長らく死因のトップで国民病、亡国病とも呼ばれていた結核が減少している近年では、ペニス結核疹は極めてまれな疾患です。
泌尿器科の医師による診断では、硬いしこりの視診、触診を行うとともに、皮膚病変部からは結核菌が発見されないものの、病理組織像は結核性肉芽腫(にくげしゅ)あるいは類上皮細胞性肉芽腫を示し、ツベルクリン反応はほぼ100パーセント陽性であることから、ペニス結核疹と確定します。
先行する結核感染巣の特定、陰茎がんとの鑑別も行います。
泌尿器科の医師による治療では、肺結核に準じて、抗結核剤のリファンピシン、イソニアジド、ピラジナミドの3剤、もしくは2剤を用いた初期化学療法を行います。抗結核剤を投与すると、よく反応して大部分が1カ月から5カ月で治癒し、再発もみられなくなります。
皮膚結核の治療薬である丸山ワクチンの投与や、ツベルクリン減感作療法(免疫療法)を行うこともあります。
抗結核剤が無効な場合は、外科的な治療で皮膚病変部を切除することもあります。
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