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放射性物質とは、放射線を出す物質のこと。トリウムやラドン、ラジウムなど自然界に数多く存在しますが、原子力発電所における原子炉の核燃料としては、自然界に存在するウラン235やウラン238、自然界には存在しないプルトニウム239が使われています。
プルトニウム239は、核分裂を起こさないウラン238が原子炉内で中性子を吸収してできる物質。一般的な商業用原子炉の核燃料には、核分裂性のウラン235は3〜4パーセントしか含まれず、残りはウラン238であるために、燃焼に伴ってプルトニウム239が発生します。日本では、使用済み核燃料の中からプルトニウム239を再処理で取り出し、新たな核燃料として利用する政策を掲げています。
使用済み核燃料の中には、化学的な毒性が強いプルトニウム239を始め、ヨウ素131、セシウム137、ストロンチウム90、クリプトン85、キセノン133などの放射性物質が含まれています。プルトニウムが体内に取り込まれると、骨に集まり、周りの組織にもダメージを与えます。
原子力発電所などの事故で環境中に放出され、大気中に浮遊する放射性物質として、住民の健康への影響が問題になることが多いのは、ヨウ素131、セシウム137、ストロンチウム90などです。
ヨウ素131は、ウランの原子核が分裂した際にできる放射性物質の一つで、核実験のほか、原子炉内でも大量に生成されます。不安定な物質で速やかに崩壊し、8日間で半分の量が別の元素であるキセノン(気体)に変化します。
そもそも、コンブなどに含まれるヨウ素は甲状腺ホルモンの構成成分として、必須(ひっす)の微量元素。甲状腺にはヨウ素を取り込んで蓄積し、それを用いてホルモンを合成するという機能があるため、環境中に放出されたヨウ素131が呼吸や飲食により体内に吸収されると、甲状腺に選択的に集積し、甲状腺組織内で一定期間放射線を放出し続けます。
その結果、甲状腺障害が起こり、比較的低い線量域では甲状腺がんを、高い線量域では甲状腺機能低下症を引き起こします。特に子供では、甲状腺がんを引き起こします。
これらの障害を防ぐためには、ヨウ素131が体内に吸収される前に安定ヨウ素剤を服用して、甲状腺をヨウ素で飽和しておき、ヨウ素131が入り込むのをブロックすることで一定の予防ができます。
セシウム137は、ウランやプルトニウムの核分裂によってできる放射性物質の一つで、血液に入るといろいろな臓器に吸収され、白血病などを引き起こします。すでに被曝(ひばく)した場合には、セシウムを体外に排出させる薬剤を服用します。体に入らなくても、地面に降った後も長く放射線を出し続けたり、農作物や飲料水を通じて体内に取り込まれたりするので危険であり、半分の量に減るのに約30年かかります。
ストロンチウム90も、骨に沈着して白血病の原因になりやすく、半分の量に減るのに28年かかります。影響が長く続くため、農作物や飲料水を通じて体内に取り込まれる可能性もあり、骨の成分として蓄積しやすく、体外に排出されにくい性質を持っています。
気体のクリプトン85、キセノン133は、吸い込んでも体内に残らないので、人体への影響はあまり強くないとされます。
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