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ホモシステイン
ホモシステインとは、体内で作られる必須アミノ酸の一つであるメチオニンの代謝における中間生成物。健康に悪い影響を与え、血中のホモシステイン量が多いと、心臓、血管系の疾患を起こす危険が増すといわれています。
アミノ酸は蛋白(たんぱく)質の構成物で、人間の体を作るものですから、通常、体によいという認識があります。メチオニンも、健康に欠かせないことと体内で合成できないことから必須アミノ酸の一つに数えられます。正常な代謝が体内で行われていれば、部分的に有害なホモシステインに変わっても、またメチオニンや有害でない他のアミノ酸のシステインに変わるのですが、不完全な代謝が行われたり平衡状態が乱れると、体内や組織にホモシステインが蓄積されます。
例えば、血液中に増加したホモシステインは、酸素や水と反応し活性酸素を発生させます。発生した活性酸素による作用に加え、血管拡張物質の働きを抑えることから、血管の柔軟性を奪って血管が硬くなり、動脈硬化、高血圧を招きます。
血管は絶えず高速な血液の流れにさらされているため、削られてしまい破れて出血する場合もあります。打撲などの外的要因によっても、出血する場合があります。さらに、悪玉コレステロール(LDL)などがこびりつきアテロームという粥状(じゅくじょう)突起ができ、時たま破れることもあります。
この時、通常なら適量の血小板が集まり、その穴を修復するのですが、ホモシステイン濃度が高い場合、過剰に血小板が凝集し血管内壁を埋めてしまう場合があります。こうなると血液は流れることができませんので、硬くなった血管では破裂する危険も生じます。心臓の血管が詰まれば心筋梗塞(こうそく)、脳の血管が詰まれば脳梗塞という危険な状態を招きます。
心臓、血管系の疾患はコレステロールが原因というのは、もう常識となっています。しかし、心臓、血管系の病気で亡くなった人の半分以下が、高コレステロールとは関係がないというのも事実で、コレステロールの高い食事を避けることだけが、心臓発作などを防ぐ方法ではないということがわかっています。もちろん、コレステロールが高い食べ物は体に害を及ぼすものが多く、コレステロールの低い食べ物は体を守ってくれる栄養が多いのも事実です。
現在では、ホモシステインの量は、糖尿病、妊娠合併症、アルツハイマー型認知症などの疾患にも関連があるといわれています。
ホモシステインは、加齢とともに増えます。ホモシステインをコントロールするには、ビタミンB12、ビタミンB6、コリンとともに葉酸などが大切となります。食材でいえば野菜、特に緑の葉を持つ野菜を十分に取り入れ、適切な量の蛋白(たんぱく)質を含んだ食事が大切になります。また、加工食、高脂肪食、極端なプロテイン食品の高摂取を避け、たばこも避けることです。
ビタミンB12、ビタミンB6、葉酸はマルチビタミンなどのサプリメントに入っているので、割と楽に摂取することができます。ホモシステインをなくすためのサプリメント「ホモシストール」というものも、市販されています。
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